47話 パパのお仕置き? お客さんはだ〜れ?
「覚悟を決めろ」
「待て待て待てっ!! 落ち着け!! な、ほら、まだ挨拶をしたばかりなんだぞ?」
「そんなことは関係ない。お前はやってはならないことをしたのだ。潔く罰を受けるがいい。ああ、《《一応》》お前はこの国の王であり、そして《《一応》》この国の民はお前を認めているからな。だから殺しはしないから安心しろ。そう、あくまでも罰を受けるだけだ」
「いやいや、お前本気だろ! 本気のお前の攻撃で、俺が無事でいられると思うか!?」
「分かっていないな。お前は、それだけのことをしたのだ。それにお前が、私の少しの攻撃程度では、痛みも感じず、傷一つ負わないことを、私はよく知っている。そもそも、罰を本気で与えずにどうする。そこを動くな」
「だから待てって、悪かったって。まさかこんな短期間に新しい出来事が連続で起こるなんて、俺も思っていなかったんだ!!」
「……私の今の1番の幸せを、お前は3つも奪ったのだ。許さん!! フンッ!!」
「ギャアァァァッ!!」
「あやぁぁぁ」
『へあぁぁぁチュウゥゥゥ』
『あ~あ。あの人間、思い切り飛んだね』
『あの人がお父さんを呼んだ人だったのね。じゃあ仕方ないわよ』
『ルーパート、初めてがいっぱいだったもんな。その全部を見られなかったんだから、そりゃあ怒るよな』
『何でこんな時に呼んだんチュかね?』
『さぁ? ワザとじゃないみたいだけどね』
僕は今、モック達とママとお兄ちゃん達、それから使用人さんメイドさん達。お家にいる人で、お客さんにご挨拶できる人はみんな、玄関前で並んで立ってます。
そして帰って来たパパは、お客さんの1人、王様に思い切り攻撃をしているよ。最初の攻撃で壁の方に飛ばされた王様。壁にぶつかった後は、お庭の方へ逃げていって、またパパに攻撃されてるとことです。
あのね、僕もモック達も、とってもビックリしたんだ。パパが連れて来たお客さんは、僕達が住んでいる国の王様と、王様を守るためについて来た人だったんだ。
王様だよ王様、僕、最初はビックリしたけど。でも王様に会ってみたかったから、ビックリの後は、とっても嬉しかったです。
それで、僕とモック達ね、ちゃんとご挨拶したんだよ。カッコよくて可愛い格好をして。僕がお洋服を着終わってモック達を見たら、ちょうどモック達もお洋服を着終わって。みんなで鏡の前に並んでニコニコでした。
モックは、大きめの黒い蝶ネクタイと。ヒラヒラした物はマントだったんだけど、赤いマントをつけてもらっていました。ペッチャは小さめの赤い蝶ネクタイと黒いマント。
モルーは白いレースでできている蝶ネクタイと、黒と赤のマントをつけてもらっていて。みんなとってもカッコ良いんだよ。
そしてシエルお姉さんは、可愛いピンクのリボンを両方のお耳のところにつけて。首にはふわふわしているマフラーみたいな物を巻いて、最後リボンみたいに結んでもらって、とっても可愛いの。おしっぽにも黄色いリボンが付いているんだ。
そうしてニコニコのまま、みんなで玄関前にいって、パパ達が帰ってくるのを来るの待ったんだ。




