158話 盗賊狩り開始
俺たちは馬車の外へ出て、前を見る。
「おい!降りろ!」
「お前ら貴族だよな!金をよこせ金!」
「なんですの?盗賊ですの?」
前を見ると、盗賊が3人が先頭の馬車に詰め寄り、執事と縦ロールが盗賊と話し合っている光景が目に入る。
なるほど金品狙いか、盗賊と言うよりなんか町のチンピラだな。
「そうだ、俺たちは盗賊だ!殺されたくなかったら金目のものを渡しな!」
「はぁ〜」
縦ロールはそうため息を吐いた後、小声で声を発した。
「水よ、敵を穿て…」
「何ブツブツ言ってやがる!」
「早くしやがれ!」
「【ウォーターアロー】」
縦ロールはそう言って魔法を発動した。
縦ロールが発動した魔法は盗賊の一人の心臓へ飛んでいき、そのまま突き刺さる。
バタッ
そしてその盗賊は地面に倒れ伏した。
「おい!貴様何しやがった!」
盗賊の一人がそう叫ぶ。
「魔法を撃っただけですわ、まさかとは思いますが今の攻撃、見えなかったんですの?…盗賊って駄々の烏合の衆なのですわね」
盗賊と言っても所詮はステータスの低いゴミの集まりし、縦ロールのステータスは一般人から見たら相当高いからあいつらが見えなくても当然だろうな。
縦ロールがそう煽ると盗賊達は怒り出した。
「なんだと!」
「このクソあまが!」
「弱い奴ほどよく吠えるとはこのことですわね」
縦ロール結構煽るようになったな…護衛試験の時のミーナちゃんにやられた煽りが効いたのかそれをちゃんと活かしているな。それにしても日本のことわざだよな…まぁその話は後でいいか、そろそろこっちも動かないといけないし…
「クソ!おいお前ら!」
盗賊の一人がそう叫ぶと草むらから盗賊達が顔を出す。
「こんなに隠れてましたか…」
「お嬢様、私も加勢します」
「えぇ、お願いしますわ」
流石に人数が多いと思ったのか、縦ロール執事が加勢を名乗り出た。縦ロールもこの人数相手だと流石にきついものがあるのか、執事の加勢を了承した。
さて、俺たちもいきますか…
「みんな、存分に暴れていいぞ」
「本当ですか!よし!やる気が出てきました!」
「あぁ、でも地形はできる限り壊さないでね」
「まぁ、そこは大丈夫ですよ、ミツキじゃありませんから」
「「「そうだな(ですね)(そうね)」」」」
「皆んなひどいな…まぁいいやそれじゃ」
俺はそう言って皆んなと目を合わせ頷いた。
「「「「「「さぁ残滅開始だ!」」」」」」
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