13話 良かったぁ、変身と空間の魔法貰えたよ、でもどうしたの?
「それでは、隣のお部屋へお進みください」
「無事授かっていると良いのだけれど」
「間違いなく授かっているはずだ、あれだけ勝手に変身しているのだからな」
「でも、今までで一番ドキドキしてるわ。レオンハルトの時は、まだ3歳なのに、子供らしくない淡々とした態度で、あっという間にすべてを終わらせてしまって、ドキドキしてる暇なんてなくて。エリオットの時は、鑑定してもらう前に、何故か喜んで、祈りの間で走り出してしまって。授かる方ではなく、そちらの方でドキドキしたから、こんな普通にドキドキしたのは、ルーパートが初めてよ」
「大丈夫、信じよう」
「パパ、ママ!! もう、まほ、もらえた?」
「ああ、今からそれを確かめに行く」
「さぁ、隣のお部屋へ移動よ」
僕はママからモモリスを受け取って、またパパとママと手を繋いで、隣の部屋に歩いて行きます。その時僕は、パパ達に聞いてみたよ。
「パパ、ママ。おねがいのとき、おはなししてた?」
「? 誰も話していなかったぞ」
「ええ、みんな静かにしていたわ」
そっかぁ、神様の声が聞こえたの僕だけなんだ。じゃあやっぱり、神様のこととか僕のこととか、お話ししない方が良いよね。
「それがどうかしたの?」
「ううん、なんでもない」
隣のお部屋の前に着くと、教会の人がドアを開けてくれて、すぐに中に入ったよ。部屋は今まで居た像のあるお部屋よりも、とっても小さくて僕のお部屋よりも小さかったです。
それから台の上に、サッカーボールよりも大きな、透明のボールが置いてあって。その前に男の人が1人立っていました。
「お久しぶりです、ヴィクトル様」
「うむ、元気にしていたか」
「私はいつも通りですよ」
「そうか、問題がないのならば良い」
「ルーパート、こちらは鑑定士のカミールよ。ルーパートがどんな魔法を貰えたか、見てくれる方で、レオンハルトもエリオットも、彼に見てもらったのよ」
男の人、カミールさんが僕の前に来てご挨拶してくれました。
「私の名はカミール。ルーパート様、このたびは3歳のお誕生日、そして魔法を授かる儀式、誠におめでとうございます」
「ルーパートでしゅ!! よろしくおねがいでしゅ!!」
『です』が、どうしても『でしゅ』になっちゃう。他の言葉も、まだちょっとダメなのがあるの。もう少ししたら、ちゃんとお話しできるようになるかな?
どんな魔法を神様から貰えたか調べるには、台の上に置いてあった透明ボールを使います。それからカミールが何かの魔法を使って、両方で調べてくれるんだって。僕は透明ボールを触るだけで良いみたい。
僕はすぐに透明ボールを触りました。それからカミールさんが呪文を唱えて。そうしたら透明ボールが少しだけ光って、その後透明ボールの中に、何か文字が出てきたよ。う~ん、ちょっと難しい。僕は今、いろんな文字をお勉強中なの。だからあんまりまだ分からないんだ。
ん? あれ? カミールさん、なんかビックリの顔してる?
「カミール、どうだ? 変身の魔法はあったか? それと空間魔法は?」
「え、あ、はいっ!! ヴィクトル様、マリアベル様、そしてルーパート様、このたびは誠におめでとうございます。ルーパート様は、変身魔法と空間魔法、いずれも授かられております!」
おおお!! やったあぁぁぁ!! 神様間違えてなかったよ。
「良かったわね、ルーパート」
「うん!!」
「ひと安心だな。しかし……。カミール、何かあるのか? 今のお前の反応、どうにもおかしいが、何か問題が?」
「い、いえ! 問題はございません!!」
「では何故、そのような態度を?」
「少々、いえ、かなり驚いてしまって。こちら、鑑定結果をご覧ください」
パパとママが透明ボールを覗き込んだよ。そうしたらすぐに、パパもママもカミールさんみたいに、ビックリの顔をしたんだ。




