表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
天啓がありまして
2208/2360

- C 1062話 文化際・準備 2 -

 開催まで1週間を切った。

 東区にある服飾デザイン専門学校なる私立校で、例の鎧というか。

 もはや破廉恥な水着が仕立てられるという。

 そのデザインだが、神学科生徒会主催の運営員会のさらに厳正なる審査によって――。

 普通科に通うあおい 勇樹ゆうきのものが当選した。


 究めて情熱的なタッチで描き込まれたコスチューム。

 肩ひもは透明で、乳〇がギリギリ見えない半カップな布面積と、正面の臍まで覆い隠して、腰から背中へ駆けあがるような龍鱗っぽい網目。見えないような、いやいや目を凝らせば薄っすらと、臍が見える絶妙な色合い。

 右肩に龍の頭が飾られる。

 いや、それよりも大事なのは下だよ、下。

 一応水着は買ったけどさ。


 結局、ソレ使わないんだろ?


 あおいがデザインしたパンツは。

 Tバックのもの。

 敢えて際どく大胆に布面積を削った後で。

 パレオを上から巻く。

 ブロードソードを提げる反対側に大きく深いスリットが入ってるのも特徴だ。

 抜刀時に足が広げられるよう、ではない。

 わたしの大きな体躯と大きな演技で、ちらちらと覗く内太股に観客の目が行くように作られてある。

「これ、パレオとローブ無かったら、ただの変態で痴女だよね!!」

 当然な反応をありがとう。

 それがあるから少しは救いなんだよ。

あおいの力作です!」

 うーん複雑だ、これは褒めていいのか。



 ビキニ・アーマーのデザインが決まると。

 脚本家たちのやる気に変化があった。

 ラブロマンスだったはずの演出が、だ。

 いつの間にかアクション映画ばりの方向性へと舵が切られてた。

 ジャンヌ役のJKからも、

「私は脱げませんよ? 二葉あのひとみたいに何もかも棄ててるわけじゃないんです」

 わたしも棄ててませんが?

 と、張り合ったところで意味も無し。

「じゃ、そこはARで」


「嫌ですよ~ 勝手に想像で書き加えられるのは!!!」

 ラ・ピュセルが降板してしまう。

 ああ。

 脚本家どものバカが。

 二葉わたしと同じボリューム感で、エリザさんに白羽の矢が。

ってもいいですけど、私も脱ぎませんよ? ジル・ド・レイ将軍にマルちゃんを起用するなら、ワンチャンありかもですけど(やや恥じらいながら)私たちの情事に一般客を巻き込むのは... 流石に、気が引けますねえ」

 脅すな、脅すな。

「はいはーい! 監督ぅー!! 竜の方が破廉恥なら聖女は身が固くても当然じゃ無いっすかね? その分、こっちが将軍を篭絡するのに、変な演出挟まなくて済むんじゃないですかー?」

 まあ、わたしは何を言ってるんだって思ったね。

 そっと鏡に映ったソレが天使だったので、まあ、合点はいったけど。

 探しても居ないと思ったら。

 また、わたしを操縦しやがって。

「じゃ、ジャンヌの生き別れた片割れが、将軍をNTRするってことで」

 うわ~

 それ開催できるのかよー。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