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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
2330/2363

- C 1184話 エルフの王国 4 -

 ぎゃあああー!!!

 あおいだ。

 蒼が悲鳴を上げて、宿屋全体が恐怖に吞み込まれた。

 それだけ真に迫ったホラーめいた叫びで。


 番頭さんが、

「お、おきゃくさん、どうしましたー!!!!」

 慌ててすっ飛んできた。

 AIもビビる絶叫ってどうよ?!



 蒼が番頭さんか説教くらってる中、

 会議室のこう、トーンというか。或いは温度というか。

『で、整理するが』

 くぐもった声の戦鬼の肩を鷲掴みにした、陸に上がった人魚姫っぽいフレームの――。

 例の低いトーンの水商売っぽいおねえさんだ。

「あんた、黙ってなさい。それからどさくさ紛れにマルちゃんを可愛がりなさんな、この子、怯えて威嚇してるじゃない」

 ああ、確かに鼻を鳴らして。

 フーとか。

 猫、かな?

「――ぶっちゃけると、マルちゃんたちの背景は知らなくていいわ。そのうえで、どう助力ちからに成れるかが問われるものだと思うのだけど?」

 確かに。

「ゲームシステム側に、こんな力があるとは思えない」

 マルが我に返って、

「視覚的にゲームのレイヤーが偶々、偶然にも重なって見えるだけで。質量からしても、現実に島は存在していると、確認もされた。唐突に出現したっていう現象さえ無視すればだけども」

 この調査は、そうした背景があって有人探査の運びとなった。

 合衆国は無人探査をしこたました。

 その悉くが失敗に終わって、、、、

 結果、仕方なく有人になった経緯がある。


 北方の大陸や、或いは近くの国の漁船なんかも惹きつけたり、犠牲にしたり。

 国連に届けられるまで死屍累々の。

『なら、一つじゃねえか』

 戦鬼、再び勃つ。

「ああ、もうイキらなくていいのよ」

 分かってた。

 いや、納得するまでの時間が必要だった。

 彼らの。

 マルのフレンドたちの決意のような。


 カブトムシのおっさんは腹をまさぐりながら。

「仕方ねえなあ、これも腐れ縁だな」

 触手をうねらすオクトパス・フレームも似たセリフを吐いた。

 みんなマルが可愛いのだ。

「まあ、娘みたいな感覚ですね!」


『そうと決まれば。決まれば... どこ行くって?!』

 頼もしい何かが増えたようだ。



 宿屋の番頭さんから『王国』への地図を貰う。

 ちょっとしたイベントかな。

 で、フラグは立ってたんだ、後は回収するだけの話。

 問題は、ここからで。

 ハナさんたちとの連絡手段が絶たれた。

 そこで、冒険者ギルド出張所の掲示板を使う。

 緊急連絡の枠からひとつ『介護を頼む』という電報だ。

 誰当てとかも伏せて放った。

「これで分かるかな?」

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