12話 別の神様? ほら、やっぱり間違えたよ
「ルーパート、あれが皆が大切にしている神の像だ」
「神様は素晴らしい方で、素晴らしい場所にいらっしゃるから、私達が直接お会いすることはできないのよ。でも、いつも私達のことを見守ってくださっているの。だから、神様の像に向かって、お祈りをするの」
あの像が神様?
「それでは呼ばれるまで、こちらでお待ちください」
案内してくれた人が、僕達が入ってきた扉から出ていきます。僕達は並べられていた椅子に座ったよ。神様の像の前には1人の男の子がいて、お辞儀をしてました。
う~ん、あれが神様?
「あら、ルーパート、どうしたの? そんな難しそうな顔をして。何か気になることでもあるの?」
「ちょっちょねぇ」
僕はパパ達に神様のお話しはしていません。話しちゃいけない気がして、ずっとお内緒のまんま。でも……。
あの像の神様、僕があった神様と違う神様なのかな? だって、とってもカッコ良いんだよ。
パパは今40歳、ママは38歳。パパ達よりも若い神様の像なの。でもレオンハルトお兄ちゃんは20歳、エリオットお兄ちゃんは18歳で、お兄ちゃん達よりは大人に見えて。パパ達よりもカッコいい神様の像だったんだ。
僕のあった神様はお爺ちゃんで、ヨレヨレのお洋服を着てて、それから髪の毛がボサボサ。
それから神様の所には、神様のお仕事をお手伝いしてくれる、女の人達がいたんだけど。神様は間違うし、仕事が遅いって、その女の人達に怒られて。怒られたあとはもっとボロボロになってたんだ。今、前の方にある大きな像と全然違うよ?
「変なルーパートね。今は他のことを考えないで、魔法をお願いすることを考えなさい。名前を呼ばれるから、そうしたら神様の像の前に行って、魔法をください、お願いします、ってお祈りするのよ。パパとママは、すぐに後ろにいますからね」
「うん……」
「ルーパート、すぐに終わるから大丈夫だぞ」
「緊張しているのだな。できるならば代わってやりたいが、こればかりはな」
お兄ちゃん達が頭を撫でてくれたよ。
僕はママ達のお話しを聞きながら、ジッと像を見ていました。そうしたら少しして名前を呼ばれたよ。
「ルーパート・クラウゼル、前へ」
「さぁ、行くぞ」
神様の像の少し前までは、パパとママと手を繋いで行って、その後はママにモモリスのぬいぐるみを持ってもらって、僕だけ神様の像の前に。
僕は目を瞑ってお辞儀をしました。それから魔法のお願いをしたよ。変身の魔法をください。空間魔法もほしいです。それからパパ達みたいに凄い魔法ができるようになりたいです。あとはあとは間違えないようにお願いします。って。
そうしたらなんか急に周りが明るくなったような気がして、それから神様の声が聞こえたんだ。
“その像はワシが若い姿に変身した時の姿じゃ。別人ではないぞ、カッコ良いじゃろう。地球では『イケてる』と言ったかの? それとお主にはきちんと魔法を授けたから、安心すると良い。あとは何じゃったかな? そうそう、記憶は消し忘れとったが、もう面倒なのでそのままにしておく。最後に、お前の両親は元気に暮らしておるぞ。では、またの”
僕はバッ!! と頭を上げます。やっぱり神様間違えたんじゃん。魔法、本当に大丈夫?




