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“大賢者”プロフィティアと、アウラの疑惑

大変お待たせしました。

よろしくお願いします。

「「水盆に水を満たせ〈(アクア)〉」」


 フィリアとフィリオが水盆を真ん中に挟んで魔法を詠唱すと、水盆のそこから徐々に【魔水】で満たされていく。


「あとは占い対象者の【身体の1部】を入れるんだけど…アウラ、何か占いたいことある?」

「占いたいこと… ……フィリア達の占いって、その…()()や……()()()()とか、()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

(恋占い…ルシオラとの相性が気になるけど、私が王族の人間(アウローラ王女)って、バレたらルシオラと一緒に居られなくなるから、しない方がいいのかな)

「……いいえ、私達の占いは“()()()()()()()()()()()()()()()()()()()みたいに、()()()()()()()()()()()()

「プロフィティアって、6()()()()()()()()()()()()()()()()の?」

「……プロフィティアは魔法が禁忌とされていた5000年前に生きていた人で、100年、1000年後の未来を全て予言出来たと言われている人よ。

 さっきアウラが言っていたように、ルイン亡国の初代国王と同名で、かの国が建国されたのが、彼が生きていた5000年頃と同じだから、大賢者・プロフィティアと、ルイン亡国のプロフィティア初代国王は()()()()じゃないかって説はあるの」

「「説?」」

「先ほど、フィリアさんが言っていたように、魔法が禁忌とされていた時代で、魔法使いや魔女は弾圧を受けてて、その頃の魔法に関する資料が少ないんです。

 僕達の国、レリルール王国はその頃に弾圧を受けた魔法使い達が、自分達を守るために建国した国だと言われています」


 アウラとルシオラはフィリアの説明だけで理解出来なかったか部分を、カナリアが補足する。


「「そうなんだ」」

「この話は僕達、占いの家系や、王族ぐらいしか伝わってない話だから、アウラ達が知らなくて当たり前だよ」

「フィリオの言うとおりよ。……私は…昔から学ぶ立場に居たから知ってるだけで」

「フィリア、どうしたの?」


 アウラは一瞬だけフィリアが思い詰めているように見えて問いかけるが、


「いいえ、なんでもないの。

 話を元に戻すわね。

 私達の占いで分かることだけど、占い対象者が、明日は南へ行けばいいことが起きる、明後日は“運気が悪い”から外出は控えた方がいいとか、穏やかに暮らせるヒントを与える感じかしら。…アウラは……自分の生い立ちが気になるの?」

「「えっ⁉︎」」


 フィリアの問いかけに、アウラとルシオラの心中は「まさか、バレた」と、冷や汗をかきながら、声がきれいにハモる。


「…その……()になってるでしょう?

