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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
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- C 1134話 そこは紛争地帯でした 4 -

 マルの言う紛争地。

 隊長機というボットには特殊なギミックでもあるのか、と。

 そう思ったものだけど。

「はい休憩! いったん皆、ログアウトするよ~」

 ボット隊が作った野営地に。

 半分砂の中に埋もれるように設営された天幕へ。

 各々、潜り込んでいくリーパーズ。


 人工島の地下施設では、

 コクーンのロックが解除されて、水浸しの茄子みたいな人が這い出てきたところだ。

 マルは...

「うーん、おしっこぉ」

 ほう、おしっこか。

 てか言い方!!

 トイレと言え、いやさ、かわやでもいい。




 いや、いいや、いやいや。

 拗ねてた時、なぜかすっきりした表情かおして帰ってきてたことねえか?!

 あれも厠、うううん!!

「ちょ、マル」


「う? 漏れそうなんだけど」

 漏れるなら漏らしてみろ、それが本当に厠なら。

 わたしでも怖いことを言葉にした気がする。

 マルのどん引いた、青ざめた表情が今も、わたしを苦しめてる。

 これが結果で。

 マルは17に()なって漏らした子になる、いあ、なった。


 マジでごめん。


 しくしく、萎れた茄子みたいな小さい子が泣いている。

 優しく介抱するあおいの天使なさま。

「天しゃんは酷い子だよねえ」

 ああ、そうだな。

 ちょ、棒読み。

「見た目は幼女だけど、心は乙女なマルちゃんに放尿プレイなんて」

 言い方。

 てか、そんな変態ちっくなプレイは求めてないって。

 確かめようとしたんだよ。



 こう。

 本当にトイレかどうか。

「言ったよ、おしっこだって。ボク、ちゃんと言ったのに」


「ああ、いいのいいの。また悲しくなるから、それはいいの」

 蒼はちゃんと分かってますよ~

 懐かせるなら、一度壊してしまえばいい。

 何だったかな。

 そんなテイム法があったような気がする。



 トイレタイムから戻った、隊員たちの「?」。

「竜種の撃退後、合衆国の主導により――」

 ティラノの解体ショーが始まった。

 解体師として選抜されたのは、わたしらの本国、レンジャー部隊。

 何しに来たんだよ!!


 見事な捌き具合よ。 

「素材はゲーム内と同じように、皮と肉、骨が採取できたけど。内臓の類は不思議と、採取されずに消えていたようだね。ドロップアイテムとして... ボディパーツって名で各部位が採取できる昔のゲームもあったようだけど、モザイク修正が入るようなもんは(軽く息継ぎしながら)無いっぽい」

 マルのアホ毛がぴょんと跳ねて。

 蒼の腕の中に納まる。

 お、おう。


 それは、わたしのパートナーなんだが。

「――ここで一つ、疑問!」

 わたしは、マルに問う。

 彼女のトイレは本物だったのだろうけど、覚醒前のアレも気になる。

「MPKの連中には、こっちはどう見えてたんだろうって事なんだけど」

 腕をぶんぶん、千切れんばかりに振ってた。

 アレはこちらが見えてたと確定の行為だ。

 ともすれば。

「プレイヤーだと認識してたと、思う」

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