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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
本編 異世界の章 大魔法大戦
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-778話 姫巫女降し 54-

「あれはダメだ!」

 だから言ったでしょう――という表情をしてみせるラインベルクの顔が“遠見の鏡”に映っている。

 7日では猫を被って本性を出していない。

 として、もう7日間、様子をみながら注意深くイングヴルムという少年の行動を観察した。

 朝は、誰よりも早く起床する。

 この時間帯は、王宮の使用人たちが朝の忙しい時間ころの合間を利用して、湯浴みに宛てている。

 当然、女性使用人たちの沐浴を()()()に行くのだ。

 最早、4歳の少年の所業ではない。


 その帰り道で、侍女たちの着替えも覗いて寝室に戻り、幼帝付き侍女らに甘えながら(二度目の)起床するのである。

 計画的犯行だ。

 これらの用意周到さには、同じ女性であるシヴァ将軍の沸点が低くなっているのが怖い。



「シヴァのヤツもだいぶ、お冠でな」


「まあ。同性ならそういう反応をするでしょうね...うちの嫁たちには、絶対に近づけたくない手合いだと思います。リフルとは彼が1、2歳の時に会ったそうですが...まともに動けなくて良かったとの話でしたよ。女の子、とくに()()()と本人の基準値でロックオンした場合の表情が、生理的に受け付けない形相ものだという話ですから...真正のヤバい方だと思われます」

 ラインベルクの言葉はそのまま、後ろに控えるリフルのセリフだ。

 彼女は、屋敷の侍女たちらとお菓子つくりの真っ最中だという。

「いや、同性でなく異性でも、中身の年齢が問題なのか微妙に怖いとこあってな」


「転生者って?」


「いや、そっちは適性がない...転移者の君が、規格外ということも考えられる。いや、しかしだな...4歳の少年がだ、おおよそ同じ年頃の少年に色目を使うというのは...久しくなかった衆道(=同性愛)を思い出させると、思ってな...それで、」


()()()の先が気になりますけど。俺の居た世界でも衆道は社会的に一部の人間じんかんでありましたが、それは嗜みじゃなくて生き方です。イングヴルムさまの行為は性的プレイの方にも聞こえますね?」


「そうだろ、そうだよなあ。いや、実際に走るなら走っても構わないのだが、4歳児で好色では帝国の立て直しどころの話ではない。もっとも、摂政あいつの勝ち誇ったような顔が脳裏に浮かんで、まともな睡眠が採れんのも目下、私の悩みの一つだ」

 伯爵は、宰相の代理という形で帝都に残っている。

 皇帝の養父も兼ねていた摂政が居ない今、頼るべき臣下としてはラインベルクを含めた4人の将軍たちである。が、うち、パプリカは幼帝の目が嫌いと言って、神殿から出てこなくなった。

 シヴァ卿も、コバルド族の村に引っ込んでしまって帝都に寄り付かなくなっている。

 軍務卿となったガラハットと共にエセクター伯爵のふたりで帝国を切り盛りしている有様だ。


 これで、外敵が居なければ元将軍ふたりでも十分に国が動く。

 が、エスカリオテ州には、切れ者の六皇子一派があるのだ――自称、イス・エスカリオテ帝国の皇帝とする男がだ。



 コボルド族の村は、街へと進化を果たした。

 急に住人が多くなったからである。

 村のはずれに呪術師ババさまの家があったが、そのさらに外側に屋敷が立ったので呪術師という立場の忌避感も何もない。再び、町はずれに移動するにしても、緊急時に対応できない遠方地から馬でも、飛ばしながら来るのもナンセンスなので街中に収まっていた。

 ついでにだが、呪術師の家は、神殿傍に引っ越ししていたりもする。

 恐らく何か吹っ切れたのだろう。


 ババさま宅に居候していた、エリアスは無事、卒業を迎えて神殿巫女見習いになっていた。

 現在、神殿に1Kの部屋を貰って自炊している。

「ほう、この小さいのがマルの...」

 住みついた新しい住人はシヴァ卿である。

 と、彼女と共に()のふりをしている騎士だ――総勢で500人。

 妖精でもたじろく凄みのある騎士ものたちであった。

「エリアスと、申します」

 スカートの端を一つまみして、膝を軽く折り微笑みとともに一礼する。

 よくできた、帝国市民の礼である。

「市井にしては少し...なんというか品があるな?」


「さいで?」

 マルは、四角い机上で平べったくうつ伏せで沈んでいる。

 目下、彼女は苦手なシヴァの出現に気力がわかない状況だ――もう一つ乗り気じゃないのは、神殿巫女見習いへと成長した、エリアスの成長速度にも驚かされていることだ。

 魔力の制御方法を習得したら、7歳から10歳ほどの身体的成長が観測されたのだ。

 成長の妨げになっていたのは魔力であったことが立証された。

 これは、面白い結果だったが。

 マルにとっては不貞腐れるのに十分な理由になる――エリアスの胸だ。

 AAAみたいなまな板に、未だ小さいものの丘陵が確認されている。

 いつのまにか単なる()になり果てていたのだ。

「凹むわ~、ないわ~」


「でも、マルさんもおっぱい揉めるほどあるじゃないですか、私のは未だ触って...ああ、あるな...って程度の話ですよ。乳首だって先が固くなるだけで、性感帯って訳でもないし。もにゅっと膨らんだ乳輪のほうがちょっと恥ずかしいです」

 服の上から小ぶりの丘を摩る。

 精神的いや、魂の年齢は16~7歳の少女だ。

 この世界でいえば、嫁いでいても不思議ではない年齢であるから、肉体成長速度は年々加速すると思われる。そうすれば、僅か数年もすれば――マルの端にある、ビッグな胸を筋肉の上に重ねたような女性に匹敵する、女性おんなになるかもしれないのだ。

 こればかりは看過できないことだ。

「マルだって、揉めば大きくなるだろ?」

 揉むの手伝ってやろうかと、シヴァ卿の手つきが怖い。

「みゅ~」

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