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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
天啓がありまして
2206/2382

- C 1060話 もう、次から次へと... 5 -

「ハナ姉と一緒だと思う!」

 うん。

 それはコンビニで働いてる、マルの姉さんか。

「マルちゃんとは親戚同士ですけど。ま、母親よりかは姉の立場ですね、あの人も」

 エリザさんが告げた。

 家族の情報だが、そう他人に告げちゃってもいいもん。

「いいんですよ、司馬家の家の方たちはわりと緩いんで」

 言うねえ。

 八ッ橋()()と置換しても差し支えのない、人工島きっての大富豪。

 そこのお嬢様だから、最初はこっちも身構えてたが。

 マルみたいな雑草といるだけで想像できないし。

 そのマルが婿候補だって言うんだ。


 そっちがもっと解せない。

 まさか、相続目当てじゃ。

「エサちゃんの家のことは、詮索しない方がいいよ? ()ちゃんの、細やかな銀行口座が凍結されかねない。怖いよ~ああ、怖い、怖い」

 エサちゃん?

 八ッ橋エリザの愛称だと言ってたな。

 本名がエリザベートなら一般的な愛称だと「リーザ」か。

 エリザベスの「リズ」に近いわけだが。

 エサはちょっと、可哀そうでは。

「そうですか? 私は気に入ってるんですけど。アバターネームも『エサ尉官』ですし」

 尉官の方は、人工島自衛隊主催のボーイ&ガールスカウトに参加して得た階級レートからの引用だという。

 上級流階級者の義務として、ボーイ&ガールスカウトに入隊することが決まっている。

 わたし以外の親戚は皆、参加して()()()止まりだった。

 それらを踏まえても。

 エリザさん、あんた何者だよ。



 水着の調達のためにショッピングモールに潜り込み。

 八ッ橋家御用達の呉服問屋の更に奥へ、放り込まれて採寸され。

 友人たちに勝負下着でもない、わたしが晒されて――「ふんふん、お風呂、いつ入ったんです?」なんて、エリザさんに嗅がれたトコまでは覚えてた。

 もーどうして!!

 どうしてわたしは、裸なんだー!!!

「試着室だからねえ、天ちゃんはマネキンのつもりで立っててね」

 マルの声がする。

「今、天使さんが主導権握ってるんです。天心こころさんは内側にいます、あおいにびんびんと伝わってきます!!」

 お、おう。

 蒼は、わたしの裸体デッサンに夢中のようだけど。

 困惑しているのは理解してくれてるわけだな。

天心こころさんが、2日前にお風呂に入ったというので。試着後はモール最上階にある、露天 艦橋ブリッジバスプールに寄って皆で洗いっこして帰りましょう!!」

 こういう(財布の中身を気にしない)高そうな提案をするのは決まって、エリザさん。

 呉服店だってのに越中ふんどしってネタ以外の水着バリエーションが豊富なのも謎だけど。

 Tバックだの。

 Tフロントか、

 殆ど紐じゃねえか!

「紐じゃねえ、かー!!」

 思わず声出ちゃったよ。


「紐、最高です。あおいの創作チャレンジにご協力感謝なのです。これでムフフなお姉さま、後輩よ~の百合、たくさん書けそうな気がします!!!」

 お、おい。

 おまえはBL担当じゃないんかい。

「最近ジャンルを変えまして。天心こころさんをモデルにディープでダークな百合にしました。GW中に、人工島マジック・ダンジョンズってローカルなアンダーグラウンド即売会にて、生活費が3か月分稼げたことをここに報告するのです!」

 お、お、おう。

 えっと。

 蒼ってそんな娘だったっけ?

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