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20/22

ドキドキ!!お守り役さまとの絶望タイム!!

さぁ、最終話です。ちなみに『オーマイガッデム!!乙女ゲームのライバル役に転生したけど、同室の奴(攻略対象者)が嫌すぎる件』のほうも外伝を投稿しておりますので、読んでいただけると幸いです。

「おはようございます。」


 ん・・・・・・・ん・・・・・・・?


「起きてますよね?」

「わっふぉい!!」


 ごめんなさい起きますから怒らないで!!!


「って、ここどこ・・・・・・・・・?」


 一応ベッドで寝てたみたいだけど・・・・・・もの凄く体が痛い・・・。それにこの部屋・・・・・暗い・・・・・・あ、窓がない・・・。


「・・・・大変申し上げにくいのですが・・・・。」


 え?なに?


「ヒガンバナの城の・・・・・・地下牢でしょう。」


 ああ、そうなんだ・・・・・・。


「・・・あれ?あの時はあの場所にいたのは・・・私と・・・・マリリンだけだったよね・・・・?どうしてスノウさまがいるの・・・・・・?」


 あの時って意識失ったときね。マリリンが一緒に捕らえられてこの場所にいるんだったらわかるけどさ・・・。


「・・・・・あの時は目が覚めたので少々散歩をしておりました。」


 スノウさま、夜に歩いてたの?・・・会わなくてよかったぁ。真っ暗のなかでスノウさまに会うとか・・・・・怖すぎる。


「そこで、シンイさんと緑の目をした騎士がシンイさんの天幕に入っていくところを見ました。・・・・あのお方、たしかしばらくいなくなっていたという話でしょう?なのにどうしてここにいるのかと不思議に思い、しばらくシンイさんの天幕を眺めておりました。・・・・・・なにか可笑しなことがあればすぐに駆け付けようと。」


 ふーん。


「・・・・そして・・・異変に気が付きました。なにやら不審な影がシンイさんの天幕を囲っていたのです。これはいけないとシンイさんの天幕に飛び込むと・・・・。」


 なんでスノウさまちょくちょく切るの!?ドラマ風みたいな感じ!?


「意識を失ったシンイさんと、あなたを抱きしめ満足げに微笑むあの騎士がいました。私は驚いて、なにごとかと騎士に尋ねました。するとあれは言うのです。『私はヒガンバナのスパイだ。ヒガンバナの王の命でシンイさまを浚いに来た。貴様も連れていく。』と。私は慌ててあれからあなたを取り返そうとしました。ですが・・・・外から乱入してきたヒガンバナの兵士たちとあの騎士の妨害でそれは叶いませんでした。そして私はシンイさんとともにここに連れてこられたのです。」


 やっぱり・・・・マリリンは・・・・・。それもだけど・・・気になることが一つ。


「スノウさまがその妨害・・・戦闘?に負けたってこと・・・?普通の人間であるはずのマリリンやヒガンバナの兵士たちにスノウさまに負けたの・・・?」


 よっぽど敵が大人数でないかぎり、スノウさまの人ならざる力で負けることなんてないと思うんだけど・・・・。そもそも基礎体力から再生力から魔力から知力からなにからなにまで格が違う。全部人なんかが敵うレベルじゃない。


「・・・・ええ。多勢に無勢でした。申し訳ありません。」

「え、あ、いや、あやまらなくても・・・・・。あ、お礼言ってなかったね。ありがとう。」


 少し違和感もあったけど、気にしないことにした。


「・・・・ふふふふ。いえいえ。」


 ・・・・・その笑い方怖いからなるべくやめてほしいなっ!!


「白髪のかた。王女さまがお呼びです。」


 うわぁっ!!・・・・って、牢番か・・・。驚かせないでよ。


「おやおや、私を?」

「そうです。」


 えっと・・・スノウさまが王女さまに呼ばれてるの・・・?見た目が気に入られたとか・・・?まぁ、スノウさまちょっぴり妖しくて不気味だけどかなりの美人さんだし・・・・それも可笑しくはない、かな・・・・?


「お前はそのままだ。」


 あ、ごめんなさい。いつのまにか立ってた。


「それでは。しばしの間ですが。」


 うん。ばいばい。なるべく早く帰ってきてほしいな。怖いから。



 * * * *



「ただ今戻りました。」


 スノウさま!!おかえりー!!もう戻ってこないかと思ったよ!!


