24話 パパ達が迎えに来たから帰りましょう
「あれぇ? パパのこえ?」
『あっ!! 誰かこっちに来てるね』
『今、ルーパート、パパって言った?』
「うん、パパのこえ。それとおにいちゃのこえ!!」
『そっか、じゃあ来てるのはルーパートのパパ達かも。人間のままだとここには入って来られないから、変身して来てるよね?』
『パーティー、長かったかな?』
『でも木の実、3個しか食べてないぞ。みんなも同じくらいだろ? だからそんなに長い時間、やってないはずだぜ』
『でもほら、パーティーの前に言ったじゃん。勝手に連れて来ちゃったし、みんな心配してるかもだから、《《早く》》パーティー終わらせて、ママの所に戻そうって。心配で先に向こうが来ちゃったのかも。僕、迎えに行ってくるよ。ここのトンネルは、うねうねいっぱいあるから、ここまで来られないかも』
『じゃあ、俺も行くぜ!!』
『お、俺もっチュ!!』
僕を連れて来たモコレットと、お話しいっぱいモコレット。それから他にも何匹かの魔獣さんが、パパ達を呼びに行ってくれました。
うん、パパ達はすぐだったよ。モコレットに変身したパパもお兄ちゃん達が、お話しモコレットの後ろから、お部屋に入って来たました。
「パパ!! おににちゃ!!」
「ルーパート!! 無事か!?」
「ルー!! どこか怪我は!?」
「ルー、具合が悪くないか!? ……無事、怪我、具合? これはどう見ても、そんな感じじゃないな」
僕はパパとお兄ちゃん達に抱きつきます。
「……この様子、本当にパーティーをしていたのか?」
『ね、言った通りでしょう? みんなで初めましてと、友達になれて嬉しいのパーティーしてるって』
「はぁ、まさか本当だったとは」
『パーティー楽しいぞ!!』
『ルーパート一緒だから、とっても楽しい!!』
「……そうか。しかし、この子の母親がとても心配している。他の者達もだ。パーティーは楽しいだろうが、そろそろ帰らなければ」
『うん、そうだよね。僕達も心配してると思ってたんだ』
「なら先に戻って来てくればいいものを」
「なんでパーティー始めてるんだよ。どれだけ俺達が心配したか。それが来てみればパーティーだもんな」
「はぁ。心配だけではない。いつルーパートの変身が、解けるか分からんからな。詳しい話しをする前に、ルーパート、外に出るぞ」
「うん!!」
『待って、じゃあこれお土産。さっきした約束、今度からはいつでも遊べるけど、今日は今日だからね。今日はこのお土産持って帰って』
『俺が見つけた木の実っチュ!! それからみんなの宝物だっチュよ』
お話しモコレットが、木の葉っぱに包んだ、木の実と宝物をくれました。
「ふわわ!! ありがちょ!!」
『みんな、僕は一緒に行って話しをしてくるよ。ここの片付け任せていい?』
『『『いいよー!!』』』
魔獣さん達が部屋の入り口に集まって、お見送りしてくれたよ。
「また、あしょぼね!! おやくそくぅ!!」
『『『おやくそくぅ!!』』』
「息ピッタリだな」
「私の時と同じくらい、楽しく約束だと?」
「俺も負けてられないぞ」
「ルーパート、しっかり私について来なさい」
「みんな、バイバイ!!」
お土産はレオンハルトお兄ちゃんが持ってくれて、お話しモコレットが先頭で、トンネルを進み始めました。そして……。
「ママっ!!」
「ルーパート!!」
僕はママに抱きついたよ。ママ、ただいま!! 魔獣さんとパーティー、とっても楽しかったよ!! それにお友達いっぱいできたんだ!!




