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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
2325/2367

- C 1179話 ポンコツ騎士王と装甲列車 4 -

「そう、ガウェインの世迷言かと思ったけど、違うのね」

 4人の女子の中で、モルゴースさんだけがアーサー卿と会話してる。

 他の3人は三者三葉。

 リアルでも義姉、義妹の関係なメルリヌスとヴィヴィアンは。

 互いに仲良く手を繋ぎながらベッドを物色中だ。

 シングルが4つある部屋なのだが。

 姉妹はひとつのベッドに潜り込んでいる。

「ちょっと姉妹あなたたち、奥で乳繰り合わないでね!!」

 なんて、モルゴース女史から注意が飛んで。

 見えるはずもないし、ちちくりってとも思ったに違いない。

 図星でもないけど。

 まあ、何をしようとしてたかは想像に任せるとして。


 アーサーの耳が真っ赤になってた。

「え、えー!?」

 声が震える。

 驚きのあまりに、いや、不覚にも想像してしまったのだ。

「あ、今のは忘れなさいね、卿?!」

 彼は激しく頷いてた。

 ちょっと忘れ難い事柄ではあるんだけど。

 忘れることにした。



「で、なんだったかしら?」

 グラフィックの変更点。

 ささやかな変更だけならば、ここの運営はわざわざ告知することはない。

 ただ、島に渡ってきたプレイヤーたちは帆船で、島の沖からボート――いわゆるカッターという上陸艇に乗り換えて、フジツボ群がる桟橋に降り立つ。海側へ振り返ると、帰路を急ぐ帆船の姿が見えてたものだ。

「ゲームが違うとか」


「だとしたら大問題ですよ」

 そうよね、そう。

 モルゴースさんは己に言い聞かせるよう、頷いてた。

 船がキャラというアクションシューティングゲームはある、今でも。

 コラボ告知があって当然だし、無いとどこに収益が絡むのか意味不明で怖い。


 あれ? サ終かなとか。

 邪推してしまいそう。

「仮に国連軍だとして、何か不都合はあるでしょうか」

 わたしたちの不確かな存在。

 モルゴースさんたちは無線交信の傍受もしていて、いくつか不可解な符丁を捕らえてた。

 気にはなるけど余暇でハッキングはしたくない。

 いあ...


 装甲列車の豪華ツアーの客席確保と予想以上に身に余る極上サービスが堪能できるよう、もりもりに盛った歓待プログラムを弄って乗車してきた厄介な4人組であって。これも立派な業務妨害だし、ハッキング行為だ。

 まあ、本人たちがゲロってるんだが。

「たぶん、ね。マルちゃんが絡んでるのよ、アレも小遣い稼ぎは母親の方針に振り回されてるから」

 モルゴースさんを『ママ』と呼べば、小遣いくらいは都合つけると打診したけど。

 丁寧、丁寧に断ってた。

「それ呼ばんでしょ、普通」


「常識に捕らわれないで!! そこを如何にして呼ばせるのかがキモなの」

 なんでーって声があがる。

 あの義姉妹らから。

「マルちゃんが可愛いから」

 動機が不純ではありませんように。

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