神話級対戦、巨人対巨人1
アトミックマン・ヘルト。それが今の俺の名だ。
宇宙に居た時はずっと名乗っていた名前だが、地球に来てからは伊藤信之の名を借りて生活していたため、そちらの方が俺としてはなじみ深い。
だが、この身体になったからには宣言通りに巨人は俺が殲滅する
「リュアッ!」
巨大化した俺は即座に構えを取ると、地面を蹴りつけ跳躍。
一つ目兄貴の一体に飛び蹴りを放つ。
蹴りつけた大地が微妙に凹んだが被害と言えばその程度。
味方の軍を飛び越え、敵軍をさらに越え、一つ目兄貴に蹴りを叩き込む。
突如現れた巨人に驚いていた一つ目兄貴は対抗策を取る事すらできず直撃。
本来、ただの蹴りであるこの攻撃、体格差が人と人から巨人と巨人に変化するだけで与えるダメージは桁違いに高くなる。
それは、己の体重×速度×相手の体重がダメージとなるからだ。
ただでさえ巨大な一つ目兄貴は俺に蹴りつけられて地面に倒される。
己の体重が地面に倒れた衝撃に加え、俺からの攻撃力が加わり地面が陥没。
その場に居た歩兵部隊が巻き添えを喰らって数十匹犠牲になった。
「リュアッ!」
俺は着地の衝撃を逃すために横転する。背中で何やらこしょばゆい衝撃が無数に来るが、おそらく歩兵部隊を潰してしまったのだろう。
戦場なのだから仕方ないが、味方が巻き込まれないことを祈る。
立ち上がると同時に周囲を確認。
よし、丁度いい配置に居やがる。
俺はエネルギーを溜め始める。
俺から直線状に三体の一つ目兄貴が重なるように居たので、イルミネート光線を使う事にした。
片足に意識を集中していつもの技を思い浮かべる。
イルミネートスラッシュだ。
『説明しよう! イルミネートスラッシュとは、宇宙にあると言われる【なんかよくわからないけど強い素粒子】を束ねたイルミネート光線を体内で生成。これを蹴り上げに合わせて敵に飛ばす技である。その光線はまさに刃の切れ味。直線状にさえいれば纏めて倒すことができるのだ!』
なぜか桃栗の声が降ってきた。何だあいつは? バカなのか?
やけにテンションが高い気がするのだが、何かいい事でもあったのだろうか?
「リュアァッ!」
俺は足を振り上げると同時に足に纏ったイルミネート光線を放出する。
虹色に輝く光の線が一直線に並ぶ一つ目兄貴に命中。そのまま奥の個体へと走りぬけていく。
そして、光線が過ぎ去った後、静かに三体の一つ目兄貴が真っ二つになっていた。
ついでに遥か後方の山に亀裂が入っているが……気のせいだと思おう。
左手を前に出し、右手を脇に構えイルミネート光線を溜めこむ。
残っている一つ目兄貴はまだ十数体はいる。
一撃で倒せるかは疑問だが、これで確実に減らす!
『説明しよう! イルミネートスプレッドとは、拳から放つ無数の光線により大多数の敵を穿つ対軍団用殲滅技なのである!』
桃栗ウザい。増渕さんの死による怒りが萎える。
俺はなんとか気力を振り絞り、右の拳を打ち出した。
その瞬間、溜めこまれたイルミネート光線が無数の細い光線となり一つ目兄貴ばかりか他の巨人族にまで穿たれる。
無差別に降り注ぐ光の銃弾は一つ目兄貴をハチの巣に。あるいはただ歩いてここまで来ただけのギガスの心臓を穿ち、ディダラボーの喉を一突きにする。
倒したのは20体くらいか。一つ目兄貴だけに限ればまだ数体残っているな。
「リュアッ」
イルミネートスプレッドを終えた俺は即座にその場を飛び退いた。
すると俺の背後から一つ目兄貴が突進して来る。
ただし、奴が辿り着く頃には俺は既にその場に居ない。
攻撃を回避されてたたらを踏む一つ目兄貴に、着地際の飛び込みハイキック。
ガァッ!? と仰け反る一つ目兄貴に俺はさらにチョップ。
喉元を狙い一撃入れると、相手の頭を掴みココナッツクラッシュ。
頭蓋を割る感覚に一つ目兄貴から離れると、周囲を見渡し残りを確認する。
頭をカチ割った一つ目兄貴がズシンと倒れる。その真下から数十の悲鳴が聞こえたが、俺にはどうする事も出来なかった。
まぁ、全員敵みたいだから問題無し!
