ドキドキ!!お守り役さまとの舞踏会!!
遅くなりました!!すみません!!
「ふう・・・疲れた・・・・。」
舞踏会・・・・面倒くさいよぉ・・・・・。
「ククッ・・・・始まってまだ三十分ですよ。まだまだこれからでしょうに。」
「それでも嫌な物は嫌なんですぅー!!!!」
あ、今回はスノウさまがドレスを着つけてくれたんじゃないよ!!今日もスノウさまが当然のようにやってこようとしたんだけど、ミオソティスがなにも考えずに『僕がやるよ~!!!』と言って、部屋から連れ出してくれたおかげで難を逃れたんだ!!
「ねえ、ちょっとお庭をお散歩しようよ!!私たちがちょっといないぐらい誰も気づかないって!!」
なんかミオソティスが色んな人に話しかけまくって注目集めてくれてるし。いや、本人にその気はないのだろうけど。
「おやおや。いけませんよ。と、言うべきなのでしょうが・・・・・そうですね、私もこの空気は好きじゃない。少しばかりか抜け出してしまいましょう。」
え!?マジで!?いいの!?やったぁー!!!!
* * * *
「で、ここはどこでしょう?シンイさん。」
・・・・・・・・・・。
「・・・・うわーん!!!私だってどこか聞きたいよぉー!!!スノウさまだってわかってるでしょ!?」
迷子だよ・・・・そうだよ!!迷子だよ!!!庭で迷うってなに!?なんなの!?
「そういえば、はじめてお会いした時もあの森で迷っていらっしゃいましたね。」
「違う!!あれは家出!!」
「でも、迷っていらしたでしょう?」
・・・・・・・・・。
「・・・・・ちょっと、方向音痴なだけだよ・・・・。ふんっ・・・・!!」
「おやおや、そんな顔をなさらいで下さい。そうでないと、私・・・・・・ククッ。」
怖いよ!!!だれかー!!おまわりさーん!!!
ガサッ
「えっ!?」
今、なんかどっかから『ガサッ』って音がしたよね?
「お静かに・・・・・・。」
スノウさまが鎌を手に私を背に庇いつつ、どこからか出した蛇を地面に放つ。
「シャアーッ」
少し離れた草むらで何かを見つけたらしい蛇が威嚇をする。えっ!?なに!?怖いよ!!蛇も草むらに居るなにかも!!!
「ギャッファー!!!」
ガシャンッ
なんだか変な悲鳴の後になにかが割れる音がした。え・・・・・何の動物・・・・?
「うっ・・・・痛い・・・・。」
え!?人だったの!?っていうか大丈夫!?
「お待ちなさい・・・・!!」
スノウさまの静止の声を無視し、怯えつつも慌てて人の悲鳴が聞こえた草むらに近寄ってみると・・・・・
「えっ!?わっ!!大丈夫!?」
体の所々から血を流す少女と地面で粉々に砕けた小さな手鏡がそこにはあった。
「だ・・・・大丈夫です・・・・・。多分・・・・。」
多分ってなに!?って、鏡!!ヤバい!!弁償・・・・?
「か、鏡はどうすれば・・・・!?弁償とか・・・・!?」
「だ、大丈夫です!!そんな大事な鏡じゃないし!!」
少女のその言葉を聞いた瞬間、なぜかスノウさまの顔が少しだけ歪んだ。
「・・・・・・軽率にそういうことを言うのは・・・・よくありませんよ。」
その言葉に少女は若干不思議そうな顔をしていたが、しばらくするとハッとした様子で立ち上がった。
「あ、えっと・・・・失礼します!!!」
そういうと少女は脱兎のごとく走り去ってしまった。
「えっ!?あ、鏡・・・・・。」
鏡・・・・置いてっちゃってる・・・・・。
「この鏡・・・・どうしよう・・・・・。直さなきゃ・・・・・。」
スノウさまに問いかけてみるも、スノウさまは何やら考え込んでいるようすで、返事を返してくれない。
「・・・・・・・恐らくですが・・・・・。」
一分程たったころにやっとスノウさまが返事をした。
「移動をします。移動手段として少々奇妙な手を使いますが、どうかお許しを。」
スノウさまはそう言いながら、砕けた中で一番大きいと思われる欠片を、どこからか出て来た白い蛇に銜えさせたのだった。
* * * *
「ううっ・・・・さっきのなに・・・・・・。」
最悪だ・・・・・。
「奇妙な手を使うと言ったでしょう。」
奇妙過ぎるよ!!!せめて足元の地面が抜けるとか言ってよ!!!足元の地面が抜けて、真っ暗の中に私もスノウさまも吸い込まれたと思ったらここに居たとかないよ!!!!
