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南方防衛戦4

「にょほほほほ、よいの、よいのよいのぅ!」


 妾はついに異世界へと足を踏み入れた。

 この緊迫した空気。張り裂けそうな喧騒。阿鼻叫喚の地獄絵図。

 遠く王国の方でうわあああ!? とか男の悲鳴が轟きおる。

 ふふ。高ぶるぞ。宴じゃ宴じゃ。酒池肉林の大宴会じゃ!


「そぉれ行くぞ木端共!」


 妾は掌にボフッと火の玉を出現させる。

 妾は自慢ではないが生粋の妖である。

 元々狐として生を受けたのだが、何年も生きておる内に妖力を手に入れ、尻尾が二つに分かれた。


 二足歩行が可能となり、人の言葉を学習し、やがて人化する変化の術を覚えた。

 変化が出来るようになると人間に紛れて冒険を始め、様々な場所を歩いた。

 そこで、偉大なる大妖狐の話を聞き、その他の妖狐の話もちらほら教わった。

 代表としては九尾之狐じゃな。あれはもう別格じゃ。憧れの対象、伝説の祖先という奴じゃな。


 他に、安倍清明を生んだとされる葛之葉。うむ。儂はこの妖狐の名を借りておるのじゃ。

 それから黒狐とかごん狐とか稲荷とか……まさか神になっとる狐がおったのは驚きじゃったな。

 妾は未だ五尾しかないが、それでも火、水、金属、雷、土の五属性は使えるようになった。


 一尾につき一属性を使えるようになるのじゃ。もうそろそろ六尾になるじゃろうし、次の能力が今から楽しみでしょうがない。

 おそらくじゃが毒か石化辺りが来るんじゃなかろうかと思うとる。


 っと、話がずれたの。

 今、妾が作り出したのは、よく狐火と言われておる火の玉じゃ。

 そいつを、一つ、二つ……まぁ百でもあればよいか。


「そうりゃ狐火流星!」


 右手で狐火に指示を与え、迫りくる奇襲部隊へと攻撃を指定する。

 指示された狐火たちは、ゆらゆらと揺らめいていたと思うと、急に加速して奇襲部隊に突撃していく。

 一つ一つの攻撃力はそれ程でもない。

 何せ火の玉はこちらでいうラ・ギくらいの威力じゃからな。

 しかし、そんな威力でも数があれば問題は無い。


 無数に出現した火の玉は、突撃して魔物に当った瞬間消え去るが、それと同時に妾の周囲に新たな火の玉が出現する。

 絶え間なく突撃してくる狐火に、魔物が一体、また一体と倒れだす。


「ふふ、いいのいいのいいのぉっ。にょほほほほ。笑いが止まらぬわ!」


 次は土塊人形を行こうかや。

 妖力を土に流してやる。

 すると土が盛り上がり、小型の人型へと変化する。

 こいつらも百体くらいおればよいかの?


「そりゃ征けい!」


 土塊人形共が魔物たちへと殺到する。

 切ってもくっつく土塊人形。

 噛みついても元々が土なので不味いらしく食べられない魔物たち。

 そんな彼らを無慈悲に殴りつける土塊人形。

 意志がないだけにとにかく殴る。何をされても命令だけを淡々とこなす彼らは、まさに簡易のゴーレムというものだった。


 ちなみに、土でできているので多少のダメージは周囲の土を吸収して治してしまう。

 剣や槍じゃとまず勝てんじゃろうな。お勧めは鎚じゃ。

 妖力が乱されると即座に使用不能になるのじゃが、こちらの世界で妖力を乱す能力を持つ者はそうそうおるまい。


 むほほ。やはりチートじゃ。チート無双じゃ。憧れの大活躍じゃぁっ!

 裾から派手目の扇子を取りだし仰ぎながら高笑い。

 クジャクの羽をあしらった自慢の一品じゃ。


 にっちゃうぐれいととアグルジャブじゃったか。妾の攻撃が凄過ぎてフォローすら入れない様子。

 が、しばらく戸惑っていた奴らは急に走りだした。

 なんじゃ? と思ってそちらを見れば、ちょうど別方向から魔法部隊へと向かい始めた奇襲部隊がおるではないか。


「全く、だらしがないぞ武藤共。しっかり留めとかんか」


 仕方がないので妾が止めてしんぜ……のぉぅ!?

