表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
高校生活  作者: 横笛
17/28

エンカウント(3)

 キーンコーンカーンコーン



 弁当を丁度食べ終えたところで、予鈴の鐘が響く。



「と、そろそろ戻らなきゃ」


「戻りましょうか~」


「ん、そだな。飯、ありがとな」


「いいわよ、別に」


「良かったらまたお昼をご一緒しましょうね~」


「ああ。そのうちな」



 校内に戻るべく、二人を先頭に来た時と同じ窓のところへいくが、何故か二人はそこで立ち止まってしまう。



「どした? 遅刻するぞ?」


「どうしたじゃないわよ! とっとと先いきなさい! 先に!」


「は?」


「あ~もうっ! いいから行く!」



 そう言って芦兎は無理やり俺を窓へ押し込む。



「おい、あぶねっ」


「とっととしなさい、遅刻しちゃうでしょうがっ!」


「うわっ!」



 ガラガラガタンッ! 窓から転がり落ちた俺は、机やら椅子やらの密集地帯に転倒した。



「っと」


「っほい~」


「いってーな!」


「とろとろしてるのが悪いんでしょーがっ!」


「そもそもお前らが先にいけばよかった話だろ!?」


「……」



 俺の言葉に二人はこちらをジト目で見てくる。俺は間違ったことは言っていないはずだが。



「……はぁ、なんていうか、鈍感ねぇ。悪気が無いところが逆にムカつくわ」


「あはは。もう少し、私たちが女の子ってことを考えてくださいね~」


「はぁ?」



 全く訳がわからない。



「って、そんなことより授業遅れるわっ! 急ぐわよ、美華!」


「そうね~。それじゃあ綾乃君、また会いましょうね~」


「って、おい待てよ!」


「アンタも早くしないと遅れるわよ!」



 それだけ行って二人は走り出っていってしまった。仕方が無いので、俺も教室に向って走り出す。全く、なんだったんだか……。とりあえず、まだ腕がいてぇ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