49話 ペッチャの気づいたこと、何かがおかしい?
『ねぇ、あの人間おかしいよ?』
『ただの人間じゃなくて王様よ』
『王様だからおかしいのかな?』
『さっきから、おかしいおかしい、って何だよ?』
『だっておかしいからさ』
『何がおかしいっチュ?』
バシッ!! ドガッ!! ガシャーンッ!! 王様をお仕置きするパパ。いろんな場所へ飛ばされたり、蹴られたりする王様。
お仕置きの途中で、当分終わらないでしょうから、あなた達は自分の仕事に戻って良いわよ。まだ準備の途中でしょう? って。ママが使用人さんとメイドさん達をお家に戻したから。
今玄関前にいるのは、僕とモック達、ママとお兄ちゃん達、それからブランディンとコンラッド、アレックスとフレデリカ。そして王様を守るために、一緒に来たダリルです。
でも僕達も、もう少しだけ待って、お仕置きが終わらなかったら。僕達もお部屋に戻りましょうかって。僕、フローリットバードに変身しちゃったから、もう1回お着替えしないといけないし。
ちゃんと元に戻れるかな? 本当は魔獣さんのままの方が、王様とお話しする時、モック達のお話しが分かるから良いと思ったんだけど。でも途中でいきなり戻っちゃったら、王様の前で裸ん坊になっちゃうでしょう?
前よりも自分の好きな時に、元の姿に戻れるようになったけど。でも半分くらいは、元の姿に戻れなくて、勝手に戻っちゃうから。ママが、今日はなるべく元の姿に戻れるなら、戻っておきなさいって。
そしてずっと、パパもお仕置きを見ていた僕達。急にペッチャが、おかしいって言い始めたんだ。
「ペチャ、なにおかしいのぉ?」
『ルーパートパパがさ、お仕置き始める前に、いろいろ言ってたじゃん。ルーパートの初めて見られなかった、許さない、消せないけど、お仕置きはする、とかいろいろさ』
『言ってたけど、それがどうしたんだよ』
『僕さ、その時に、ん? なんかちょっとおかしい? って思ってたんだよ』
『その話しと、今あなたがおかしいって言ってることと、関係があるの?』
『ルーパートパパは、お前が私の少しの攻撃程度では、痛みも感じず、傷一つ負わないことを、私はよく知っている、って言ったんだよ。でもさ、考えてみて。今ルーパートパパは、物凄く強いドラゴンなんだよ? ちょっとの力でも、いろいろな物を壊したり、吹き飛ばしたりできるのに。それで相手が痛みも感じず、傷一つ負わないっておかしいでしょう?』
『そういえば?』
『人間でも魔獣でも、ドラゴンの攻撃なら、少しの攻撃でも怪我をするわよね?』
『じゃあ、今の王様をよく見て』
僕達はペッチャに言われて、花壇の方へ飛ばされた王様を見ます。
『魔法で攻撃されて、吹っ飛ばされて、とってもボロボロだし、土や草まみれになってるけど。怪我してなくない?』
『……本当だわ』
『切り傷みたいなのはあるかも?』
『他に、大きな怪我をしているようにも見えないな』
『それになんか、お仕置きいっぱい、ボロボロなのに、まだまだ元気な気がするっチュ』
『人間って、そんなに丈夫な生き物だっけ? ドラゴンが簡単に傷を作れない魔獣なんて、同じドラゴンか、体が丈夫でドラゴンくらい強い魔獣だけだと思ってたんだけど』
『そうよね』
『ルーパートとルーパートママは、肌が柔らかい感じで、すぐに傷ができちゃいそうじゃん。お兄ちゃん達は何とも言えないけど。でも、傷1つ負わない、って感じじゃないでしょう? だから王様おかしい? って思ったんだよ』