「えっと・・・・・ヒガンバナの王女さまはなんて?」


 もしかして、その王女さまってさ・・・リコリスさま、だったり?まぁ、それでも全然可笑しくないけど。


「私をあなたの世話係に任命する、とのことです。この牢の鍵もあずけられました。」


 Oh・・・・!!随分と気に入られたんだね!!またはヒガンバナの偉い人たちはよっぽどここの警備に自信があるのか。あ、牢の周りのってことね。


「ここでの見張り、食事運び、移動時の見張り、着替えの手伝い、それら全てが私に任されるそうで。」


 あんまりお守り役のときと変わんないね。


「・・・・・といっても、処刑の日はすぐそこのようですが。」


 ふぅん・・・・・・・。そっかぁ・・・・・・。


「私、やっぱり死ぬんだねぇ・・・・。カリーノとかシラユリとかカサブランカさまとかミオソティスとか・・・・皆、悲しんでくれるk

「強がらなくてもいいのです。」


 気が付いたら、スノウさまの胸のなかにいた。あれ、さっきまで牢の外にいたよね?どうやって・・・って、ああ鍵を預けられてるのか。


「どうか私の前だけでは弱音を吐いてください。もうここには、あなたの周りには私しかいません。だから・・・・・。」


 ・・・・・・・・。


「怖いよ・・・・。そりゃ怖いよ・・・・。どうして私が・・・・・どうして王だからというだけで殺されなきゃいけないのかわからないよ・・・・・!!ずっと後悔してた!!どうしてママも私も王なんて立場に生まれちゃったんだろうって!!王じゃなければママも死ななかったし、きっと今も幸せに私と一緒に暮らしてた!!王じゃなければ自分の夢を追いかけられた!!王じゃなけれなきっと人殺しの罪に苛まれることもなかった!!王じゃなければ、王じゃなければ・・・・。・・・・うわーん!!!!」


 涙が、止まらない・・・。辛い、怖い、寂しい、死ぬのは嫌だ、でも、でも、私は敗戦した・・・いや、自らが浚われ自国を敗戦に導いた愚王だ・・・。だから責任をとって、死ななきゃ・・・いけない・・・。


「・・・・・・・存分に、悲しんでください。この胸で・・・・・。」


 ありがとう・・・・・・・。私はしばらくスノウさまの胸に顔を押し付けていた。


 

 * * * *



「シンイさん、食事を。」


 わぁ、ありがとう。


「ねえスノウさま、私がここにきてから今日は何日目かな?」

「十日と半日、ですね。」


 そっか。そういえば、スノウさまと以外ずっと誰とも会ってないね。スノウさまもちょくちょく牢番に呼び出されていなくなるけど。あ、その牢番も声だけなんだよねぇ。なぜか。


「・・・・・処刑時は真の愛が見えますね。」


 はっ・・・・・?


「前、シンイさんは誰も自分を愛してくれている人なんていない、と言いましたね?」


 う、うん。


「それはごく普通の日常では本当にシンイさんを愛していないかどうかわかりません。ですが、処刑という緊急時であれば・・・あなたに本当の愛を抱いている人間は必ずあなたを助けにくるでしょう。」


 少女漫画みたいな展開だね・・・・。いや、少女漫画よんだことないけど。まぁ、でも・・・・・助けられるかどうかは別として、助けようとしてはくれそうだよね・・・・・本当に私を愛してくれている人なら。昔の私みたいに。


「・・・・・私も、あなたを助けるために尽力いたしましょう。」


 ありがとう。



 * * * *



「拷問は・・・・・嫌ですよねぇ?」


 ふぁっ!?


「い、嫌だけど・・・・・・・。なんで?」


 というか、嫌じゃない人なんているの・・・・・?


「いや、やっても構わないと言われましてね。」

「え?なにを?」


 嫌な予感する・・・・。


「拷問を。シンイさんに。」


 わっふぉい!!


「え、やらない・・・・よね?」


 やめてよ・・・・?


「どういたしましょう・・・・・?」


 悩むの!?マジでやめてよ!?たしかにスノウさまってSっぽいけどさ・・・・いや、完全なるSだけどさ!!そこまでいっちゃうの!?


