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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
天啓がありまして
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- C 1107話 長老どもの賭けのタネ 2 -

陸華堂ろっかどうの家の者が、コメ氏にコンタクトが取りたいそうです」

 とにかく確実にストーンゴーレムへ届けるために、必要な行動ことをしたと言い換えるべきか。

 くだんのストーンゴーレムには親しいという仲の者が少なく『ああ、見たよ! あれは確かベーターテストの受付、あ、いや申し込み...じゃないか』とか『ストーンゴーレムの着ぐるみを着たヤツだろ?! あいつすばしっこくてさ? え、友達...いや知らねえなあ』くらいには反応があるんだが。

 相互に連絡が取れるってのがなかなか見つからず。

 諦めかけたところで――。

 なら、白豚レバーがいいと一本、線が繋がったというわけだ。

「で、おまえがメッセンジャーに?」

 非常に訝しむアイコンが吹き出しに上がる。

 続けざまに。

 ジト目のアイコンが明滅してた。

「小遣いまで貰ったからには、ね」

 レバーが周囲を見渡したのにはもうひとつ。

 ぞろりと物騒な連中が出てきた。

「くそー!!! その小遣いで...売ったんか? ボクを?」

 小首を傾げてるっぽい動作は所作で分かる。

 直接話してた傍から、吹き出しアイコンに『ゴメン』が灯って。

 呆れた。

「もー... プレイ付き合わないぞ!!!」


「そんなコト、言うなよ~腐れ縁じゃんよ~」

 で、段ボールは逃走した。

「これじゃあ、PKじゃんか」

 いあ、MPKか。

 モンスターのタゲを適当な対象に擦り付けて、プレイヤーをキリングする方法。

 PKエリアや、PK鯖が意図的に用意されなかったゲームで生まれた、手法なんだけど。

 人の悪意これに極まれりといったもので、道徳感が疑われる。



 どこかの誰かが、アクション系RPGのような世界に仕込んでいるので。

 時々、名の売れたゲーマーは辻格闘に引きずり込まれることがある。

「お、またか!」

 花街か、はたまた温泉街のような雰囲気のある仮想空間に。

 大路のど真ん中で白昼の格闘。

 これでギャラリーが立たないわけがない。

「じゃ、賭けるか」


「おお、いいねえ。俺はコメ氏にバナナコイン300だ!!」

 この世界の基軸通貨。

 一応暗号通貨の態だが、100バナナコインで1万から1.5万円くらいの価値になる。

「しっかし、あの挑戦者どこのもんかねえ?」

 掛ける者があれば、単に観戦者に。

 囃し立てる者とか色々な住民たちで、彩り豊か。

 そんな対峙してる対象をエサに。

『軽食はいらんかね~』

 って、デリバリーが。

 ストーンゴーレムのマルが唐突に挙手してて「はい!はーい!! ボクにも一つ」と。

 クロワッサンをお買い上げしていく。

陸華堂ろっかどうのスカウトっていつも、こんなん?」

 応えそうにないことを質問してみた。

 クロワッサンがアバターに吸い込まれて消えると、

 ストーンゴーレムの頭上が光ったような気がして――

「そう、今のはバフ効果が入ったわけ。ボクを5分以内に倒せないと、君たち? そのVR機器から強制ログアウトさせちゃうからね~♪」

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