第13話
光上さんの指示通りに目的地に着いた。山奥に潜む研究所であり鉄筋コンクリート様の外観をしている。グリムドーワの研究所である可能性が高いとのことで調査に入る。行方不明者は麓の住宅街の人間で、そこから通報が合ったとのこと。超獣に関する生物実験に巻き込まれているかもしれない。
「では、行きますよ。白鋼君」
「ああ、行くぞ」
イージスの輸送車に乗り山の麓まで到着。山の中はパワードスーツの機能を使い探索し研究所を見つけた。出入口だと思われる扉は破壊されており、そこから侵入。内部の電力は落ちており、暗視モードを使い進んで行く。
「そこまで古くは無いですね」
内部はモニター類や薬品の製造に使っていたと思われる機材が豊富にあるがどれも起動しない。内部の電力は完全に落ちているようだ。
「先に進んで行こう」
「白鋼君、気を付けて下さい」
下層があるため階段を使い降りて行く。何かが居るような気配は一切感じない。行方不明者はここでは無いのか。
最下層まで来るとまた同じモニタールームだが、大きなガラス張りがありその奥に部屋があるようだ。ガラス曇っていて内部が見えない。ユーリが光上さんに連絡している。
「下層まで探索しましたが、行方不明者はいませんでした」
「そうか、グリムドーワの手掛かりになる物は」
「全て抹消されてますね」
何処からか音が聞こえる。
「ユーリ音が聞こえなかったか?」
「二人とも警戒しろ」
ユーリと背を合わせた瞬間だった。ガラス張りが割れ何かが飛び出した。突撃され体勢を崩してしまった。
「なんだこいつ!」
蜘蛛の様な見た目で、六本の人間の腕が生えている。人の様な顔だが眼は複眼になっており、口角から生えている強靭な顎はクワガタ虫のようだ。マウントを取られ、顎を使い噛みついてくるが両手で顎を掴み何とか耐える。
「安全装置ヲ解除シマス」
ユーリの即断により、シールドの杭を超獣へ撃ち込み、ぶっ飛ばされる。
「助かった!」
「中和剤を撃ち込みました。人間に戻るはずです」
ひっくり返り六本の腕を揺らし悶える超獣。すぐに体勢を戻し再び突撃してきた。
「中和剤が利かない!」
「隊長、中和剤を撃ちましたが効果がありません」
冷静に連絡するユーリ。
「ならもう一発!」
「安全装置ヲ解除シマス」
突撃する超獣へ拳を叩き込んだが、やはり人間に戻らない。どうなってる?
「二人とも仕方がない、沈黙するまで攻撃を続行」
「元は人間かもしれない!」
「このままだと、二人が危険だ」
「白鋼君、僕がやります」
ユーリは赤熱剣を取り出し、構える。飛び掛かってくる超獣に向け、静かに縦に一振。超獣は一瞬で真っ二つになり、沈黙した。
破れたガラス張りの向こうには餌食になった人間の遺体が合った。きっと行方不明者だろう。超獣と行方不明者に関してはイージスで詳しく調べるらしい。