「やめてよ!!マジでやめてよ!!痛いのは嫌だよ!!というか、拷問っていってもなにをすんの!?」


 ぐさぐさナイフで刺されるとか?・・・・・死ぬじゃん!!


「そうですね・・・・・蛇責め・・・・・なんてどうです?」

「な、なにそれ・・・?」


 ごくり・・・・・。


「まず、樽や桶n

「あーーーーー!!!!やっぱいい!!やっぱいい!!!!」


 無理無理無理!!!やっぱ怖すぎて聞けない!!


「まぁ、拷問なんてしませんが。」


 ふぅ・・・・・・・よかった・・・・・・。


「ところでスノウさま。今日は閉じ込められて何日目かな?」

「二四日目です。」


 そっか・・・・・。処刑まで、あとどれくらいの時間が残っているのかな・・・・・・。



 * * * *

 


「・・・・・・まりました。」


 え?


「ごめん、聞き取れなかった。もう一回言ってスノウさま。」

「・・・・・・あなたの処刑が決まったそうです。」


 ・・・・・・・・・ああ、そういうことか。


「死刑執行人は・・・・・・・スノウダンス・ジェンシャン。私です。」


 ・・・・・は?


「え、なんで・・・・・・・・?」


 ヒガンバナは・・・仲間同士で殺しあえと・・・?


「執行日は・・・・・明日。」


 明日・・・・。そうか、明日か・・・・・・。


「執行日の御触れはかなり前に出ていたそうで・・・・処刑所であるマグノリア広間には沢山の見物客が訪れることが予想されるそうです。」


 マグノリア広場・・・・ママと同じところで殺されるんだね。


「そう、なんだね・・・・・・・。」

「・・・・・・・嘆かないのですか?」


 ・・・・・よくわからないけど・・・・最初の方が怖かった。今は、ただ、明日になったらこの死の恐怖から解放されるっていう変な安心感と・・・・・・・なんだろう・・・・・?


「うん・・・・・・・。」

「そうですか・・・。もっと、辛い、悲しい、怖い・・・などと嘆いてもいいのですよ?」

「今は・・・・・・大丈夫。」


 そういうと、スノウさまは黙り込んでしまった。・・・思いなしか顔が不満げに・・・・いや、気のせいか。



 * * * *



「おはようございます。」


 おはよう。今日はなんだか綺麗に目が覚めたよ。


「遺書を・・・・・・書きますか?」


 うーん・・・・・・・。


「じゃあ、少しだけ。」


 これまでありがとう。


「これだけで、いいのですか・・・・・?」

「うん。」


 これでいい。


「わかりました・・・・・・・・。」


 ・・・・・・・。


「それでは・・・・・・。」


 そういってスノウさまは私の腕を縛った。


「・・・・・・・こんなことさせて・・・・・・・ごめんね。」

「いえいえ。」


 本当に・・・・・ごめん。だけど、私は一番最後に一番近くに居てくれる人がスノウさまで少しだけど・・・・・・安心してるんだ・・・。ごめんね・・・。


「襟も・・・・・この服にはないですし、髪も短いから切らなくてよさそうですね。」


 そうだね。


「それでは・・・・・・行きますか。」


 スノウさまの言葉とともに地下から出る。久しぶりの太陽光が眩しい。


「明るいね。」

「すぐに馬車に乗りますよ。」


 はぁ・・・・・・・・。いっつも思うんだけど、せっかくあるんだから車にした方がいいと思うんだよね。いや、捕虜の身で言えたことじゃないけど。


 

 * * * *



「つきましたよ。」


 スノウさまに手をひかれ、外へと出る。沢山のギャラリーがこちらを見ている。・・・・・マグノリア広場か・・・ママの処刑されたとき以来だな・・・・・。


「・・・・・・・・。」


 ママ、私・・・・・・ママの言いつけ通り強く生きれたかな?


「誰も・・・・助けには来ませんか・・・・。」


 グサリ


 突如心に氷の刃が突き立てられた。・・・・・なんで、どうしてスノウさま・・・・・そんなことを言うの・・・・・?