 アウラが……()()()だったって」

「「あーそっちか」」


 アウラの本当の生い立ちはバレてないと、アウラとルシオラは安堵する。


「ああ、その噂なら僕も聞きました」

「僕も」


 カナリアの言葉にフィリオも同意しながら頷く。


「「「それで、どうして捨て子なんて噂を()()()()()?」」」

「「え⁇」」


 フィリア、フィリオとカナリアの重なる問いかけに、アウラとルシオラが困惑しながらハモる。


「僕が噂を話していた生徒達に聞いたら、ルシオラがそう言っていたと聞いたんですが…」

「僕も」

「私も」

「その生徒って、深緑色の髪の男性と、琥珀色の髪の女性ですか?」

「ええ、そうですが」


 ルシオラの問いかけにカナリアが頷いて肯定する。


「…それなら、この間、魔法薬の授業で一緒だった生徒(ひと)で」


 アウラとルシオラは今日まで学園長の“特別授業”で一般生徒まだ授業を一緒にしていないが、ふたりの希望で魔法薬の授業だけ受けていた。

 ルシオラは、魔法薬の授業前にあった出来事を話す。

 魔法薬の教室でも、アウラとルシオラは他生徒から、先日、亡くなったレリルール守護者アルカヌムの身内とアウラの格好で注目を浴びていた。


『なぁ、お前達が“アルカヌム”の身内か?』

『…アルム。お身内は亡くしたばかりの人に』

『いいだろ。レーア』

『ええ、そう…ですが、何か?』


 最初に声をかけたのはアルムと呼ばれた深緑色の髪の男性だった。

 レーアと呼ばれた琥珀色の髪の女性は、アルムを(たしな)めるが、アルムは気にせず、話を続ける。

 アウラは急に話しかけられたことに驚き、ルシオラの影に隠れる。

 ルシオラも影でコソコソ噂話をされていたことに気付いていたが、直に言われたことはなく驚きを隠せなかった。


『お前らって次期……へぇ、瑠璃色の髪が特徴のアニムス家に黒髪なんて、珍しいな』


 本題は別だったろう、アウラの黒髪に気付いたアルムは、アウラにぐいっと距離をつめて、思ったことを呟く。


『っ!』

(ちっ、近い!)

『ちょっと、近いです!義妹(いもうと)は人見知りで』

『……ああ、悪い。いつものノリで』

『アウラは捨て子で、僕達に血のつながりはありません』

『あ、悪りぃな』

『アルムのバカ!』

『『??』』


 レーアはアルムの脇腹をど突く。

 アウラとルシオラは意味が分からずクエスチョンマークを浮かべるが、


『それで用件は?』

『ああ、お前らって時期“アルカヌム試験”に参加するのか?』

『ええ。僕とアウラ2人で参加しますが、それが…』

『俺らも参加するから、よろしくな?』

『『??』』

『以上、()()()()でした!じゃあなぁ』

『はぁ。後先考えてないだけで、悪い奴じゃないのよ。

 貴女達が()()()()()()()()だから挨拶したかっただけなの』


 アルムとレーアは自分達の席へ戻って行く。



「こんなことがあって、僕はお母様とお婆様がしていた説明をそのまま言ったんですが」

「あー、なるほど。

 アルム・ディホォーラも、生徒達がしていた噂話に、ルシオラから聞いた話を、そのまま言っただけだろうね。彼らしいな」


 ルシオラの説明に、アルムと面識があるんだろうか、フィリオがポツリと呟く。

 ルシオラも祖母と母親がしていた説明をそのまま話しただけだと分かり。


「理由は分かりましたが、その…噂はどうしますか?アウラが嫌なら対策をとるよう教師達に伝えられますが」

「……多分“アルカヌム”が決まるまで、落ち着かないと思うからそのままで大丈夫」

(アルカヌムを継承したら、ヘルバの森に帰れるし、その間だけだから)

「……アウラがかまわないなら、いいのですが、何か困ったことがあったら、僕か、フレイム達に相談して下さいね」

「……あの…カナリア様」

「ん?」

「…―カナリア様達は……いえ、何でもないです」


 アウラは自分の、腹違いの兄弟王子(カナリア)達と、接しているうちに、アウラが行方不明のアウローラ王女だと、気付いているような錯覚に陥るが、確認して、自分の勘違いだったら、自らアウローラ王女だと告白して、ルシオラとは一緒に居られなくなると思い、口を閉じる。


「そうだ、アウラ、何占う?」

「え?」

「噂話に脱線しちゃったけど、準備もしたし、何か占おっか?」


 気まずい空気を打開するため、フィリオは優しくアウラに問いかける。


(そうだ占い)

「……こ、恋占い出来る?」

「ええ、ええ。出来るわ!やっぱり気になるわよね!

 恋占いは水盆にアウラとルシオラの【身体の一部】を入れるんだけど、爪でいいかしら。ちょっと待っててね」


 爪切りが無かったのか、フィリアはルンルンと教室を去り。

 対照的にフィリオは、どんよりして水盆の水面を見つめる。


「……………」

()でしょうね」

「カナリア様は僕の気持ちが分かると思いますが」

「……どうでしょうね」


 カナリアはアウラとルシオラを微笑みながら見つめる。


面白かったら嬉しいし、創作の励みになりますので、評価やブクマをよろしくお願いします!

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