第24話
「白鋼潤、ただいま復帰しました」
退院の報告しにイージスへ顔を出した。元々電話連絡はしてあったが顔を出さないのは失礼だろう。
「本当にすごい回復力ね」
「雷姉ちゃん、ずっと心配してた」
「コラ、いらないこと言わない」
出迎えてくれたのは雷と双子の燦、嵐だった。その後、次々に人が集まってくる。ユーリも居るな。光上さんは席を外せず居なかった。
「心配をお掛けしました」
「白鋼君、無事に退院できて本当に良かった」
「ありがとうございます」
ユーリとは前回、共闘した以来顔を合わせてすらなかったな。
「久しぶりだな。ユーリも無事で良かったよ」
「お陰様です」
「そうだ、大門寺さんからユーリ達にこれを渡してくれって」
四人に手紙を渡した。ちなみに中身は見ていない。見て良いとは言われてないからな。
「なんですかね」
「どれどれ~」
ユーリと雷が手紙を見ると雷がニヤニヤしながら俺を見る。
「なんだよ」
「ふふっ。ユーリ、燦、嵐、行くよ!」
「行くってどこにですか?」
三人を引っ張り雷はまた俺を見てニヤニヤし始めた。
「潤はもう帰んな! 病み上がりなんだし」
「手紙にはなんて書いてあったんだ?」
「それは後のお楽しみ~」
一体何なのだろうか。
退院後はまた学生生活に戻る。久しぶりの五連日の授業は応える。
「なんとか耐えきったな」
明日からは休みだ。土曜日は蒼助から家に来てくれと言われていたな。遊びに行くのは久しぶりだ。
蒼助は高級マンションに住んでおり、いざ行くとなると少し緊張する。
「すみません、白鋼です」
呼び出し機からは蒼助本人が出た。
「来たか潤。今開ける」
エントランスホールにてドアを開けてもらいエレベーターに乗る。
「五階っと」
五階に着き部屋へ向かいインターホンを鳴らす。
「待ってたぜ」
「お邪魔します」
部屋に入り蒼助についていくと大門寺さんと手紙を渡した四人の姿があった。
「待ってたよ~」
テーブルには豪華な料理が準備されており、その周りに皆は座っている。皆が準備してくれたのだろうか。
「みんなどうして?」
「落ち着いたからせっかくだしって、大門寺が」
「迷惑だった?」
「いやいや、俺はうれしいよ」
そういえば、みんなが集まるのは始めてか。大門寺さんは雷、燦、嵐の三人と面識は無かったな。
「ひゃあ! 雷ちゃん?」
雷は大門寺さんの腕に抱きついた。
「あんたら男二人はこんな可愛い娘を戦いに巻き込んでたの? 噂には聴いてたけど」
「成り行きでな。関わるなって言ってもどのみちコイツは首を突っ込んでた」
「本当に? 雪は嫌なら嫌って言いなね」
「雷ちゃんありがとう。けど私が決めたことだから」
「良い子ね~」
雷が大門寺さんの頭を撫でている。
「ふえ~」
大門寺さんを巻き込む訳には行かなかったが蒼助の言う通り彼女がいなければここまで戦えてなかったかもしれない。感謝している。
「僕も呼んでもらって良かったんですかね」
ユーリが口を開いた。少し緊張しているようだ。
「こういうの慣れてなくて」
「ユーリは昔からイージスに居たからね」
雷が説明してくれた。ユーリは小学生頃に超獣事件に巻き込まれてからイージスに入隊している。そのため一般的な学生生活を送って無いらしい。
「皆さん僕の友達になってくれるとうれしいです」
そわそわと、か細い声色で話すユーリ。戦闘中とはイメージが違う。
「ユーリ君とはもう友達だよ!」
「ありがとうございます!」
「素直だなユーリは。なぁ蒼助」
「なんで俺を見るんだよ」
超獣との戦いで忘れてたな、こういうの。この日常を守りたくて戦うことを選んだよな。
「雷姉ちゃん、これ食べたい」
「私も」
「ハイハイ、今よそってあげるね」
燦と嵐は料理に夢中だ。雷が言うには彼女ら双子も超獣事件に巻き込まれてイメージに入隊したらしい。雷、自体は何も言わなかったけど詮索する必要はないしな。イージスに入隊した理由は人それぞれ色々あるだろうし。
「あれ、美味しくない?」
ぼーっとしていると大門寺さんに心配された。
「美味しいよ。みんな準備してくれてサンキュな」
この日常を絶対に守ってみせる。




