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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
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- C 1334話 大遠征が始まった 4 -

 先発隊と称する陸上戦艦3隻と、プレイヤーの小隊が旅立った。

 これが3日前のこと。

 陸上戦艦が本拠点としての役割を担い、辺境伯領から王国深部へ目指して進むわけだが。

 ガイド無しの目隠しなので、エリアの探索も兼ねて()()()()()()()があった。

 その間も遭遇戦があるし。

 地味に見えて派手なバトルだったようだ。

 中段の列は、掃討戦。

 塗りつぶしの後は慣らしが必要だからだ。

 内側だと思って内陸に入ったものの、どうも開拓してた痕跡のある遺跡が点在する。

 未開拓地域だった。

「これは予想以上に骨の折れる仕事になりそうだ」

 納品イベントはこうした掃討戦の中で行われた。



 アップルクロス領、境都・キャニスタロック。

 前辺境伯の治世時代では、この都市部が最東端だったんだけど。

 開拓エリアが生まれてからは少し寂しくなった。

 活気がなくなった訳じゃあない。

 以前にもまして様々な人種が闊歩する豊かな都なんだけど、王国向けの建前では寂れていないといけない街なのだ。故に、表面では見えないアンダーグラウンドで街は大いに発展してた。

「取引を『金』にしたのは正解でしたね」

 加工された金の板を数える商人があって。

「レーティングは俺が考えたが、取引の方は姫さんだよ。伯爵令嬢ちゃんの方はそっちが明るくねえしな。自分の領内でどれだけ収穫されて幾ら納められてるかなんて勘定も出来ねえ。貴族の領地経営ってのはそれじゃダメだろうとは思うんだけどな?」

 柄が悪いが、交渉事では『帝国アイゼン魔女ヘクセ』の中で狡賢い男として執事を拝命する。

 ジャンと名乗ってるけど。

 どうにも怪しい。

「貴族なんてそんなもんですよ? 会計士とか人数だけ置いといて抜かれて終わりです」

 抜かれて。

 税収が間抜きされてるって話。

 領庫には帳簿上、満額入ってる筈として、監査時に帳尻が合えば幾らでもなのだ。

魔女おれたちの下で抜くんじゃねえぞ!!?」

 商人が挙動不審に。

 やってはいないけど、やる気はあった。

 辺境伯に取り入って実権を奪った連中って地下連中は囁く。

 これが彼らの評価だが。

「経営者が代わっただけだ。今代の辺境公じゃ回らねえって事だからだが、俺たちになったからと言って食い物にしていいって話じゃねえ。開拓者あいつらもいい取引相手であって仲良しじゃねえ、そこんとこはき違えるんじゃねえぜ?!」

 襟首掴まれてたけど。

 ジャンは商人の肥えきった太い首を放す。

 脂肪の上から浅黒い痣が浮かんできてた。

「よ、よしてくださいよ。出来心ですよ~」

 それは商人さん、嗤えない考えだけどね。

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