見た所、一つ目兄貴の残りは六体。他のはまだまだいるし、後方からどんどん湧くように現れる。
あ、くそ。まだ一つ目兄貴が居やがる。九体に増えたか。
その増えた三体が、俺に向けて逆鱗の眼光の構えを取った。
「リュアッ!」
掛け声と共に両手を頭上で合わせ掌を敵に向ける。
そして手をY字になるまで開き、そこから下へと腕を降ろす。
当然、この動作中にもイルミネート光線を使用している。……そろそろ来るか?
『説明しよう! イルミネートバリアとは! イルミネート光線を板状に前面に展開し、敵の光線攻撃を防ぐ能力である!』
……あいつ、なんで俺の技知ってるんだ?
ああ、テレビでやってるもんな。先人の使った技はだいたい研究されてるか。
というか、予想通りに説明して来たのでウザさはあったが覚悟は出来ていたので俺の気力が萎えることはなかった。
一つ目兄貴の瞳が光る。
来るか!
思った瞬間、光が迫ってきた。
俺は両手を目の前でクロスして三方向からの攻撃を防ぐ。
手前のイルミネートバリアにより光が乱反射する。地面にいる歩兵部隊が俺の身代わりに消滅していた。
「ルアァッ!」
クロスしていた腕でイルミネートバリアを弾き飛ばすように押しだす。
その瞬間、イルミネートバリアは直線状に移動を開始する。
その線上には一つ目兄貴が一体。
他の二体は少しずれているので間もなくイルミネートバリアの効果範囲から逆鱗の眼光が出てしまう。
結果、防壁の無くなった逆鱗の眼光が二対、俺に襲い掛かってくる。
当然、バリアの無い状態でアレを喰らえばタダでは済まない。
俺は、すぐに左手を頭上に突き上げた。
人物紹介(仮)
伊藤信之
アトミックマン・ヘルト
桃栗マロン(ももくりまろん)
高次元生命体・異世界制作者・この世界の女神
部隊構成(仮)
魔王軍
第一部隊 機動部隊(魔獣のみの構成)約2万 壊滅
第二部隊 騎馬部隊(魔獣に騎乗した魔族)約2万 壊滅
第三部隊 歩兵部隊(魔族のみの構成)約4万 残り2万
第六部隊 巨人部隊 約7千
第八部隊 奇襲部隊 約2万5千
第四部隊 重歩兵部隊(高ランク魔族のみ)約1万 残り約百体
第五部隊 巨大獣部隊(攻城用・魔獣魔族混合) 約3千数百体
第七部隊 精鋭兵・魔王 約百名
フルテガント王国軍
第一部隊(王国軍冒険者人猫族混合) 約7千名
第二部隊(勇者王国近衛兵暗部精鋭兵等)約9百名
魔法部隊(王国軍冒険者エルフ族混合) 約7百名
負傷者 約千8百名
死者 約7百名
完全死 527名
医療部隊(王国軍冒険者妖精族混合) 約5百名
南方防衛部隊(魔法・医療部隊混合) 約6百名
遊撃部隊25名
竜部隊(赤龍王と黒竜は含まず)13名
魔王軍戦経過報告(仮)
・大井手真希巴、ヌェルティス、増渕菜七による広範囲魔法での先制攻撃。
・三人の退却後、魔王軍機動部隊(獣部隊)を罠に嵌める。
・魔法部隊による追い打ち。
・機動部隊壊滅。
・龍華出陣。敵軍中央(重歩兵部隊)にて無双開始。
・機動部隊の後詰、騎馬部隊と第一部隊が激突。
・騎馬とさらに後詰の歩兵部隊が合流。
・綾嶺の自業自得な危機で超幸運効果発動により大井手が助っ人に入る。
・重圧魔法が無くなり騎馬部隊が本格的な行動を開始。
・大井手が持ち場に戻り魔法再開。
・騎馬部隊と歩兵部隊の一部が左右の森へと侵入。遊撃部隊が迎撃。
・巨人部隊最前線に出現。
・巨人部隊一つ目兄貴たちによる一斉射。
・増渕により一斉射の防衛成功。体力が尽き増渕死亡(仮死)。
・巨人族対巨大宇宙人&竜族
↑いまココ
・南方防衛戦




