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大好きな家族に溺愛されて、ちびっ子3男今日も元気にもふもふ変身練習中!!  作者: ありぽん


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54話 王様にさようならの挨拶と黒いお山?

「おうさま、いっぱいおはなしと、いっぱいそんでくれて、ありがちょございまちた!!」


『チュウチュウ!!』


『チュッ!!』


『キュイキュイ!』


『キュイッ!!』


「おう、俺も楽しかったぞ。また今度、遊びにくるから、その時もいっぱい話していっぱい遊ぼうな!」


「来なくて良いと言っているのに」


「いいや、遊びにくるぞ。約束したからな。な、ルーパート!」


「あい!!」


 今日はパパが帰って来てから3日目。王様が帰る日です。今、僕達は玄関前で、王様とさようならのご挨拶をしているところだよ。


 もっとお話ししたかったし遊びたかったけど、王様はお城にいないとダメだから、もう帰らなくちゃいけないの。


 でも、また今度遊びに来て、いっぱい遊んで、いっぱいお話ししようって、昨日お約束したんだ。だからとっても楽しみです。


 これからパパが、王様とダリルを、お城に向かう途中の街まで送っていくよ。そこから王様は、馬車でお城まで帰るんだって。

 だからパパはまた2、3日くらいいないみたい。パパどこにも行かないって言ってたのに、ちょっと寂しい。でも王様送らなきゃだもんね。


「挨拶が終わったのらな、さっさと乗れ」


「もう少しゆっくり、別れを惜しんでも良いだろうが」


「よし、お前はここから歩いて帰れ」


「分かったよ、乗れば良いんだろう? ここ2日、ルーパートが俺とばかりいたから、根に持ってるな」


「何か言ったか?」


「何でもねぇよ。はぁ、親バカどころの話しじゃないな。可愛いのは分かるが、もう少し心にゆとりを持って接しないと、ルーパートがもう少し大きくなった時に、うざがられるぞ?」


「そんなことは絶対にない」


「……その自信はどっからくるんだよ。はぁ、じゃあな、マリアベル」


「あとで庭の修繕費の書状を送るわね」


「……別れの言葉がそれかよ」


「あら、原因を作ったのはあなたでしょう?」


「分かった分かった、何でも送ってくれ」


 王様が台を使って、パパドラゴンの背中に乗ります。その後ダリルが、台を使わずに、シュッ!! と乗ったよ。


 カッコいい~!! 僕は大きな椅子に座るだけでも、よいしょよいしょって登らなきゃいけないのに。魔獣さん姿だと乗せてもらわないとダメだし。今の、どうやってやったのかな? ただのジャンプだけ? それとも魔法?


 なんて考えながら、なんとなく横を見た僕。ちょっと向こうに、いつもの山が見えます。

 街の右側に山があるんだ。大きな山で、いっぱい魔獣さんが住んでいて、怖い魔獣さんもたくさんいるの。だから普通の人はあんまり山の中に入りません。入るのは冒険者さんや騎士さん達だよ。

 

 でも怖いばっかりじゃなくて、面白いこともあるんだ。いろいろな色の木が生えていて、とってもカラフルなの。それにころころ色が変わるから、毎回違う色のカラフル山になるの。


 今日も昨日と違うカラフル。うん、綺麗。ん? 綺麗? 僕は目を擦って、もう1度山を見てみます。


「くろ?」


 1箇所だけ、なんかちょっと薄い黒色に見えたんだ。今まで1度も黒はなかったのに。黒色の木が生えたのかな? ん?


『チュウチュウ?』


『キュイ?』


 僕が考えてたら、モック達が僕の肩と頭に乗って来て、どうしたの? って聞いてきたよ。


「あのねぇ、おやま、くろいとこあるの。くろははじめて」


『チュッ?』


『キュイ?』


 みんなが山を見たよ。それでモックが僕のほっぺを、パシッて1回軽く叩きました。


 本当だねとか、それで良いよとか、あってるよとか。そういう時に1回叩くの。その逆の時、違ってる、違う方が良いよ、間違いって時は、2回叩くんだ。今は1回だから、みんなも黒が見えたってこと。


「……なんかへん」


 王様とママが、最後のご挨拶をしてたけど。僕はママの洋服を引っ張って、ママを呼びます。


「ママ」


「ルーパート、今ママはご挨拶してるでしょう?」


「でもねママ、くろいの」


「そう、黒いのね。もう少しだから待っていて。それに、ほら、最後にもう1度さようならをしましょう」


「ママ、おやま、くろいの」


「ルーパート! だから今はご挨拶って言ってるでしょう」


「マリアベル、ちょっと待て。ルーパート達、どこを見ている?」


「どこって、山って言ってるから、あの山の事じゃない?」


 ママはため息を吐きながら、仕方ないわねってお山を見ます。王様もね。パパとお兄ちゃん達も、他の人達も見たよ。その時でした。


 ブワアァァァッ!! いきなりお山の黒かった部分から、黒色だけど透明な光が、ブワッと広がって、すぐに消えたんだ。

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