177話 世界樹の説明
「あの〜マスターさん?今なんて言いました?」
「世界樹?」
「一応聞きますけど、それってエルフ国にある世界樹です?」
ミーナちゃんが半信半疑でそう聞くとのじゃロリは首を縦に振って答えた。
「うん、そうじゃ」
「「「「!!」」」」
のじゃロリがそう答えるとミーナちゃん、サーシャ、ローザ、ニーナは驚いて見せた。
「ちょちょっと待ってね、色々整理したいから」
「そうですね、頭が追いつきません」
2人はそう言って頭を押さえながら情報の整理を始めた。それから1分タイミングを見計らって俺は取り敢えず聞きたいことを聞いて見た。
「ねぇ、その世界樹ってなに?」
「ミツキ、世界樹を知らないの!?」
俺がそう聞くと自分の世界から戻ってきたニーナが驚きの声を上げる。
知らないのそんなにやばいの?
「お主、世界樹はこの世界の常識だぞ…」
おい、そんなの知らないぞ、本にも載ってなかったし仕方ないよね。それに…
「まぁ俺、常識知らないから…」
自分で言ってて悲しくなるな、この言葉…
「はぁそうだったな…」
そしてローザに同意されもっと悲しくなったよ…
ん?そう言えば…
俺はとある事を思い出した。
「舞」
「!?はい、な、なんですか?」
舞は急に名前を呼ばれ、驚いてさらに動揺しながらそう返事を返してくる。
「舞も知らない…」
俺がそこまでいうと舞が凄い勢いで割り込んできた。
「私はもちろん知ってるよ!あの、その、エルフ国にある世界樹の事ですよね!そりゃーもちろん知って…ますよ…」
俺が途中からジト目で見るとだんだん舞の言葉が小さくなっていった。
「知らないんだな?」
「うん…」
「舞も!?」
「なんじゃ、お主ら2人は世界樹に行った事ないのか?」
ニーナが驚いているとのじゃロリがそう聞いてくる。
「まぁ知らないからな」
「そうだね…」
「そうかそうか、あの場所は楽しいから今度行って見ると良いのじゃ!」
「分かった近いうちに…」
「って!そんな話してる場合じゃないでしょ!」
「なんだよ、ニーナいきなり叫ぶなよ」
「あー!何から話せばいいんだか分からないよ!」
「ニーナさん、取り敢えず世界樹の説明からしてみては?」
「そうだね、分かった」
そう言うとニーナは話を始めた。
「世界樹は世界が始まった時から存在したと言われている木で、さっきも言った通りエルフ国に存在しているわ。木の直径が約1km、長さが6000メートルあり、この世界で最も大きな木だとされているの。そしてその世界樹の中はダンジョンになっていているのよ」
「木がダンジョン?そりゃまた珍しいな」
「そしてダンジョンは約1000層で構成されているらしく、人類が到達した最高階層は394層、ちなみにそこまで到達した人物は初代勇者だったらしいけど…まぁそれは置いておいて、」
「この木の実は500層より上に存在しているとされているの」
「ちょっと待って、1000層で構成されているってなぜ分かってるんだ?」
「あぁ、それは信託ね…昔、神が巫女に憑依した時に神がそう言ったらしいわよ、それと木の実が500層より上にあるって事も」
「なるほど…続けてくれ」
「それで今、その伝説の木の実がここに存在してるって訳…まぁ本物かは分からないけど…」
「ちなみに本物じゃよ?ちゃんと世界樹の582層で取ってきたからの………って何言わせるんじゃ!誘導尋問が上手いのお主は!」
勝手に言って人のせいにしたぞこののじゃロリ…
「いや、誘導尋問なんてしてないんだけど…」
「うぅ〜今は酒場のマスターなのに〜秘密だったのに〜」
酒場のマスターだから木の実を取ってきたのは秘密だったと言うことか…よく分からなんな…まぁ世界樹の木の実を持っている時点でおかしいし、今更だと思うんだけど…
「それなんだけど…その設定どうにかならない?できれば普通にしてくれるとありがたいんだが」
「うーん…実はそういう訳にもいかんのじゃ…」
「どうして?」
「簡単にいうとそういうルールだからなのじゃ…取り敢えず今はそれで納得して欲しいのじゃ…」
「……そうか…分かった」
俺は納得しそれだけ返した。
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