ドキドキ!!お守り役様との不思議タイム!!
長い。そしてわけがわからない。
「お目覚め下さい。」
ん?うーん・・・。あと一時間・・・・・。
「貴方のカレー、全て私が食べてしまいましたよ。」
「えっ!!!!はぁっ!?!」
カレー!!!!どこ!!!!?
「おはようございます。」
「えっ!?あ、おはよう。」
えっと・・・・・。
「ここどこ・・・・・・・?」
確か神殿みたいな所で溺死して・・・・・。
「鏡を依代にしていた神の神域でしょう。招待して頂けたようですよ。」
なにそれ・・・・?
あたりを見回してみると、空は曇っているが時々光が漏れるという微妙な明るさだ。霧もところどころかかっている。だが、問題はそれじゃない。私の寝ていたところだ。
「蓮の花・・・・・・?」
そう。私は蓮の花のようなところ・・・しかも、水の上にある蓮の花の上に寝ていたのだ。というか、あたりは蓮のような花ばかりが水の上に浮いている。
「これは・・・・睡蓮ですね。」
あ、睡蓮ですか。ハイ。
スノウさまはなんと水の上に立っていた。少しだけ水に浸ってはいるが、この水に底は見えない。だから、ほとんど浮いているような状態なのではないだろうか。
『どうぞ・・・・・。こちらにおいでください・・・・・。』
中性的で涼やかな雰囲気のする美しい声がどこからか響く。
「え?こちらってどちら?」
「こちらです。」
はっ?
なぜか先ほどの声と似ているような似ていないような声が近い所から聞こえた。
「こちらです。」
周りをぐるぐると見回してやっと見つけた。どうやら先ほどから私たちに声をかけていたのは、水干を纏う狐面をつけた子供だったらしい。自分を私達が認識したとわかると、狐面の子供はスタスタと歩き出した。なんとここは水の上を歩けるみたいだ。なんだろう、ガラスの上を歩いているような感覚かも。
「一つおたずねしてよろしいですか?」
スノウさまが歩きながら子供に話しかける。
「ここはどちら様の神域でしょう?」
どちら様って神さまでしょ。
「・・・・・・・余計なことは言うなと言いつけられております。ですが、貴方さまはその質問の答えがすでに胸の中にあるのではないですか?そうでなければあの鏡にたどり着くなど不可能でしょう。」
・・・・・?じゃあなんで質問したの?
「・・・・・・やはりあのお方の場所ですか。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
う、沈黙が痛い・・・・・・・。
「えっと・・・・・なんで合わせ鏡をしたら足元に水が出て来たの・・・・?」
「余計n
「もともとあの鏡は依代だったと言ったでしょう。そして神の依代は可笑しなことにあの少女の持っていた手鏡に変わっていました。そしてあの手鏡が壊れたことによって、依代をなくし、ギリギリで不十分ながらも一番大きな鏡の欠片に逃げた神を合わせ鏡によって元の依代に戻し、力を取り戻した神が私達を神域に招こうとしたからでしょう。」
「・・・・・・・・・・・・。」
はぁ・・・・・・?ますますわからなくなった・・・・。
* * * *
「こちらです。」
そういって子供が歩いていく先には、柱に囲まれ正面だけ開いている、天井のない、廃れた神殿のようなものがある。
『案内、ありがとうございます・・・・。この者たちとは直接話しますので、もうお戻りなさい・・・。』
声が聞こえてくると同時に狐面の子供は、サッと跪いた。・・・・瞬発力わけてくれないかな・・・。
「はっ。」
そういうと神殿の階段の前で跪いていた狐面の子供はフッと消えてしまった。
『そのまま真っすぐ進んでください・・・・・。』
言われた通り、真っすぐ進み神殿の中にはいる。床は大理石でできているようだが、やはりうっすらと水が張っており、時々睡蓮の花が浮いている。そして、神殿の奥の方に他の所より2段ほど高い、祭壇のような所があり、白と銀のベールがそこを隠すように周りを覆っている。ベールの中はそれなりに広そうだが、中は見えそうで見えない。
「えっと・・・・・このベールは・・・・・・・?」
「その中にここの主である神がいるのです。ゆめゆめ捲らぬように。」
あ、はい。なんかそういわれると捲りたくなるけど。
『・・・助けていただき、ありがとうございます・・・・。そしてスノウ殿、お久しぶりですね・・・。貴方は堕ちたはずなのに今の姿はまるで我々・・・いえ、もとの貴方のようです・・・・。神でも食しましたか・・・・・?』
「ええ。白蛇を一匹ほど。」
『なるほど・・・・。蛇でしたら貴方の思いのまま・・・・・。』
「クククッ・・・・・なるべく使いたくない手ではありましたが、もとの姿に戻っていなくては貴方様の神気を多分に含んだ水にやられて消滅してしまうところでしたので、幸運でした。」
『そうでしたね・・・。申し訳ないことをいたしました・・・・。お礼のために神域に招こうと・・・。そしてその前にお二人を纏めて浄化して差し上げようと思ったのですが・・・・。そうでした・・・あなたは堕ちた身でいらしましたね・・・。』
その言葉を聞き、スノウさまはにっこりと微笑む。ウワー、ナンカコワイエミダヨー!!!スノウサマー!!
