- C 1056話 もう、次から次へと... 1 -
さて異文化交流という人工島主催。
大文化祭ってのが真夏か?!ってくらいギラついた太陽の下で開催する運びとなった。
いつもの恒例行事なのに。
5月のあたまで赤道直下へ移動した意地の悪さ。
合同文化祭なので、スタッフの殆どが年頃の少年・少女ともあって。
『額に汗は健康的だと思いますよ?』
健康的だと?!
これが?
わたしの“おっぱい”が重力に逆らえず、ひっぱられてるその様に好奇の目が集まってた。
もちろん、みな直視はしていないけど。
あ!おっぱいだー!!!
ってガキに言わせる、父親たちも。
『はいはい、肩の力を抜いて。ため息ついてみますか?』
天使がいつになく優しく感じられる。
『天使はいつも優しいですよ』
ひとつ、ふたつ息を吐いて、誰かのカバンに座り込んでた。
スカートの下はジャージのズボンで。
いつかのヨレヨレのアレ。
『そんなに見られるのが嫌なら、ちゃんとしたサイズのブラ買いましょうよ!!』
ああ。
気のない返事をして――
「ノーブラなの!!?」
でわたしの懐に飛び込んできた小動物がある。
来たか、マル。
ぷにぷにの頬を挟んでやりたいと思うのだけど。
こいつも小動物としての愛らしさがあって。
蒼同様に許せると。
いや、これは調子乗るタイプだった。
「ノーブラじゃない!」
食いつく視線を感じて咄嗟に胸を腕で覆った。
『そんなに大きな声で言えば...』
天使にも飽きられたが。
◇
天使の取り直しにより、マルとエリザさんふたりには理解してもらえた。
ただし、わたしの“おっぱい”ハンティングしている連中は未だにアップデートできていない。
「あの子、あんな大層な実を持ってて――ねえ、聞いて」
おいおい。
広めるなよ、糞ババアどもが。
『お口、悪い子はメっ、です。メっ!!』
天使が煩わしい。
「誤解解かないの?」
「解けないだろ、ああもバカでかい声で質問してきた、マルのお陰で。今んとこサイズが合ってないせいもあって、自由にぶらんぶらんと動きやがるこの駄肉をさして――実は、ネット注文でDカップにしたつもりが、Eサイズの深い方買っちゃいました、なんて言えないよ」
言ったじゃんってマルからの突っ込みだが。
そこは華麗にスルーしよう。
まず、普段はもっとぎゅーぎゅーのを買っておく。
で、不摂生してたら肩紐が千切れて吹き飛んで、あたしがカップから零れ出た。
あれはマジでびっくりした。
Cカップの深い方を買って、こう上から押し込んでたんだけど。
ぱーんっ、
ぱきぃ
ばよよよ~ん
ってな擬音が、わたしの中で鳴り響いてた。
流石に体調不良で、休んでしまったけども。
ブラ調達休暇だと思えば。
「で、結局、こう。その...あってないと(マルが何度も視線を上下させている)」
おっぱいを見て、上目遣いになって、おっぱいに戻る。
ああ~
「落ち着かない」
素直な気持ち。