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・・・そして時間が静かに流れていく 雨の中を歩く  (2篇)

作者: 武田道子

・・・そして時間が静かに流れていく


雨はひたすら降り続ける

太陽も、月も、星の存在も

夢であったかのように

雲と大地をつないでいるものが

大地に届けばその形を失う


・・・そして時間が流れる

形のないものが形を残していく

太陽を東から西へ昇らせ

月を欠かさせ また満たさせ

星を消えさせ また生まれさせ


雨の季節に思う

雨と時間の綾を

時間と人の綾を

時間は流れる 

ただ静かに形作るために



***  ***  ***


雨の中を歩く



つま先ばかりを見つめて

誰かのかかとを追って

雨の中を歩く


傘を背負えば亀のように

誰からも見られず

誰も見ず


私は誰からも隠れようとしているのではない

私は誰かの目から逃れようとしているのではない

亀になった私は強くなっただけ


だらだら泣いているのは空

ズルズル鼻をすすっているのは人

かかとの行方を見逃さないで



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