「クククッ・・・・お戯れを。本当は消えてしまえぐらいには思っていたでしょう。」
ワー!!チョウハツッテヤツダネー!!!!って、神さまを挑発するのは不味いでしょ!!
『そちらこそお戯れを・・・・。」
あ、さっきから思ってたんだけどこの二人・・・・一人と一柱って知り合い・・・・?そんでもって仲が悪い・・・・?
「ククッ、そうでしたか。思い違いで良かったです。・・・・ところで、そろそろ帰して頂けないでしょうか?」
『お待ちなさい・・・。まだお礼がすんでいません・・・・。』
「ああ、それはありがたい。どんなお礼でしょう?」
『・・・まず、鏡を壊した原因が貴方たちとはいえ、助けていただきありがとうございました・・・。』
「神が礼を言うとは驚きました・・・・ククッ。」
『・・・・そして、一つ。貴方に預言を授けましょう・・・・。』
スノウさまに?
『いいえ・・・・貴方に・・・・。』
ふーん・・・って、ええ!?私、心の中で喋ってたよね!?
『・・・・失礼しました・・・・。」
はっ!?なにが!?
『ついつい心の声を拾ってしまいました・・・・。』
心の声が聞こえるの!?凄い!!私のポンコツ能力と交換してほしい!!
『・・・・人の心を覗き見ても、良いことなどありませんよ・・・・。』
はぁ・・・・?
『・・・・・それでは予言を・・・・。』
あっ、はい。
『貴方は・・・・近いうちに・・・・。』
な、なに?
『貴方は・・・・愛されることで傍から見たら、全くもって幸せだと言えない道に導かれることでしょう・・・・。ええ、貴方を愛するものの手によって・・・・・・。』
どういうこと・・・・・?
『その道は・・・・相手にとっては幸せな道・・・あなたにとっては・・・どうなのでしょう・・・?』
なんじゃそりゃ・・・・。
『最後に一つ・・・・。緑色に輝く鏡には気をつけなさい・・・・。絶望はすぐそばに・・・・。いつでも貴方に寄り添っております・・・・・。』
・・・・・・・・。
『・・・・・・もう少し話したいところですが、そろそろ夢から醒める時・・・・・。いつかまた・・・ご縁があれば・・・・。』
* * * *
「シンイさん、起きなさい。早くしないとカレーを全て食べてしまいますよ。」
「ふぁあいっ!!」
カレー!!
「おはようございます。」
「カレー・・・・カレー・・・・?にしてはなんか白い・・・・・。」
「ククッ・・・・・それはカレーではなく私です。ですから私の髪を咀嚼するのをおやめください。」
なんだかこのカレー、つるつるしてるし味がしない・・・・。
「うえっ、ぺっ、ぺっ!!!」
これスノウさまの髪じゃん!!!喉につまって死ぬかと思ったよ!!!
「クククッ。」
「笑わないでよ!!これも全部スノウさまの髪が私の顔の上にあったのがいけなかったんだ!!!」
「おやおや、とんだ暴論だこと。」
スノウさまは、口元を着物の袖で隠して上品にクスクスと笑っている。スノウさまって上品なのに色っぽいけどなんでだろ。いや、上品な艶やかさ・・・・?
「って、あれ?ここって私たちの舞踏会の待機部屋じゃない?」
いつの間にかベッドの上にいるけど、さっきのって全部夢だったの?
「ええ、あのお方が気を効かせてくださったようです。」
へぇー。いい人だね。あ、スノウさまの服もいつものに戻ってる。
「・・・・・それにしても・・・・誰なんだろう・・・。私を幸せでない道に導く人って・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
わからない。そもそも、愛しているのにどうして幸せではない道に導くんだろ?
「・・・・・さぁ?貴方を愛している者と言ったら絞られるのではないのですか?例えば・・・ガーベラの騎士、貴方の城の執事、侍女、家令、この国の王、この旅に付いてきているあのメイド、この国の姫君・・・・・・そして、あのエメラルド色・・・・緑の目をした騎士。愛、と一言に言っても友愛、親愛、慈愛、など様々ですが。」
・・・・・スノウさまには私が愛されてるように見えているの・・・?
