16話 初収入と通信魔法
短めです。
コンコンッ
しばらく雑談をしてをしていると部屋をノックする音が聞こえる。
「入れ」
ギルドマスターのニーナがそう言うとガチャリと音がなり受付嬢のレーネが入ってくる。手には代金が入っていると思われる袋と金額が記してあると思われる紙を2枚持っている。ニーナに一礼してから俺の方を向く。
「失礼します。ミツキ様、魔物の素材の買取金額の方が出ましたので、お持ちしました。」
「レーネ取り敢えずこっちに座れ」
ニーナが自分の座っているソファの右側をポンポンと叩きレーネに座るように促す。
レーネは一言「失礼します」とだけいってニーナの隣に座る。
「こちらが買取金額のリストになります。」
「あぁ、ありがとう」
返事を返してリストを受け取る。
「合計金額の方が330万リア。白金貨3枚と金貨30枚のお渡しになります。袋に入ってますのでご確認ください。」
レーネは自分が持っている紙をこちらに見えるように向けながら合計金額を指差してから袋をテーブルの上に置いた。
「ありがとうレーネ」
俺は袋を受け取り〈異空間〉へしまう。
「いえいえ、それでは私はこれで。仕事の方に戻ります。」
そう言いながらレーネはソファから立ち入って来たドアの方へ向かう。
「それではミツキ様、ギルドマスター失礼します」
そう言ってレーネは部屋から退出していった。
「もうちょっと話したいところだが私も職務に戻るとするよ。そういえばミツキはまだこの街に滞在するのか?」
俺は今のところ滞在する予定はないのですぐ出て行くことを伝える。
「宿で一泊したら出て行くつもりだけど」
「そうか…これも何かの縁だ。通信魔法で魔力交換しておかないか?」
ニーナがそう聞いて来た。
「それは別にいいが。そもそも通信魔法ってなんだ?」
通信魔法を知らないので俺がそう聞き返すと、呆れたような顔をして通信魔法の説明をし始めた。
「はぁ〜通信魔法も知らないとは
通信魔法とは無属性魔法Lv5で使えるようになる魔法で、通信魔法に相手の魔力を登録することでその相手といつでもどこでも会話ができると言うものだ。距離によって消費するMPは変わるが」
電話みたいなものか
「その魔法は無属性魔法なんだよな?」
「ああそうだ」
無属性魔法Lv5ならこの街に来る途中に魔物から奪ってるから使えるようになってるはずだ。
「一応使えるみたいだ」
「本当か!では通信魔法を使って私の魔力を登録しておいてくれ」
ニーナがそう言い手を差し出してくる
「あぁ」
その手に俺の手を添え通信魔法を発動させる
「よしこれで登録完了だ。何か困ったことがあったら連絡してくれ。」
「あぁ、それじゃ俺はそろそろ行くよ」
そうして俺はマスター室を後にした。
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