- C 1346話 ヘブリティーズ会戦 1 -
インターバルの1週間なんて有って無かったような豆粒みたいな7日間だった。
エルフ王国に多く流出したプレイヤーの波、これまではそう、なんとなく拮抗してた雰囲気があって。
天秤は何者かの手助けでもあったように平行だった。
それがあっという間に逆転した。
いあ、いいや。いいや、何となくだけどそのきらいはあったんだ。
王国軍の時々見せるWW2感や、某〇チ党員のような薄昏いダークヒーロー感が。
公式からも明らかにされたダークエルフの戦闘服。
まるでじゃない、意識的にソレだし。
普段着という制服も、まんまだった。
ミリオタが歓喜するよね。
で、蒼も叫んで。
レイヤーがSNSで弾けた。
開拓サイド・憂国軍もシルエットからして各国のいいとこどりな。
細マッチョな方が着ると〇っろ美しい、尻の方がくっきり見える。
制服は海軍様式の外套のようなアドミラル・コートが用意され、将校になると襟元の色味が代わっていくタイプ。
一兵卒は、単なるモッズコート。
バトルユニフォームこと、戦闘服は――。
なんか寄せ集めすぎる。
これはツナギだな。
人気あるのかな。
「人気がどうのというより、これしかないの諦めムードだったんでファンアートの推し不足だったみたい。蒼もいくつか創作の薄い本で、2~3コマくらいしか書いてない。コレ脱がすの大変なんだよね」
なんで脱がすんだよ。
「だって、いあ、待てよ。天しゃん横のファスナー越しに、そっか滑り込ませれば」
おっと。
この子にエサを挙げてしまった。
おいおい変な妄想膨らませるな。
触るな、わたしに触るな、蒼ーぃ!!!
◇
公式発表がある直前から、
ダークエルフのファンアートが増えてたようで。
こりゃ、不味いってんで。
公式が急いで資料の提供を行った運びが、真実のようだ。
マルやAさんの仕業ではない。
見計らった感じからして、魔女マーガレットの手札だと思われる。
そんで。
ヘブリティーズ平原。
地質からすると湿地帯、その上に芝生のような草地がカーペットのように敷かれてる雰囲気で。
足に力を込めて踏み抜くと。
じわっと地面から水が沁み出てきた。
対峙する両軍ともに『これは不味い』と悟る。
開拓公社は当初。
いや、平原の地質を知っても、これが手に入れば『穀倉地帯が手に入る』と叫んだという。
確かに自前の農地は狭い。
辺境伯領から購入するのも、今回のような大規模な遠征では足元が見られる。
そういう意味でも自前は喉から出るほど、だ。
先遣の二軍は知っている。
『ここは蟹の群生地域』
と。
波打つような小高い丘陵。
なんか怪しい。
わずかに小さな丘陵も目立つ。
遠目に見ているはずなのに船酔いのように視界が上下する。
『これは、あかん』
誰もが思う。