「・・・・・私はそのなかの誰にも愛されていないと思うよ。」
「ほう・・・・。なぜ?」
なぜって・・・・。
「確かに、大切にしてくれる。でも違う。カリーノもシルバーレースもデュランタもサンシシもミオソティスも大切にしてくれるのは、私への同情から。カサブランカさまも同じ。私に対しての同情とママへの贖罪。シラユリも違う。シラユリはほんのちょっとの同情と、カサブランカさまが私を大切にしているのを見て、それを真似しただけ。それと少しの独占欲。ママはそもそも私を愛したことなんてなかった。マリリンは・・・・私に対する贖罪・・・・。」
フレップちゃんのは純粋な友情だと思う。でも、それを愛とは呼ばない。
「なるほど・・・・。ですが、貴方を愛するものはいますよ?」
「そうかなぁー?本当に?」
「もちろん。」
ふーん・・・・・。
「じゃあ誰?」
「ここにいますよ。」
・・・・・・・?
「だれ・・・・・・?」
もしかして私がこっそり餌あげてた小鳥とかが人になってこの部屋にいたり!?・・・・いや、私、そんなことしたことないし、人になるって怖いよ。
「ここには貴方・・・・そして?」
あ、わかったよ!!
「私を愛してるのは私!!私以外私を愛したりしない!!そういうことだね!?」
自分で言っててなんか悲しくなってきたよ!!
「・・・・・・・ふざけているのですか?」
「まったく!!」
そっちこそ挑発して・・・・ってうわぁ!!睨まないで!!ごめんなさい!!
「・・・・・この部屋には貴女以外には誰がいますか?」
「・・・・・・・・?」
誰かいる・・・・・?
「・・・・・もしかして、スノウさま・・・・?」
「・・・・・・ええ。」
「・・・・スノウさまが私のことを愛してるの?」
・・・・・・?
「あ、わかったよ!!スノウさま病気なんだよ!!」
そうに違いないよ!!
「・・・・・いいえ、私は愛していますとも。貴方を。心の底からね・・・?」
スノウさま、頭打った?
「信じていない、という顔ですね。・・・・私はシンイさんをそれなりに気に入っているのですよ?このまま惚け惚けと貴方の城で過ごし続けてもいいと思えるぐらいには。」
ふーん・・・・・?
「・・・・・・信じて頂けていないご様子。それでは、これを使えばさすがの貴方も信じますね?」
そ、それは!!
「スノウさま!!信じる!!信じるからさ!!それは使っちゃだめ!!」
「おやおや、それは信じていないと言っているようなものでは?」
スノウさまの手に握られていたのは嘘を見分けるというキブシの実だった。
「この実を嘘を言った後に食べると・・・・・・お勉強が嫌いなシンイさんも、どうなるかは知っていますね?」
嘘を言った後に食べると・・・・・嘘を言ったものに死の呪いを与える。神や悪魔などの死が訪れないものには永遠の苦しみを。・・・・・だから、裁判とかでよく使われるんだ。
「私はシンイさんを愛している。」
スノウさまはそう小さな声で囁くと、キブシの実をのせた手を口元にまで持って行った。
「だめ!!だめ!!!」
スノウさまの手を捕らえようと頑張って手を伸ばしてみるも、届かない。ジャンプは・・・・・デブだからあんまり飛べない・・・・・。
「あっ・・・・・・。」
スノウさまはキブシの実を口の中に流しいれてしまった・・・・・・。
「・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
こ、これでスノウさまが永遠の苦しみを味わうことになったら・・・・・!!ど、どうやって謝ればいいんだろ・・・・!!
「何もありませんよ。」
本当!?
「よかったー!!!!!」
「・・・・・・・これで流石に信じましたよね・・・・?」
「え、何を?」
「私が貴方を愛しているということを。」
「え、あ、うん・・・・・・・・。」
あはは・・・・・。流石に命をかけられちゃったらね・・・・。うん・・・・。
「安心なさい。色恋などの方の愛ではありませんから。」
いや、それだったら怖いよ。
「あれ?でもさ、そうなると私を不幸せな道に導く者がスノウさまってことになるよね?」
「そうなるかもしれませんが、違うでしょう。」
「なんでそういいきれるの?」
「それでは。」
そういって、またもやどこからか取り出したキブシの実を取り出した。
「いやいやいや。」
また使うの?危険だよ!!
「私はシンイさんを・・・・・・・最終的に幸せな道以外には導かない。」
スノウさまは再び、小さな声で囁くとキブシの実を飲み込んだ。
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
これでなんか起きたら色んな意味で嫌なんだけど。
「何も・・・・起きないね。」
キブシの実はその人の心だけでなく、過去も未来も見通せるはずだから、スノウさまが私を不幸せな道に導く人ではなさそうだね。色んな意味で安心したよ。
「じゃあ、だったら・・・・・誰が私を・・・・?」
考えたって仕方のないことかもだけどさ・・・・・。
「私は・・・・・緑の目をしたあの騎士ではないかと思っております。」
ええ!?
ものすごく遅くなってすみません・・・・・。これからは、(多分)もっとスピーディに投稿します。




