178話 深淵の森
「それで、こっちの肉は?」
「あぁその肉は………覚えてないのじゃ!」
「おい、知らない肉を客に出すな」
「いや、魔物の名前を覚えてないだけで普通に大丈夫な肉だから安心するのじゃ!それにあんな弱い生き物いちいち覚えてないのじゃ!」
「ちなみにその魔物どこにいるんだ?」
「んー確か………」
そう言ってのじゃロリは考え込んだあと思い出したように叫んだ。
「そうじゃ!深淵の森じゃ!」
ガタンッ!
叫んだと同時にそうカウンターが揺れる。
何事かと横を見るとニーナが驚いた表情をしながらのじゃロリを見ていた。
「し、深淵の森!?それ本当!?」
驚きながらニーナはそうのじゃロリに聞いた。
「あぁ確か深淵の森って名前だったのじゃ」
のじゃロリはそう答える。
「曖昧ね、まぁでも世界樹の木の実を取ってきてるしあり得る話か…」
「そうですね…」
「それにしても、深淵の森か、噂では本当に危ないところらしいが…」
「ミツキさんと舞さんは深淵の森知ってますか?」
ミーナちゃんよ、俺たちを甘く見過ぎじゃないか?
「「知ってるよ(ますよ)!」」
俺たち2人は声を合わせそう言った。
深淵の森に関してはちゃんと本で見たからわかる。
「いや、ドヤ顔で言われても…」
「まぁミツキさんと舞さんでもそれくらいの常識は知ってますよね」
「お主と舞といえど流石にわかるだろう」
サーシャとローザが微笑みながらそう言った。
なんだ?俺たちを煽っているのか?
しょうがない、俺たちを煽るとどうなるか思い知らせてやろう。
「そうか…そうだな…旅のゲームは深淵の森で魔物を100体狩るまでにした方がいいか?」
俺は意趣返しでそう言うと
「「ごめんなさい」」
すぐにサーシャとローザは俺たちにそう言った。
分かればよろしい。
「ミツキ、それは流石にやめてね」
「そうだな、旅のゲームではなく今度普通に行こうか この肉食べたいしな」
この肉は本当に美味しいから、深淵の森には早く行きたいな。
「そうだね」
「それなら賛成です!」
「私も」
「まぁミツキがいればなんとかなりますし…」
「そうだな」
よし、決まりだな。
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