「で、ここはどこ・・・・・?」
良くわからないけど・・・・。お化け出てきそう・・・・。
「神殿が廃れたもの、とでも言えば良いのでしょうか・・・?昔は沢山の参拝客がいたものですが・・・今は・・・・・参拝者どころか神さえいないようですね。」
え、じゃあここに来た意味ないじゃん。ここにお参りとかしても意味ないし。それに鏡をどうにかするんでしょ?なんでここに・・・・・?
「・・・・・・・・・。」
スノウさまが無言で手を差し出してきたので、スノウさまのヒンヤリとした手を握ると、なぜかビクッとされた。
「え?こういう意味じゃなかったの?」
「・・・・・・ええ、こういう意味でしたよ。」
スノウさまに手をひかれ、御賽銭箱の前まで行く。
「え?神様いないんだよね?」
居ないのにお賽銭いれるの?
「・・・・・・・失礼いたします。・・・・・移動しますよ。」
え、私の言葉無視?あ、いつものことか。って、また移動!?やだよ!!!
* * * *
こ、怖かった・・・・・。あんなの絶対に慣れないし慣れたくない・・・・・・・。地面が抜けるってかなり怖いよ!!!うん!!!!
「こ、こ、ここどこ・・・・・!?」
うっすらしか辺りが見えないよスノウさま!!!ヤバい雰囲気だよスノウさま!!めっちゃ怖いよスノウさま!!
「・・・・さきほどの神殿の中ですよ。」
って、ええ!?神殿のなか!?入っちゃ駄目でしょ!!!
「怒られちゃうよ!!!!早く出ようよ!!!」
「この神殿には誰もきませんよ。あるのは神の依代だったものだけです。」
は・・・・?はぁ・・・・・?
良く見ると部屋の中心辺りには、古いが美しい彫刻が掘られている鏡が、祭壇のような所の上にポツン、と置かれていた。
「えっと・・・・あの鏡が依代だったもの・・・・?」
「ええ。今から依代『だったもの』から依代『であるもの』にしますが。」
どういうこと・・・・?
「まず、この言葉・・・・祝詞を唱え、身を清めて下さい。」
スノウさまはどこからか出て来た蛇が銜えている紙を指さしてそういう。
「え・・・・?私がこの蛇からとらないといけないの・・・・・?」
「ええ。」
物凄く嫌だなー・・・・。でも蛇よりはスノウさまが怖いし・・・・・・それにスノウさまの蛇だったら襲ってこないよね・・・・・?なんか赤い眼の白蛇だけど・・・・・。というか、スノウさまがとってくれればいいんじゃ・・・?
「スノウさまがとってくれるというのは・・・・・?」
「無理ですね。」
「ええー!!!なんで?」
私のその言葉を聞くと、スノウさまは黙ってその紙に手を近づける。
バチッ
その瞬間、なにやら火花のようなものがスノウさまと紙の間から飛び散った。
「ひえっ!!!!?」
驚く私を見つめながら、スノウさまはにっこりと微笑む。怖いよ!!!!
「私は堕ちた身ですよ?神に関わるもの・・・・神気を多分に纏ったものを触れられるとでも?」
その通りでございますね!!!ごめんなさい!!!!あ、でも・・・・。
「えっと・・・・・言葉で教えてもらうというのは・・・?」
「・・・・・・構いませんが、私がもとの姿にもどるか、存在自体が消えますがよろしいでしょうか?」
前者はともかく後者は嫌だよ!!!
「聞くのは大丈夫なの・・・・・?」
祝詞を聞くだけでもかなり辛そうな・・・・・。
「・・・・・私はある程度力が強いので。でなければ寂れているとは言え、ここには入れませんよ。」
つまり問題ない・・・・と。
「それより、早く祝詞を。」
え、あ、うん。蛇・・・・・・。
震える手をなんとか動かし、蛇の口元までもっていく。
「ったあ!!!!」
とったどー!!!!!!
