148話 皆んなのステータス
「これは鍛え直しが必要だな…」
「え?え?どう言うこと?」
俺がそう言うとニーナは困惑しながらそう言った。
「ニーナさんのステータスが低いのでミツキさんが鍛えてくれるってことですよ」
ミーナちゃんがそう言うがニーナはまだ理解が追いついてないのか困惑している。
「え?どう言うこと?私ステータス低い?」
「まぁ一般的にはすごく高いだろうけどな」
ローザがそうニーナに返事を返す。
ローザの言う通り、一般的に見ればすごい高い数値だ。と言うか高すぎると思う、でも俺たちと旅をする以上どうしても力は必要になってくる。まぁニーナにはまだ話してないけど神に関する情報を集めるには相当なリスクがあると思うから、最低でも皆んなと合わせられるぐらいにはなってほしい。
「ですよね!?ですよね!?」
「でも、このメンバーの中では」
「ダントツで」
「低いですね」
賛同を求めるニーナだが、舞、ミーナちゃん、サーシャに無残に切り捨てられる。
「えぇぇぇぇ!!ち、ちなみに!皆んなのステータスは!?」
ニーナがそう聞くと、ミーナちゃん、サーシャ、ローザ、舞の順番で答える。
「大体120万くらいでしょうか」
「平均160万くらいです」
「私は1000万だな」
「私は大体110万ぐらいです」
「なんか皆んなおかしいけどローザさんだけぶっ飛んでませんか!?」
まぁローザは元々のステータスが高かったし、なんだかんだ一緒に魔物を借りに行った回数が多かったしな。なんか仕組みはわからないけど俺と一緒にいると経験値が多く入るみたいだし。
「ニーナ、もっとやばいのが一人いるぞ」
「え?もしかして…」
ニーナはそう言って俺の方を見る。
「まぁ、ちょっと前に確認した時は、大体30億ぐらいだったよ」
今はどうなってるかわからないけど。
「30億!?え!?今30億って言った!?」
「うん」
「もう意味がわかんない!どうやったらそんな数字になるの!?」
「ニーナさん、気持ちはわかりますが、一旦落ち着いてください」
サーシャがニーナに飲み物を渡しながらそう言った。
「そうだな、なんか倒れそうな勢いだし」
ローザは付け足してそういう。
確かに、今のニーナは結構やばそうだ。
「ふぅ〜ふぅ〜落ち着きました。二人ともありがとうございます」
ニーナは受け取った飲み物を飲み干した後、落ち着いたらしくそう言った。
「それでミツキ、私はどうすればいいの?」
「簡単だよ、俺と一緒に魔物を狩りにいけばいいだけだ」
魔物を狩りに行けば簡単にレベルは上がるし、ステータスも上がるからな。まぁ俺と闘っても得る経験値は多いが…
「それだけ?」
「まぁちょっとした戦い方の指導を入れるけど」
俺がそう言った瞬間、ミーナちゃん、サーシャ、ローザの視線がニーナに向き
「「「御愁傷様です」」」
手を合掌させ、そう言った。
「え?私、大丈夫?」
そう皆んなに訴えかけるニーナだが皆んなはそれぞれニーナと目を合わせないようにしていた。
「まぁ、大丈夫だよ」
俺はそう言って微笑む。
「ミツキ…」
ニーナは俺の微笑みに縋るように言ってくるが
「死にやしないから」
俺は微笑みながらそう言った。
「いぃぃぃ!!!!やぁぁぁ!!!!」
ニーナは叫び声をあげながら部屋中を駆け回った。
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