170話 ジャンケン
あの後、俺たちは泊まる宿を見つけ、情報を集めるため一旦外に出た。ちなみに縦ロール、メイドさん、御者さん2人、執事さんは別の宿に泊まることになっている。
「よし、それじゃ2組に分かれて情報収集をしよう。それでいいよな?」
「はーい!」
「大丈夫です」
ミーナちゃんとサーシャがそう答えた後3人も頷いて了承した。
「わかった、じゃあ決め方は…」
「はいはーい!ジャンケンがいいと思います!」
ミーナちゃんが挙手してそう言う。
まぁ無難にジャンケンが一番早いか。
一応他に案がないか聞いて見るか。
「他に何かある人」
「はい!」
「ニーナ」
「くじ引き!」
「…くじ作るのがめんどくさい、よって却下!」
「はい!」
「舞」
「鬼ごっこ!」
楽しそうではあるけど…
「絶対に街が壊れるので、却下!」
俺たちが街中で走り回ったら建物とか全て吹き飛ぶぞ。
「…普通にジャンケンでいいか…」
「そうですね…」
「出すのはグーかパーだけで、それじゃ」
そう言った後みんなでジャンケンをする体勢を取る。
「最初はグー」
「「「「「「ジャン!」」」」」」
「「「「「「ケン!」」」」」」」
「「「「「「ポン!」」」」」」」
俺: パー
ミーナちゃん: グー
サーシャ: パー
ローザ: グー
舞: グー
ニーナ: パー
ちゃんと分かれたな。
「私はミツキとニーナさんとですね」
サーシャがそう言って俺とニーナの方に寄る。
「私はミーナちゃんと舞か」
ローザも同じようにミーナちゃんと舞の近くに寄った。
「時間はそうだな…取り敢えず1時間でいいか」
「そうだねーあまり長くてもって感じだし」
「わかった、取り敢えず1時間後ここに戻って来ればいいんだな」
「あぁそれじゃまた後でな」
そう言って、俺とサーシャとニーナは西側の道に、ミーナちゃんとローザと舞は東側の道にお互い背を向けて歩き出した。
あ、ローザに一つ言っておかないと…
進み出してから数歩、そう思い、振り返りローザの名前を呼ぶ。
「ローザ!」
「なんだ!」
「舞が寝ないように頼むぞ!」
「任せておけ!」
よし、これで大丈夫だろう…
そう思い、振り返り前に進む。
「ミツキ、後で舞さんに怒られますよ」
「そうね、舞、ジト目でミツキのこと見てたし…」
「え?それ本当?」
「さて、どうだろうね、それより早く行こ!」
「そ、そうだな」
戻った時が怖いがまぁ今は情報収集をしよう。
「ところでミツキ、私たちこっちに歩いてるけど、こっちに図書館とかあるの?」
「いや、取り敢えずこっち側来て、図書館の場所を人に聞いてみようと思ったんだけど」
「なるほどね」
「ミツキ、図書館場所を聞くついでに神に関する情報を聞いてみては?」
「そうだな、それがいいか」
そうして俺たちの情報収集が始まった。
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