「で、えっと・・・・。」
なになに・・・・?なんて書いてあるのか・・・・・読めない!!!!
「よ、読めないんだけど・・・・・。」
達筆すぎるよ!!!!誰が書いたのこの字!?
「・・・・・・・・・・。」
う・・・・・・沈黙が痛い・・・・・。
「だ、誰が書いたの・・・・?これ・・・・・?」
「・・・・・堕ちる前の私です。」
あ、どこかで見た字だと思ったよ。
「あれ?でも、この紙のことを神気を多分にまとったものって言ってたよね?スノウさまは元・神に仕えていた者でしょ?だから何かを作っても神気は纏わないはず。なのになんでこの紙は神気を纏ってるの?」
「・・・・・・・・・さぁ、何故でしょう?」
ぶー!!!スノウさまはいつも肝心なところを誤魔化すね。
「で、これはどうしたら・・・・・・?」
困ったよ・・・・・・・。
「・・・・・・・呆れましたね。この程度も読めないとは。」
ごめんなさい・・・・・。
「この方法はあまり使いたくなかったのですが・・・・・。」
そういうと、スノウさまは祝詞の紙を銜えていた赤い眼をした白蛇を手でスッと捕まえた。その蛇をスノウさまの口元まで持っていくと・・・・・・。
「ええっ!!!!!!?」
蛇の尻尾を掴み、頭のほうから口に入れてしまった。そのまま蛇は自ら望むかのようにうにょうにょとスノウさまの喉の奥に入って行ってしまった。
「ふう・・・・・・・。」
少しすると、スノウさまは苦しそうに蹲り始めた。
「ううっ・・・・・・。」
ええ!!!?
「だ、大丈夫!!!?」
なにもできず、ただオロオロとしたあとスノウさまの隣にしゃがみ込み背中を撫でようと、スノウさまの背へ腕をのばす。
「触れてはなりません!!!」
「ヒッ・・・・!!!」
ど、怒鳴られた・・・・・・。スノウさまが怒鳴るなんて・・・・・。そもそも大きな声をだすことがないのに・・・・。
「・・・失礼・・・くっ、いたしました・・・・。でも、今の私に触っては・・・なりませんよ・・・?」
ガチめなトーンなので従うことにする。そういった類の能力を持っている訳ではないからハッキリとはわからないけど、いつもの妖しい雰囲気が心なしか清らかな雰囲気に変わっているような・・・・・?なんとなくだけど、神気・・・・みたいな感じ・・・?あ、眼が赤くなってる。
「えっ!?あれ!?スノウさまいつの間に着替えたの!?」
いつの間にかスノウさまの着物が黒から赤縁の白い着物に。羽織っていたものが赤いしっかりとした布から白みがかった透明なふわりとした布に。赤い帯が金色に。極め付けにはただ下ろしていた髪が赤い紐で結ばれていた。しかも神様っぽい感じの髪型に。
「・・・・・・・ええ。」
そういうと、やっぱりどこからか出て来た蛇から先ほどは一切触れなかった鏡を素手で受け取り、部屋の真ん中にあった鏡と合わせ鏡のような状態にした。
その瞬間、この場の空気が変わった。先ほどまでのただ透明な空気が一気に清浄で冷たい空気になった。
「え・・・・・・?」
私が一人で驚いている間に、なぜか足元が少しずつ濡れて来た。
「す、スノウさま。なんか足元が・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
無視か!!!!!無視なのか!!!!
その間にも水は増え続け、気が付けば私の肩あたりにまで水が来ていた。
「死んじゃうよ・・・・・!!!私!!!」
スノウさまはまだ胴あたりだから大丈夫だろうけど!!!!
「誰かー!!!!!」
ここから出ようにもどこが出口かわからないし、スノウさまと居たほうが安全そうだし、私はトンカチだし。あ、詰んでるわ。
やっぱり水は増え続け、私はギリギリで口が出ているという状態になった。
「逃げるよ!!!スノウさま!!!!付いてきてね!!!」
やっぱ怖いよ!!!
そして私は忘れていた。私が泳げないということを。
「あっぷあぷわあわわあああわああああー!!!!!」
そして私の意識はブラックアウトした。
そういえば、オーマイガッデムの外伝?を書くということにあみだで決まったのですが、時間がかかりそうなのでしばしお待ちを・・・・・。




