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蒼鋼のブレイバー  作者: Sangomiya
第5章 Blizzard heart
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第25話

 ここ最近は超獣による事件はなく、穏やかな日々が続いている。学校が終わると俺はイージスのテストルームを借りてイメージトレーニングをしていた。


「ハァハァ。(ライ)、もう少し強い超獣を頼む」


「あんた、少し休んだら」


「身体を怠けさせたくないんだ」


 テストルームでは今までの戦闘データをもとに超獣との戦いを擬似体験できる。ホログラムで創造された超獣だがダメージはしっかりと身体へと響く。ダメージレベルは下げることができるが俺は少し高めにしている。


「かなり息上がってんじゃん。休みなって」


 雷は俺が来るたび、トレーニングのサポートをしてくれている。バイタルチェックや装備の運用指導などだ。


「わかった、次で最後にする」


 あまり心配をかけてテストルームが使えなくなるのも不味いか。


「じゃあ、とっておきの超獣をだすわ。頑張ってね、潤」


「こい!」


 目の前に現れたのは北区で戦った氷の騎士だ。フィールドも以前戦った場所に再現されている。


「マジか!?」


「ギブアップしてもいいよ~」


「誰がするか!」


 疲れが残っているが全力を出す。やっかいなのは周囲を凍結させる能力だ。槍を地面に突き刺し発生する氷の突風を避けなければならない。


「試したいことがある!」


巨人の拳(タイタンフィスト)ヲ転送シマス」


 巨人の拳を装備し接近する。氷の騎士は同じく槍を地面に突き刺した。それと同時に拳を地面へ叩きつける。その衝撃波で突風を打ち消した。


「よしッ!」 


 巨人の拳の衝撃波は氷の騎士自体を怯ませる。急接近し、腹部へ殴打するがガラスの様に砕け散った。周囲を見渡すと冷気の霧が立ち込める。少しでも身軽にするため巨人の拳を解除し、周囲を警戒する。


「身代わりか! ヤツはどこだ!」


 背後に感じるプレッシャー、振り向けば槍の先端が目の前にある。本能的に腕が動きスタンロッドで刺突を反らす。ヤツから接近してきた今が好機だ。


「安全装置ヲ解除シマス」


 一瞬の隙をつき、顔面へ拳を叩き込む。氷の騎士が地面に倒れると共にアナウンスが流れる。 


「ホログラムを終了します」


 アナウンスと共に氷の騎士は消えた。


「勝ったのか?」


「潤! 大丈夫!?」


 心配する、雷の声がスーツのヘルメット越しに届く。


「間一髪だったが勝つことができた」


「大丈夫そうね。でも喜んでるとこ悪いけど、少ないデータで作られた超獣だから、実際の戦闘力ではないけどね」


「そうなのか!?」


「あくまでイメトレってことね」


 戦闘データから作ったホログラムだということを忘れていた。にしてもこの強さか。


「実戦じゃ、どうなるか分からないか」


「でも良い攻め方だったと思うわよ」


「そう言って貰えると自信つくぜ」


「力になれて何よりだわ」


 トレーニング後、シャワーを浴び終え帰宅準備中にスマートフォンが鳴った。画面を見ると蒼助からメールが届いていた。


「今から科学研究部に来れるか?」


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