社畜は雷に打たれたぐらいじゃ変わらない
気がついたら世界がサイケデリックになっていた。。。
何があったのか?意識も朦朧とし記憶も曖昧で意味がわからない。
はぅあっ。思い出した。
アレだよアレって記憶が浮かんでは消えてもどかしい。
たしか俺会社員。憂鬱な月曜日の朝に働きたくねぇって呟いてたわ。
サーバーに落雷でもすればいいのにとか思いながら歩いてたら、まじで落雷。。。ただし俺に直撃する感じで。
こっちかよって思ったわ。ブラック企業のデスマ案件で一生を終えるって後悔半端ないって。
あー。大量の仕事が残ってるのに、後輩氏スマン。
走馬灯しつつ、浮かんでは消える記憶を過ぎて、次の見えたのは真っ白で何もない空間。
なんにもないなぁ。ほんとなんにもない。
って背後に気配を感じて振り向いたら顔が真っ黒な人・・・なのか?
直感的に偉い人だと感じる。
「あー一応運命の神やってます」
頭に直接聞こえる声。あ、これ逆らっちゃいけないやつだ。ブラック習慣で秒で服従した。
「そんな怖がんないで。まずは状況説明するね」
柔らかい雰囲気と口調で少し落ち着く。
「ものすごい申し訳ないんだけど、
神界のトラブルの巻き添えになってしまったせいで
きみは死んでしまったんだ」
心苦しさが全面にでてる神様を見てたら俺の社畜時代と同じものを感じさせる。
自分の責任じゃないことを当事者に謝罪するのって本当に心えぐられるんだよね。
部下なら許せるんだけど上司・・・いや話が逸れた。
「わびて住む問題ではないけど、
君には特典付きで待ち時間無しで次の人生に送り出させてもらおうと思います」
ここで当事者出せと喚いてもお互いにいいことはないし
素直に従っとこう。
「これから生まれる世界について少し説明すると
生活水準は今に近くて科学よりも魔法が発展しています。
特にどうしてほしいってことはないので自由にしていいけど苦労はすると思う。」
なんと。よくあるアレ。あれだよアレ。
世知辛いブラックから抜けて心の赴くままに自由な生活ができるかもしれない!!!
あと、魔法とか使えたら楽でいいな通勤0分!いや通勤する気なんてないけどさ。
「魔法が使いたいみたいだね。では魔法と嗜み程度の身体能力の才能をつけときますね。
では次の人生にさち多いことを・・・」
と最後の言葉を聞いて俺の意識は再び暗転した。