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デュラン再び

今回はいつもの半分くらいの文字数での投稿です。

区切りが良かったので少なめですが楽しんで貰えたらなと思います。

「見つけたぞツナシ!シーライク様を渡してもらおうか!」


デュランが、甲冑2人と空から降ってきた。

ズドンと振動を響かせながら着地した。


なんで空から降ってきたんだ?飛べるの?


「変態……シーラ様を連れて逃げろ」


アブザンが小声で俺に指示する。


「お前たちはどうするんだ」


「私たちは奴らを食い止める。ここまで来てシーラ様を攫われたら散って行った同胞達に顔向け出来ん」


アブザンはデュランから視線を逸らさず淡々と言う。


「この先もう少し行けば隠れ家に着く。あとは同胞に援軍を頼んでくれ」


確かにここでまたシーラを連れてかれたらローエンやマルクたちが犬死になってしまう。それはアイツらの意志を無駄にしてしまう。


俺はアブザンに内心お礼をいい、シーラの手を掴んで走り出す。


「つ、ツナシ!?ダメです2人を置いては行けません!」


「ダメだ、2人の意思は固い」


「それでも!ダメなものはダメです!」


手を引いてはいるが、シーラが抵抗するからあまりスピードが出ない。


くっ……これじゃあふたりが抜かれたらすぐに追いつかれてしまう。


「ごめん!シーラ」


「きゃっ」


シーラをお姫様抱っこして速度をあげる。

シーラはすごく軽かった。ちゃんと食べてるのかね?


「お、下ろしてくださいツナシ!」


俺はシーラの抗議を無視してひたすら足を動かし続ける。


「待て!逃がすか!……くっ!貴様ら邪魔だ!」


「行かせるかよ!」


「通りたければ私達の相手をしてもらいましょう!」


2人がデュランを足止めしてくれてる。今のうちにエルフ達の隠れ家に急ぐ。


「ツナシ!必ず貴様からシーライク様を奪い返してやるからな!」


デュランの声を背中で受けつつさらに森を進んでいく。



──────・──────・──────・


「ツナシ、分かりましたからもう下ろしてください」


10分ほど走ったところでシーラが再度頼んできた。

俺も全力ではないにしろシーラを抱えながら走ったわけだから体力も限界だ。


そっとシーラを地に下ろす。

シーラは俺に解放された瞬間平手打ちをしてきた。


「……なんで、ですか……私は誰かを犠牲にするくらいなら共和国に捕まった方がマシです!」


シーラは涙を溜めながら俺の事を責め立てる。


「見損ないましたよツナシ!」


「……シーラ?」


「私は1人でも彼らを助けに行きます」


「……待ってくれシーラ。エルフは死んでも生まれ変わるんだろ?」


シーラはこっちを見ずに答える。


「……生まれ変わりはします。けど記憶や体は失われます」


シーラの言葉が理解出来なかった……


え?それじゃあ死んでしまうのと変わり無いって事か?

じゃああいつらはなんで。


「だって…あいつはそんな事一言も…」


わかってる。本当のことを言えば、俺はあいつらを見捨てては来てない。ちゃんと生まれ変われると信じてれば心配せずにシーラを連れて行ける。


だからあいつらは俺に真実を話さなかった。


「!……まさか本当に……ごめんなさいツナシ」


俺の言葉を聞いてシーラは驚いてこちらを見た。

きっと知ってて尚あの二人を見捨てたと思っていたのだろう。


違うよシーラそれは言い訳にしかならない。囮に使って逃げたことは真実だ。


「……シーラ、行こう…2人の意志を無駄にはできない」


「……そう…ですね。分かりました」


俺はシーラと隠れ家へ向かい歩いていく。

俺は体力もあまり回復していないし、例え走れたとしてもシーラが着いて来れない。


二人の間に会話はない。牢屋で会ってた時は言葉が分からなくても俺たちは盛り上がっていた。何をそんなに話すことがあるのかと思ってたくらいだ。


だが今は俯きひたすら歩き続ける。

平日は仕事があるのであまり書けないですがなるべく毎日投稿しようと思っています。

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