『旅の僧と子供の速記のまめ』
掲載日:2026/10/25
ある小さな村でのことです。子供たちが大勢遊んでいる中に、仲間に入らずに座り込んでいる子供がいました。たまたま通りかかった旅の僧が、その子供にわけを尋ねると、手にまめができていて、手をつないだり、綱を持ったりするような遊びはできないから、ただ眺めている、と答えたので、なぜ手にまめができたのか尋ねると、速記の練習をしているからだ、と殊勝なことを言いますので、見せてもらうと、大層痛そうなまめが幾つもできています。旅の僧は不憫に思って、持っていたつえで地面を突きますと、たちまち水が湧いてきたので、この水で手を洗うように子供に言いますと、子供の手は、みるみるきれいな手に戻りました。子供は、旅の僧に深く感謝して、速記の練習をするために家に戻りました。
教訓:速記をするとき、まめができるほど筆記用具を握ってはいけない。




