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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
2332/2362

- C 1186話 騎士王、奔る 1 -

 モルゴースさんの焚きつけにより、騎士王は列車から飛び降りてた。

 給金を貰わずにこう、貨車に間借りしてたフレームと共に、だ。

 まあ、ひらりと出た分けじゃないし。

 方々に迷惑もかけて。

 たぶん、アレ。

 警備兵に見つかったら、ひと悶着でも起こしそうな予感の出奔。

「忙しいヤツだなあ」

 グィネヴィアさんが酒瓶片手に、座った目で車窓を睨んでた。



 騎士王の目的は明確だ。

 ガウェイン卿との合流。


 エルフの王国を探すとしても、単身では身が持たない。

 戦力は多い方がいい。

《赤いカエデも巻き込むか?》

 躊躇なく他人も戦力計算する潔さには驚きだけど。

 当然、反発される未来も見える。

 浅からぬ仲で、知らない間でもない。

 リサーチは済ませてある。

《フルスペックではないようだが、ハナが居れば、まあ問題なかろう》

 何が。



 ほどなくして。

 ギルドに寄って、偽名でクエストが赤いカエデに届くよう発注しておいて。

 指定地域に誘い出したまでが王の策。

 どこがポンコツだって話だけども、大剣の切っ先を大地に突き立て。

 仁王立ちで彼女らを待ち構えてた。

「さあ、王国を探すぞ!!」

 啖呵を切ってた。



 陸上戦艦から湧く人影。

《ほう、素晴らしいじゃないか》

「我が陣営は!」


「いやいや、誰だよ」

 大戦斧を担ぐエサ子さんが相手する。

 こと白兵戦においての彼女は、鬼畜だという噂がある。

 いや、マルのお墨付きか。

「ふふふ」


「アーサー卿?!」

 大柄の影が湧いたとこで、そんな悲鳴めいた声が挙がった。

 悲鳴だったと思う。

「我が名を口にするは何者」

 わたしですよ、わたし、ガウェインですって名乗りを挙げてるのに無視する騎士王おとこ

「如何にも我が名は、アーサー・ペンドラゴン!!! 円卓の王にして汝らの主人である」

 何かヤバイのでもキメ来たのか。

 ロールが板についてるというか。


「殴っていいか、コレ?」

 エサ子さんから糸の切れる音がした。

 強化外骨格フレーム・ミノタウロスの召喚と共に、彼女は騎士王を襲う。

 はっきりとした敵対行動で、反逆の意志。

「うむ、よい踏み込みだ!!」

 言葉セリフと現実がマッチしてない。

 騎士王は吹き飛ばされ、膝までついて――HPヘルスにダメージが入ってた。

 ああ、クリーンヒットしたんか。

「あ、あれ? えっと、ちょ、ちょっと待て」

 慌てる騎士王。


 遮るは、エサ子さんの嘶き。

 モーって叫んでるのかな?

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