 動こうとした妾だったのじゃが、上空を影がよぎって思わず見上げた。

 すると、蛇に翼が生えた生物が無数に上空を舞っておる。

 どうやら空の魔物もかなりフリーになっておる奴がいるらしい。


 ええい、どいつもこいつも不甲斐ないではないか!

 揃いも揃って何を手こずっておるのじゃ!

 ……ええい、こうなれば……人化を解いてやるしかあるまい。

 にょほほ。ほんに久々の余興じゃな。存分に楽しませて貰おうぞ。


 正体を見せることになんの躊躇いも無いのは他の奴らもいろいろと人外な奴ばかりじゃからバレても問題なさそうじゃからじゃ。

 伊吹のヤツなんぞ雪女の半妖らしいしの。


 ふふ。見せてやろうではないか。妾の真の姿を。

 にょほほほほ。楽しみじゃのぅ。楽しみじゃのぅ。

 皆が驚き敬い空を見上げるさまが容易に想像できるわ。


 妾は狐火を上空の蛇どもに向け、地上の敵には土塊人形のみで当る。

 そうしながらも変化の祝詞を唱える。

 解除するにも体積を無理に圧縮しておるので解凍に時間がかかるのじゃ。


 妾はセーラー服の懐に隠しておいたドクロを取りだす。

 人間のシャレコウベという奴じゃ。

 狸共は葉っぱでなんとかするそうじゃが、妾ら妖狐はドクロを用いて生前の人間の姿を手に入れるのである。


 さぁて。それではそろそろ、妾の真の姿をお見せしんぜようではないか!

人物紹介(仮)


 小出こいで葛之葉くずのは

   妖狐・五尾之狐


 部隊構成(仮)


  魔王軍

   第一部隊 機動部隊(魔獣のみの構成)約2万 壊滅

   第二部隊 騎馬部隊(魔獣に騎乗した魔族)約2万 壊滅

   第三部隊 歩兵部隊(魔族のみの構成)約4万 残り約7千

   第六部隊 巨人部隊 約90体

   第八部隊 奇襲部隊 約1万

   第四部隊 重歩兵部隊(高ランク魔族のみ)約1万 残り約百体

   第五部隊 巨大獣部隊(攻城用・魔獣魔族混合) 約2千8百体

   第七部隊 精鋭兵・魔王 約百名


  フルテガント王国軍


   第一部隊(王国軍冒険者人猫族混合) 約6千名

   第二部隊(勇者王国近衛兵暗部精鋭兵等)約9百名

   魔法部隊(王国軍冒険者エルフ族混合) 約7百名

   負傷者               約2千名

   死者                約千名

   完全死               541名

   医療部隊(王国軍冒険者妖精族混合) 約5百名

   南方防衛部隊(魔法・医療部隊混合) 約5百名

   遊撃部隊テイムモンスター25名

   竜部隊(赤龍王と黒竜は含まず)13名


 魔王軍戦経過報告(仮)


 ・大井手真希巴、ヌェルティス、増渕菜七による広範囲魔法での先制攻撃。


 ・三人の退却後、魔王軍機動部隊(獣部隊)を罠に嵌める。


 ・魔法部隊による追い打ち。


 ・機動部隊壊滅。


 ・龍華出陣。敵軍中央(重歩兵部隊)にて無双開始。


 ・機動部隊の後詰、騎馬部隊と第一部隊が激突。


 ・騎馬とさらに後詰の歩兵部隊が合流。


 ・綾嶺の自業自得な危機で超幸運効果発動により大井手が助っ人に入る。


 ・重圧魔法が無くなり騎馬部隊が本格的な行動を開始。


 ・大井手が持ち場に戻り魔法再開。


 ・騎馬部隊と歩兵部隊の一部が左右の森へと侵入。遊撃部隊が迎撃。


 ・巨人部隊最前線に出現。


 ・巨人部隊一つ目兄貴たちによる一斉射。


 ・増渕により一斉射の防衛成功。体力が尽き増渕死亡(仮死)。


 ・巨人族対巨大宇宙人&竜族


 ・南方防衛戦


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