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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
天啓がありまして
2223/2362

- C 1077話 文化際・ダンジョントラベラーズ 7 -

 ダンジョンにはボス部屋と称される空間が、5階と10階に用意されてあって。

 そこでは、来るもの拒まずに()()解放されている状態。

 要するに、だ。

 ソロで挑んで倒せるほどヤワでもなく。

 1パーティで独占するほど規模が小さいわけじゃない。

 フロアをどどーんと広く使っても尚、狭く。

 圧倒的な耐久力と、圧倒的な攻撃力で挑戦者を待っているような、そんなヤバイのが居る。


 なんで、そんな()()が居るんだよって。

 魔法科の連中に殴り込みに行きたいけどもだ。

 とりま、今。

 ダイブしているプレイヤーの3割が5階のボス部屋でレイド戦の真っ最中だ。

 5階より下階の方に配置されてたモンスターはみな低レベル。

 まあ、1匹倒したら破格の経験値が貰えたので、自分たちのレベルと強さに錯覚すると思うんだ。

『意地が悪いとは此の事ですね』

 天使が5階をリサーチしに行ってて、帰還したとこだが。

 その雰囲気だと、上も最悪って感じかな?

『最悪も最悪、余ほどの準備が必要です。ネタバレになるので、何が居たかは教えられませんが。アレを初見殺しだというのでしょう――と、それよりも、この状況は?!』

 ああ。

 天使にもバレたか。

 今、ちょうどヤバイ連中に絡まれてるトコ。

天心こころさん、あぶない!!』

 男の差し伸ばした腕を天使が弾く。

 借り物の“ファミリア”の性能スペックでは、天使のような高次元な存在を見ることが出来ない。

 っぽく、何か強い力で弾かれた事象だけで驚いてる様子で。


 わたしだけでなく。

 あおいにも触手が伸びて、叩き折られてた。

 彼女が装備してた戦斧による。

 装置をOFFにすると、戦斧はデッキブラシに変化するので。

 骨が折れたならフルスイングで逝った可能性だ。

「な、なにしやがるんだぁ!! このアマぁ」

 勝手にキレるなよ。

 襲われてるのこっちなんだけど?

「大人しくしろよ、こんな四つ角の多い風景じゃよ。音も拡散されるし、何されてても見えやしない...」

 今、あなた方が何をしようとしてたのか。

 ファミリアを通して吐露しちゃうんですか?

 ちょっと考えれば分かりそうなものだが。


 PKはルールの範囲だから見逃される。

 これはPvPが認められているから。

 そうなると、だ。

 PKKって存在もあるわけで――おっと、ファミリアのログから、おっかない人たちが駆けつけてくれたようで。

「まーた、お前らか?!」

 ()()

「どうよ? 上物だぜ」

 PKKとPKは自作自演のシーンもある。

 しまった、今回は貧乏くじをこっちが引いたわけか。

あおい天心こころさんを守ります!!」

 デッキブラシ、いや、もとい戦斧だ、戦斧。

 距離を詰めてくる連中に向けて凄んでみせる。

 腕を折られた男は退場したようだけど。

 ゲスな男たちはまだ、5、6人はあって。


 これ、詰んだ?

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