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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
2497/2509

- C 1348話 ヘブリティーズ会戦 3 -

 ここヘブリティーズ平原は打算の結果、両軍が布陣している状況。

 ここが『クラブの巣』だなんて知る由もない。

 そもそもでいうと、魔女マーガレット()

 聡く考えるほど地形の、とか。

 棲息の、とか。

 群生の、とか。


 それらを詳しく仔細に調査してはいない。

 彼女がこの島に来た時期から察するに、歩き回った地域は王国の3分の1も無いだろう。

 後は、その当時の人々、行商人たちから聞き取った証言のみだ。

 本人が行かなくても眷属が赴けばいい。

 理屈では。

 感じ方は、人それぞれだし。

 まあ、その話はいいか。





 ゲリラ戦を強いてちょっかいを加え。

 散発的な攻撃で、エルフ達に甘い汁を吸わせた。

 ムツキことデュラハン卿の言葉を借りて『――この辺で大きな戦果を挙げてみてはどうでしょう?!』と誘うための蜜だったから。軍上層部は、上機嫌にこの上奏に耳を傾けたのである。

 疑われてはダメだ。

 少しでも冷や水のようなセリフが出ないようにする。

 そのための工作も眷属が行った。

 全軍で、人類を叩きのめしてもらわなくてはならない。



 魔女と、辺境伯爵令嬢の姿は王城にあった。

 女王陛下に上京の御挨拶をするためでなく、王城のあちこちで目撃されて――

 双子姉弟殿下の支配地域で姿が消えた。


 転移魔法によって、マーガレットは王都の自領やかたへ戻っている。

「結局、何がしたかったのよ。もう、久しぶりのヒールで足が痛いんだけど?!」

 給仕メイドの仕事では平たい靴で動き回り。

 ヒールの体重移動をすっかり忘れてた。

 動きやす靴は理由があるのだと知る。

「理由は簡単ですよ、城の連中に印象憑かせるためです」

 やや不機嫌そうだけど。

 令嬢は食いついてきた。

「なんの?」


「陛下の気に掛ける相手が、双子の姉弟だと」

 えー知らないわよ?的なセリフになる。

 その通りだ。

 アップルクロス伯領から出ても、メイドのままだし。

 領内の行事以外は引き籠もり前提に行動してる。

 目下、ロマンス小説にご執心だ。


 先代の遺児とは面識すらない。

「公には、田舎領主たちの集いの場で、()()()に膝を突かせた相手として、見せています。地方の領主たちからは反感を、中央貴族たちからには一目置かれ、女王には不信感と。まあこんだけ監視されたら動きにくいでしょうなあ~」

 怖い怖い。

 クレイル辺境公主でさえ、かき集めれば私兵だけで王国軍の一翼を担う。

 その版図の倍はあると目されたアップルクロス領。

 下手に突くのは藪蛇と思われてた。

 いあ、間違いなく王家でも査察官を贈り難い相手だが。

「そういえば、査察官。来てたわね?」


「知ってましたか!」

 マーガレットが驚いたように返した。

 彼女も『それぐらいは知ってるわよ、メイドの耳と目は誤魔化せないのよ』と。

「今、彼らはリバー・アップルの河口に沈んでます。そろそろ... イエロー・クラブの腹に納まってる頃合いでしょうね」

 蟹のエサにしたという。

 ああ。

 確かに最近みないなあって。

「嘘!? ヤったの!!!」

 頷かれた。

 顔を覆い、椅子から滑り落ちて。

 カタカタ震えて笑った。

「鬼畜が!!」

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