表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

1 白井雪は勇者の娘に転生する その1

 神奈川県秦野市。

 「神奈川の屋根」といわれる丹沢山地。

 冬の丹沢の表尾根縦走中、神域と呼ばれるところで足を滑らし滑落した。

 岸壁に咲く、忘れな草を見たのを最後に、意識が途絶えた。 


 結論から言うと、私は神隠しに会い、異世界に転生することになった。

 その神域には今考えれば、いるはずのないものがいた。

 幼稚園にも入っていないくらいの未就学児ぐらいの子供たちが、カゴメをして遊んでいた。違和感を感じて、その子供たちから目が離せなかった。

 気づくと私は、そのカゴメの中にいた。


 『かごめかごめ 籠の中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に 鶴と亀と滑った 後ろの正面だあれ?』


 後ろの正面を言い当ててしまった私の魂は、後ろの正面を言い当てることのできる神子として認定された。神の御手により選抜され、異世界の勇者の子供として転生することになった。

 

 いまとなっては何と答えたのか思えてはいない。


 大和の国の神域が持つスキルとともに転生した。

 ハイド&シークという、かくれんぼうスキルを授かって、異世界勇者への恩返しのために、恩のある異世界に送り込まれた。

 神様に詳しい話を聞く前に、意識が遠くなっていく。

 

阿鹿比古命の子よ。。◤▅▒▒█▛。█▓▀▓█░█▛宿曜 ▒◢█▚▓▗▌▟六。


 神域の神様の残滓から感じるところでは、過去、神奈川(旧相模の国)は異世界の勇者に助けられたことがある。

 その恩を返すために魂を選び、送り込んだという事のようだ。


 同意もなしにとかね。

 生き返らせて頂けるのなら、もちろん文句はありませんが。

 地球にまた帰れることを祈って



 私は暗闇に飲み込まれていくのだった。



 私は寝るとき、部屋を真っ暗にする。

 明け方陽が差してきたときに、部屋の中に光が入らないようにするためだ。

 なぜ光が入るのが嫌かというと、夢を見てしまうから。

 明け方陽の光がまぶたを照らし、無意識に光を感じるとき


 私は夢を見る


 物心ついた時から、ずっと何かから逃げる夢を見ていた。

 地を這い、物陰に隠れながら、転がるように逃げる。


 闇から逃げるように。


 不安から逃げるように。


 見つからないように。


 ただひたすら見つからないように。


 朝目覚めると、今日もなんとか生き延びることができたと実感する。


 ふふっ

 夢なのにね。おかしいよね。

 だから私は寝るときは、部屋を真っ暗にする。

 何者かから逃げ延びるために。

 生きるために。




 まぶたにまぶしい光を感じる。

 母の産道を通り、異世界に生まれた。

 産まれた瞬間の意識を持っているのは、転生者だからだろうか。

 一つ気になるのは、胎内にいたころからの、勇者である父からの視線。


 異世界(相模の国)スキル ハイド&シークとともに

 私、白井雪はこの世界に恩を返すために生まれてきた。


 らしいです。



 おくるみでくるまりながら、母に抱かれている。

 生まれた瞬間から意識があるというのは、常に金縛りの状態にあるというようなものだった。意識だけはうすい靄を通して外界を覗き見しているが、基本原初意識での反射行動に終始していた。


 父母が複雑な顔をしている。私が生まれたときのあの幸せいっぱいの笑顔はどこに行った?

 その感覚を言うならば、魂を覗き見られるというか、父母の前にいた神官風の男が私の鑑定をしたらしい。スキルを所持していないというようなことを話している。

 所持していなかっただけならばまだいいのだが、スキルを獲得する片鱗すら見当たらないという。

 魔力の素養もなく、勇者の子としてどころか、市井の民以下のステータス値だといっている。


 「ルナノーン。スキルが優先される世界で、勇者の娘がスキルと魔力なしとは、どういうことだろうか。」

 「あなた、私は母としてこの子の幸せを願うだけ。

 この子の幸せのために、生きるだけですよ。」

 私は幸せな両親のもとに生まれてきたようだった。





よかったら下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします

感想とかブックマークもいただけると本当にうれしいです

才能ないと心折れる前にぜひ



よろしかったらほかのお話もどうぞ

上の作者名をクリックしていただけると、いろいろ読めます

処女作「おもちをのどに詰まらせて転生したらもちもちでした。」

https://ncode.syosetu.com/n0965gt/

2P完結で手軽に読めるのでお勧めです!


初めて書いたお話なんです!

ぜひ感想とかいただけたら今後に生かしたいです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