 さきほどまで落ち着いてたはずの体が震え始めた。死ぬのは怖くない・・・・・・・怖くないはずなのに・・・・・・。違う、これは違う・・・・死への怯えなんかじゃなくて・・・・・・。


「ねぇシンイさん?死にたくない、そうは思いませんか。」


 死にたくない・・・・・?たしかにそれもあるのかもしれない・・・。でも、でも、それ以前に誰にも惜しまれずに死んでいくのがとてつもなく怖い・・・。このまま、孤独に死を迎えるくらいだったら・・・・


「し、死にたくない・・・・・!!」


 嫌だ、寒い、悲しい。ねぇマリリン。どうして裏切ったの?私は未だにマリリンがあの神様の予言した、私を不幸に導く人だとは思えないよ。裏切りだって信じられない。


「でしたら・・・・私とともにいきませんか?私でしたらシンイさんを孤独な死の絶望から救ってさしあげることができます。」


 スノウさまの顔は髪に隠れて見えない。でも、声は・・・・・嬉しそう?


「二人っきりで、嫌なことは忘れて、新しい世界を歩んでいく。・・・どうでしょう?」


 二人で世界放浪の旅をするってことかな・・・・・それだったら、嫌なことも忘れて幸せななれそうだね・・・・・・。ああ、いいなあ。きっとそれって物凄く自由で幸せだ・・・。


「ねぇシンイさん。私だったら絶対に裏切らない。・・・あんな騎士とは違って。」


 裏切ら、ない・・・・・。


「だから、シンイさん・・・・・。」


 うん・・・・・・・・。


「私と一緒に・・・・・・いきましょう?」


 私はいつのまにかスノウさまの手を取っていた。


「それでは・・・・・・・・


 ヒュンッ


 何かがギャラリーの中から・・・・・・投げられた・・・?こっちに、向かってる?


「ぐっ・・・・・痛い・・・・・!!」


 気が付けば、私の胸にはエメラルド色に輝く短剣が深々と突き刺さっていた。


「シンイさま!!どうかあなたを!!!!」


 マリリン・・・・・・?なんで・・・・・・?そんなに・・・・私のことが憎かったの・・・・・?


「シンイ頑張れ!!シンイ!!シンイ!!ガンバーレ!!シンイ!!お願い・・・・シンイ・・・・・眼をさまーせ・・・!!シンイ!!頑ば


 能天気な『応援』の声をぼんやりと聞きながら、私は意識を失った。


 

 * * * *


  

「おはようございます。」


 おはよう、スノウさま。・・・・・・ここは?


「ご気分はどうですか?」


 うーん、よくわかんないや・・・・。ただ、胸にぽっかりと穴があいたような・・・・・逆にその穴が埋まったような・・・?というか、あれ・・・・・?


「ねぇ、スノウさま。私って・・・・・誰だっけ・・・・・?」


 どうしても、思い出せない。


「あれ、私はなにをしてた?友達には誰が?お母さんは誰?ここは・・・・・どこ?」


 なにも・・・・・思い出せない。覚えているのは・・・・・スノウさまのことと・・・・・ただ、ひたすらに辛くて悲しい思いと・・・・・・・。


「ん・・・・・・?」


 あれ?可笑しいな。なんでだろ?涙がでてきた・・・・・。それに・・・・・・止まらない。


「ああ・・・・どうか、この胸で・・・・・・。」


 スノウさまに抱きしめられた。少しひんやりとしている。ありがとう。でも、涙がとまらない。


「ここは私の世界です。私がつくった私とあなたしかいない世界。」


 そうなんだ。だったら、誰にも裏切られないね。嬉し、い・・・・?









 やっぱり涙は止まらない。



 * * * *



「・・・ここが二人っきりで、嫌なことは忘れて過ごせる、新しい世界です。シンイさんが望んでいた世界です・・・・・・!!ククク・・・ふはははは・・・!!私は嬉しいですよ・・・!!シンイさんが私と同じ世界を望んでくれて・・・!!どうぞこれからも・・・・・・存分に私の胸で嘆いてください・・・・!!永遠に・・・!!」


 微睡みの中で、そんな言葉を聞いたような気がした。




「ファッ!?これどうなってんの!?可笑しくね!?伏線とかも全然回収されてないじゃん!!」と、思っていらっしゃる読者様もいらっしゃるかと思いますが、恐らく登場人物紹介と外伝によって大体の謎はとけるかと・・・。


一つだけ伏字になってたところをあかすと・・・・・・・・



ハクレンの最後の言葉は・・・・・・


「つよくいきろ」


です。シンイのセリフで分かった方もいらっしゃるかもしれませんが・・・・・。

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