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  作者: 小説愛好家
4章 旅編
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149話 旅の出発

あれから1週間と数日経ち、今日は護衛当日の朝。

この約1週間、何をしていたかと言うとほとんどニーナを鍛えていた。ニーナの今の平均ステータスは100万ぐらい。

うん、ずいぶん成長したもんだ。


俺はそんなことをベッドの上で思っていた。


ちなみに護衛がもう一人増えると伝えたところ了承してもらえた。


「ミツキさんおはようございます!」


リビングに入るとミーナちゃんが元気よく挨拶をしてくる。

うん、いい挨拶だ。


「おはよう、ミーナちゃん」


俺はミーナちゃんに挨拶を返しソファに行くとサーシャ、ローザ、ニーナが楽しそうに談笑をしていた。


「サーシャの剣筋全く見えないんだよね」

「確かにサーシャの剣は速いけど、ニーナの鍛え方が足りないんじゃないか?」

「そう言うローザだってサーシャの剣筋見えないでしょ?」

「いや?私は見えるぞ?ニーナとはステータスが違うからな!」

「なんだってぇー?」

「まぁニーナさんはステータス一番低いですしね、仕方ないですよ」

「サーシャまで!?」


まぁこんな感じにニーナもこの1週間と数日でだいぶと言うか、相当皆んなと仲良くなった。


「皆んな朝から元気だな」


俺がソファまで行ってそう言うと、3人が振り返る。


「あ、おはようミツキ!」

「おはようございます」

「おはよう」


皆んなが俺に挨拶をしてくる。


「皆んなおはよう、ところで…舞は?」


舞がまだ来ていないことに気づき俺はそう聞いてみる。それに答えたのはサーシャ。


「舞さんはまだ寝てます」

「またか…」

「昨日、話が盛り上がっちゃって夜遅くまで起きてたからね〜」

「まぁ、でも舞は何時ものことだな」


そんな感じでみんなで笑い合う。


「おはよう…ございます…」


俺もソファに座り、皆んなと談笑をしていると、リビングのドアが開き、そこから眠たそうに目をこすっている舞が入ってくる。


「おはよう舞、とりあえず顔洗って来たら?」

「そう…します」


舞はそう言って踵を返し、ドアを開け廊下を歩いて行った。


それから舞が戻って来て皆んなで朝ごはんを食べ出発する準備をし終わった。


「よし、じゃあ行こう!」


俺がそう言って皆んながそれぞれ返事をし、部屋を出る。

廊下を歩いて数分、王室の前に着く。


「ここは?」

「王室だ、ディレイクさんに挨拶しておかないとね」


コンコン


「どうぞ」


中からディレイクさんの声が聞こえる。


ガチャ


「失礼します」


俺は扉を開け中へ入る。

中に入ると王室と言うよりは応接室に近い部屋が眼前に広がる。そして王室のソファに腰をかけているディレイクさんともう一人、ディレイクさんの隣に腰をかけている30代ぐらいの綺麗な女性が目に入る。


「よく来てくれた、取り敢えずかけてくれ」


ディレイクさんにそう言われた俺たちは対面に腰をかける。


「ミツキさん、お久しぶりです」

「お久しぶりです、アンナさん」


俺はこの人と面識がある、と言うか割と話したりする。この人の名前は{アンナ・ソルト}、この国の王妃でミーナちゃんのお母さんだ。


「今日行ってしまわれるんですよね?」

「はい、なのでミーナちゃんを預からせていただきます」

「わかっていたことですが…やっぱり娘の旅立ちは悲しいものですね」


アンナさんはそう言って涙ぐみ、ミーナちゃんを見据えて話し出した。


「ミーナ、しばらく会えないけど元気でやるのよ、それと皆さんには迷惑をかけないようにね」

「わかっていますよ、お母様」

「それと頑張ってね」


アンナさんはそう言いながら俺の方をチラッとみる。

ん?なんで俺見られたんだ?

そんなことを思っていると


「はい///頑張ります///」


ミーナちゃんが恥ずかしそうに返事をした。


「ミーナよ、元気でな」


口を閉じていたディレイクさんが一言そう言った。


「はい、お父様」


ミーナちゃんもそれだけ言った。


「ミツキさん、ミーナをよろしくお願いしますね」

「はい」


俺はしっかりと返事をする。


「それじゃミツキさん、そろそろ行きましょう」

「あぁ、そうだな」


そう言って立ち上がり王室を出る。

見送りと言うことでディレイクさんとアンナさんも城門までは付いてくるみたいだ。


廊下をしばらく歩き、王城の玄関。

俺は数は後ろに下がり、アンナさんの隣へ行く。


「アンナさん、一応帝都には何度か戻る予定ですので」


俺は目に涙を浮かべてるアンナさんにそう声をかける。


「そう…ですか…ありがとうございます」


アンナさんは今にも泣きそうな声でミーナちゃんの背中を見ながらそう言う。

俺はその言葉を聞いた後皆んなのところへ戻り城門まで歩く。


「それじゃあミーナ、元気でね」


アンナさんはさっきの悲しそうな顔はなく、微笑むようにそう言った。


「ミーナ、元気でな」


ディレイクさんも微笑みながらミーナちゃんにそう言った。


「はい!お母様!お父様!」


ミーナちゃんは二人に対して元気よくそう応え、そのまま後ろを振り返り、城門を出た。

ミーナちゃんに続き皆んなも一礼してから城門を出た。


「それではまた」

「えぇ」

「ミツキくん、ミーナを頼む」


ディレイクさんはそう言いながら頭を下げてくる。


「任せてください」


俺はそう言って振り返り城門を出た。



読んでいただきありがとうございます。

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