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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
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- C 1347話 ヘブリティーズ会戦 2 -

 ダークエルフ側もこんな平地は初めてだ。

 たぶん二世代前の老人たちなら知っている地域かもだが、これらの記述がすっぽり抜け落ちていた。

 王国史から抜け落ちても、記憶は口伝で残ることが多い。

 いや、その口伝も今は微妙か。


 王国軍の方が、予算の取り合いで長らくまともな国土防衛に専念してこなかった。

 300年という因縁の戦いだってこの体たらくだ。

 国内整備が行き届いていれば、口伝なんて曖昧ではなく記録として残ったかもしれない。

 さて、

 Aさんが沁み出た水に興味をしめす。

 いや、流石に舐めることはしないけど。

 容器に採って分析班へ。

「どったの?」

 マルが飛びつく。

 こういうアンテナは必要なんだろうなあ。

 状況の変化に聡く成れ。

「いや、なんかイヤな気がする。平原の中央に布陣している()()のどよめきが気になった」

 ああ、確かに。

 開拓サイドの『憂国軍』、変な声が聞こえる。

 威勢とか言うレベルじゃないな。

 奇声?

 悲鳴?



 なんであれヤバいのは確かだろう。



 わたしらの心配は的中した。

 必中でクリティカルもんのダメージだ。

 これ、魔女マーガレットが狙ってたんだとすると鬼畜だと思う。


 この平原は、旧王国領図でも外側に位置し。

 狩猟場だった記録があった。

 まあ、ぶっちゃけると先遣隊が共有している『クラブの巣』だ。

 エルフたちが陣を敷いた地域が、グリーンクラブ。

 草食だけど凶暴な性格で、芝生みたいに見える苔の根を食していた。

 踏むとあふれる水は海水なので、内陸部なのにどこか海と繋がっている穴があるとみられる。

 ところどころに見える丘はグリーンクラブの背だった。


 さて現在進行形で奇声、どよめきが上がっている。

 中央の陣地――憂国軍侵攻の本隊の陣地だが、絶賛、キリングヤシガニの襲撃を受けていた。

 こいつらが厄介なのは生きている肉しか食わないことだ。

 強化外骨格フレーム・アーマーの腕力に匹敵する巨大なハサミと、ドラゴンのひと噛みにも耐える外皮の硬さ。陸上最速の俊敏性を有する足の速さが自慢の巨大生物。ざっと見で全高20メートル強、体長はその3倍以上とみる。

 いや、これもう、怪獣やん。

 あおいのやつマルに作ってもらった、ハエみたいな飛行ゴーレムに巻き付かれて。

 空から()()()()()を観察してた。

「ちょっとー、報告しなさいよー!!!」

 わたしの声は奇声にかき消されたようです。

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