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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
2308/2363

- C 1162話 交易都市と傭兵 2 -

 攻略サイトに記された手順で、交易都市を探す。

 “王国兵”という称号さえ得られれば、自ずと開かれる道のりなだけに。

 少し遠回りのような。


 いや。

 急がば回れという言葉もある。

 無理を重ねれば、ツタの餌食になる――MPKの生き残りを引きずってるダークエルフ一行。

 とは見た目の話で。

 これは、わたしたちの事だ。


 さて、

 あおいが目覚めたのか。

 或いは壮大な実験なのか。

 ツタを引きちぎって、生存者に緊縛させてて。

「それ、なに?」

 わたしも恐る恐る聞いたものよ。

「今ね、着衣緊縛・飾り縄に挑戦中!!」

 ちゃ、着衣?!

 完成予想図の走り書きイラストが手渡される。


 だから、その知識は一体、何処から。

 胸周りの縄は――女性なら、バストの輪郭に沿って強調しながら輪っかにする。

 対象が男性だと。

 貧相な輪ですなあ...

「天しゃんだと立派に縛れると思う」

 いあ、いいです。

 興味ないんで。

 “飾り縄”というだけあって、広い面積には編み込んだ図形、模様の数々。

 蒼曰く『縄は芸術アートなんだよ』と。

 緊縛術とか、なんかそんなワードで検索すると。

 アンダーなサイトに辿り着くのはR15指定でも赦されるのか?と。

 ま、

 しかしだ。

 不覚にもだが、わたし。

 ふつくしいと...感じてしまってた――勿論、あおいの手で天井から吊るされながら絞められる妄想が...

「ふふ~ん、きましたね! 天しゃんもビビッと来た感じですか?!」

 こういう時の勘の鋭さは、イラっと来る。

 蒼のくせにぃ~



 マルが片手を挙げた。

 静止の合図。

 もって、その場で皆が膝を突いてしゃがみ込む。

 わたしら二人も20秒遅れて座った。

「指示したら、迷わず周りと同調してくんないかな?」

 マルの副官にして、八ッ橋家のメイドさん。

 前にエリザさんの部屋で見かけた人だ。


 ガッコに通わずに就職したので、同い年でもちょっと大人な女性に見える雰囲気。

 これが社会の荒波に、胸を揉みしだかれるってヤツですね!!!

「胸は揉まれない、タコの滑りを落とすような感覚ですよ、洗濯機で」

 らしい。


「ねえ、もういい?」

 マルが待ってた。

 副官とわたしの()()()を邪魔しないでくれてた。

「今、身を屈ませたのはボクが危険を感じたからなんだけど。たった今、その危険と思った対象に...君たちの()()で知覚されました。遭遇エンカウントまでまもなくです」

 1、

 2、

 3...

 はい、ここ。

『お!、十蔵プラぞうじゃねえか!!!』

 くぐもった声。

 やや陽気で、軽薄そうにも感じられる。

 見上げると。

「うっわ、戦鬼へんたいだ」

 どうも、マルとは顔見知りだった模様。

 強化外骨格に見えるよう、スキンを掛けてたのが幸いした。

 あのままダークエルフでも良かったかもしれないけども、仮に氏族の違う者は『敵!』とか認定されると厄介だ。

 情報収集も出来ないで詰む可能性もある。

 だから、マルの指示の下。

 しゃがんだ一寸で、スキンを発動させた。


 これは効果、てきめんか?!!

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