44話 飛べました!! 飛びすぎました!! 初めての戦い頑張りました!!
「あやぁぁぁ~」
『ルーパートっチュウゥゥゥ!!』
『ルーパートっ!!』
今までキックした中で、1番カッコよく、1番しっかり、木の実虫にキックできました。でも今までで1番遠くにぽ~んっ!! って跳ね返されちゃったの。飛んでいく僕。助けてくれようと飛んでくれたモックっとペッチャ。
飛ばされながら木の実虫の方を見たら、木の実虫は倒れてて、お兄ちゃんが木の実虫をやっつけてくれたよ。それから僕の方へ走って来てくれました。
『ルーパート!! 飛ぶっチュ!!』
『今までで1番バタバタして!!』
「バタバタ~!!」
僕はモック達にそう言われて、思い切り翼をバタバタしました。そうしたらね、ブワッ!! っと初めて体が浮かんだんだ。
『ルーパート、飛べてるっチュ!! そのままがんばるっチュよ!!』
『そのままだよ!! 今お兄ちゃんが行くから!!』
「うん!!」
僕はもっと翼をバタバタします。
「お、おおぉぉぉっ!?」
そうしたら今度はブワワッ!! って一気に空に向かって飛べたんだ。でも……。
「おにいちゃ!! たしゅけて!!」
「まったく、今日のルーパートはいろいろやってくれる。全て可愛いから、私としては大満足だが、さすがに飛びすぎだ」
ドラゴンに変身していたレオンハルトお兄ちゃんが、パシッと僕を掴んで助けてくれました。僕ね、お家の5階よりも上まで飛んで行っちゃったんだよ。ふぃ~、ビックリした。
下まで降りてくると、すぐにママが僕を手に乗せてくれて、モック達も来てくれたよ。
『ルーパート、大丈夫っチュ?』
『怪我してない?』
「うん!!」
『はぁ、ビックリしたぜ』
『あんなに飛ばされると思わなかったし、あなたがあそこまで飛んでいくなんて思わなかったわ』
「ルーパート、大丈夫なの?」
「うん!! だいじょぶ!!」
「そう、なら良かったけど。はぁ、これはもう少ししたら、飛ぶ練習もしないとダメかしらね。あの人が帰ってきたら相談しないと」
「まぁまぁ、無事だったから良いだろう。それより、ルーパートの初めての戦闘だぞ? しかもかなり良い感じだったからな、先に褒めてやらないと」
「あっ、そうね。ふふっ、ルーパート。初めての戦闘頑張ったわね。みんなもルーパートと一緒に戦ってくれてありがとう。そしてルーパート、初めての戦闘、成功おめでとう」
「ルーパート、おめでとう」
「ルーパート、やったな!!」
僕は急いでモック達と木の実虫の方へ行きます。
『最後はお兄ちゃんがやっつけたけど、俺達で地面に倒れさせる事ができたっチュよ。やったっチュね』
『完璧にキックが決まってたぜ!!』
『思い切り倒れたものね』
『ルーパート、やったね!! 初めての戦闘成功だよ!!』
「うへへへ、せいこ?」
『『『うん!!』』』
『みんなで、やったー!! しようよ』
僕達は木の実虫の前に1列で並びます。そして右手をグーにして、腕を上げて。
「やっちゃーっ!!」
『『『やったーっ!!』』』
みんなでやったーっ!! をしたよ。うん! 僕、初めての戦い頑張りました!!




