表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
2335/2368

- C 1189話 騎士王、奔る 4 -

 頑強だったガウェイン卿と比較すると、

 痛いのや、楽しくない事には滅法弱かった騎士王は、あっさりとゲロった。

「拍子抜けだ」

 エサ子が食堂で呟く。

 聖櫃騎士団では最高戦力だと、泣く泣く吐露したガウェインの話に期待してた。

 ガウェイン卿は仲間を売ったことに激しく後悔してた。

 また、軍門に下ったのも不本意だとも。


 同じ猪突系のエサ子さんも。

「アレには理性がある、立派なサムライだ!」と評価してた。

 が――。



「――だから、今回の聖櫃には負い目のような秘密も、後ろめたさもない。純粋にRTAを配信して、プレイを楽しみ、攻略の手助けまでしている。彼女が何をどう盛ったのかは今となっては分からないけども」

 として、アーサー卿は未だ、後ろ手のまま拘束されてある。

 拘束の理由は異性だからとかではない。

 ま、本人曰く。

「俺に女とかガキとかの趣味はないぞ。其れだけは間違いなく完全に対象外だ!!」

 ハナさんに殴られたが。

 騎士王おとこは、鼻血を垂らしながら、

「すいません、悪い意味じゃなく... 遊びとか、下心とか、そういう」

 再び殴られた。

 両頬が赤く腫れあがって、

「えっと、えっと... う、ううう...、、、お、俺、対象が男性なんで、その」

 吐露するよう勧められ。

 彼はキレイな顔を大きく腫らしてモルゴース女史との会話を吐いた。

 確かに後ろめいたものは無かった。

 RTMという規約のグレーゾーンに手は出しているようだけども。

「通報しちゃっていいのかな?」

 言質は取れたし。

 食堂からウナさんが来た。

 不完全燃焼なエサ子さんも。

「よせよせ、それよりも」

 捕縛してたダークエルフとの会話成立を知らせた。










 戦災孤児を介した会話の模索。

 いくつかの質問を通じて、ようやく自動翻訳にこぎつけた。

 それでも片言による意味の通じにくさはのこっていて――。

「それでも上出来です」


「問題が一つある」

 とは?

陸上戦艦ここでしか翻訳できないことだ」

 ギルドには資料の提出と尋問ログしか渡せないという。

「...っ、エルフが苦しみだす?!」

 PvPvEが可能なフィールド上にある農園エリアでは、ヒャッハー!してた彼らも。

 グリーンゾーンには近づかない。

 システム上、プレイヤーを守るものだと思ってたが。

「戦艦内でも医務室と、尋問室に監房以外へは入ることも拒否してた。アレの目には恐怖の色が浮かんでたので、恐らくは生命の何かしらにトリガーめいた何かがあると見ていいんだろう」

 詳しく調べたいけどって言葉がこぼれた。

 施設的に研究目的じゃない。

 治癒魔法がある世界で治療はメインになり切れない。

 まあ、言って。

 ヒールを受ける手前の応急処置くらいだろうか。

「もどかしいね」


「だな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