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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
2327/2366

- C 1181話 エルフの王国 1 -

『さて...先ずは、メシすっか』

 戦鬼さんがマルのセリフに被せるように。

 いあ、まんま被せちゃってマルがリーダーらしく切り出す、一番いい見せ場を根こそぎ。

 怒ってる、怒ってる。

『なんでコイツ、俺に絡んでくるんだよ?!』

 無自覚は怖いねえ。

 いるよね、こういうの。

「邪険に扱うと十蔵プラぞう君、泣くから殴られおやりなさい」

 ハスキーなお姉さん。

 それぞれ戦鬼の肩を叩くカブトムシにオクトパス。


 よく見なくとも、やっぱり“愉快な動物園なかまたち”にしか見えないんだよなあ。


 さてさて。

 わたし達一行と、戦鬼さんの臨時パーティは交易都市“ヘスペリデス”の軽い道案内に。

 なんで観光してるんだろうって流れに。

「なんで観光に?!」


「そうだ、メシは?」

 まあ、こういう風に声は次々に挙がる。

 わたし達の一群れって、多国籍なんだけども。

 AIによる自動翻訳なのか。

 この世界の中では一つの共通した言語に聞き取れた――それぞれの耳で聞く母国語へ。

 最初は違和感はなかったけど。


 あおいが気が付いた。

あおいは今、何語で会話してるんですか?!」

 そうやって。

 先ず、メシだー! フロだー! 寝床は何処だー! 野宿かー! ってな流れがブツっと音が聞こえるように切れた感じがして。戦鬼こと公爵デューク1129にマルこと、十蔵プラぞう君が険しい表情に。

『「そりゃま、英語だろ?!」』

 ふたりがハモるように告げる。

 あ、マル、英語だったんだ。



 ボイチャだぞって声。

 国連軍の()()()()()()()も同行している状況で。

 世界共通語を使わない理由もなく。

あおいは英語、からっきしです」

 ほあ?

 わたしの()()()部位から声が出た。

「天ちゃんは器用だなあ」

 バカ、マル。

 身バレする。

「ああ、そうか。気にしてなかったけど。ゲーム内でも自動翻訳されてんだな、コレ」

 くそ、バイリンガルな子だなあ。

 さらっと喋れますよアピールしやがって。

 マルのくせに。


 っていう心の卑しさは、

 態度にも顔にも出るようで。

「天しゃん、眉間にシワよくないです」

 メガネっ子の蒼がデコに指をあてて促してくる。

 それでもって――

 わたしに近寄って。


 おおっと、近い、ちかい...

 鼻息荒いな、どったのあおいさん?!

あおいが眉間のシワを取りますね」

 で顔を()()()に埋めてた。

 それがしたかったんかーい。

「はいはい、この子らは平常運転にもどったようだね」


『アレが正解なのか!!!』

 破廉恥なって声は聞こえてるからな。

 ひと通り、今晩のおかずの提供をした「わたし()」をしり目に。

 再び、今後の方針へ。

 なぜかだが。

 いや不思議にも感じる。

「なぜ、戦鬼へんたいも混ざる?」

 方針会議にだ。

 交易都市までの道案内クエストは終了したはずだ。

 メシ代も奢ったし、あとは、何だ?! わたしと蒼の乳繰り合わいも見せた、あと何が必要なんだ。

『んー、そうだな。面白そうだから、か』

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