レリルール学園2日目
「さて、アウラ。私達が使える魔法属性は何種類ある」
「8種類です」
「正解だ。ルシオラ、属性の種類は?」
「炎、水、風、大地、光、闇、雷、氷です」
「正解」
2日目からは昨日の説明とおり、午前はロイザ学園長の個別授業がスタートした。
アウラとルシオラは学校に通ったことがなく、知識は全てルクルから教わったもののため、ふたりがどこまで理解しているかの確認も含めて、内容は魔法の基礎を習っている。
「魔法系統は何種類ある。次はアウラ」
「生活魔法、攻撃魔法、サポート魔法、特殊魔法の4種類です」
「正解。この4種類の魔法系統はどんな目的で使う?ルシオラ」
「生活魔法は暖炉に火を灯したり、庭に水を撒いたり、生活のサポートを目的に使う魔法。
攻撃魔法は…、自分以外の人や動物、魔物に危害を加える魔法です。
サポート魔法は加護の“耐性魔法”や盾や結界の”保護魔法“などで、サポートメインの魔法が分類されます。
特殊魔法は…“猛獣使い”や、ドラゴンを使役する"竜使い"や"竜騎士"それから…、精霊や妖精と契約して使役する"召喚士"があります。
ただ特殊魔法は素質がある人しか使えません」
「正解。次はそうだな」
ロイザ学園長が次の問題を出そうとした時、ゴーン、ゴーンと授業終了の鐘が響いた。
「今日はここまでか。…校舎内の食堂の場所は知っているか?」
「寮付近の食堂なら…」
ロイザ学園長の質問にアウラは答える。
「そこだとここから遠いから、私が案」
「地図があるので大丈夫です。
今日はありがとうございます」
ルシオラがロイザ学園長が言い終わる前に、淡々と断った。
「ルシ」
「行こうアウラ」
アウラが咎めるように名前を呼んだか、ルシオラがアウラの肩を抱いて、部屋から連れ出す。
「学園長、すみません。明日もよろしくお願いします」
「ああ」
バタンとドアが閉まる音が響いた。
「ルシ、さすがに今のは」
「分かってる。でも、お母様のことを思うと…」
「それは……」
アウラはルシオラの最後の態度に注意をしていたが、ルシオラの気持ちもわかるので言い淀む。
ーーーー
昼食を食べ終えて、フィリアとフィリオと待ち合わせ場所に急いでいると、
「あのふたりが”アルカヌム“の孫で特待生の?」
「きょう…だい、どよな?手繋いで歩くかぁ?」
「どうして、ストール被っているの」
「怪我の痕があるって…」
生徒達がアウラ達を見てコソコソ話をしてる。
(ああ、まただ。やだな)
「アウラ気にしないで…」
これで何度目だろうか、昨日は王子達と一緒に行動していたため、何も言われなかったが、ルシオラとふたりで行動していると、噂話が生徒達で飛び交う、ルシオラは小刻みに震えながら俯いたアウラを見てそう慰める。
「…………アウラ」
「「コル様」」
「………………」
コルは無言で噂話をしていた生徒達に視線をおくって牽制する。
「い、行こう」
「そう、だね」
コルの姿を見た生徒達は逃げるように去っていった。
その姿を確認したコルはまだ小刻み震えて俯いているアウラの頭を優しく撫でる。
「コル様」
「……………」
コルはアウラを慈しむように見つめる。
「ルシオラ。アウラのことお願いね」
「は、はい」
(あれ?もしかしてアウラって気付いている?気のせい?)
ルシオラはコルの言葉に違和感を覚えたが、確信が得られずクエスチョンマークを浮かべるだけだった。
ーーーー
「貴族街を中心に西から南、最後は東へ見てまわりましょう」
現在アウラ達は森林と貴族街がある道端にフィリアが地図を広げて立っていた。
「こっちついて来て」
フィリオが先導して、アウラとルシオラは手を繋いでついて行く。
「ここは平民の住宅街」
貴族街の豪邸とは違い、とても質素な家が並ぶ地区にやって来た。
「ここが西の門」
東の門と同じ兵士が警備してる、鉄製の重い門がアウラ達が居る場所から見えた。
そこから4人は南へ進んで行く。
「ここは食材売り場だけど、食堂があるからここはあまり使わないかな」
「食堂のキッチンを借りて料理作れますか?」
「出来るけど、ルシオラ料理出来るの」
「簡単な料理なら」
「へえ。今度何か作ってよ」
「いいですよ」
フィリオはルシオラが料理を作れることが意外だったのか、瞳を丸くして尊敬の眼差しを向ける。
「ここから東に進んで、洋服や調度品を取り扱っているお店があるの」
フィリアがそう説明した場所は、王都へ着いた時、アウラとルシオラが迷っていた場所だった。
「ここにいくつか”魔法道具“を取り扱っているお店があって…。
あったわ。あのお店、中へ入りましょう」
フィリアは白い壁に木製の看板のお店へ入って行った。
「フィ、フィリア」
アウラは戸惑いながらついて歩く。
お店の中は【コンロ】やお湯を沸かす【ケトル】などが所狭しに陳列してある。
フィリアは文房具がある場所を見つけると、そこへ近づき辺りを見渡す。
「あったわ」
フィリアはそう言うと蝙蝠の形をしたレターセットを手に取った。
「封筒がない、便箋?」
「これは【蝙蝠手紙】と言って、この便箋に宛先と内容を記入すると、飛んで相手の人に手紙を届けてくれるの」
「ポストに投函する必要もないの?」
「ええ、ないわ」
「便利だね。どうしてこれを?」
アウラの問いかけにフィリアは顔を近づけて、
「【蝙蝠手紙】で女子寮にいる間も、男子寮のルシオラと連絡が出来るわ。私もラピドゥス様とこれでやり取りしているの」
「私が寂しがってるの気付いていた?」
「生活が変わるのは大変だもの」
アウラとフィリアは何セットか【蝙蝠手紙】を大事に両手に持ってレジへ駆け込んだ。
「よかった」
「なにが?」
「アウラ。落ち込んでいたから、元気になって」
「……そうだね」
ルシオラとフィリオは買い物をしてるふたりを優しく見つめていた。
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