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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
天啓がありまして
2186/2359

- C 1040話 天使と同居します 3 -

 ベターな出会い。

 これをテンプレって言うんだろうか。

 曲がり角から飛び出してきたのは、おさげ髪の少女。

 わたしに体当たりをかまして...

 散らばった画材で怪我をするまでが。

 わたしの展開だったわけだけども。


 メガネをくして、狼狽える彼女の可愛らしさに。

 思わず爆笑してしまった。

 不覚にも、だ。

 いや、だって――妖怪、カオナシみたいだよ、あれ。

 目が小さく、残念になってるし。

 目の下から鼻の頭にまで、そばかすが。

「お嬢さん、大丈夫ですか?」

 紳士的に落ちてたメガネを差し出して、キメた!

 マジ、今のかっけえーだろ。

 なあ、天使さんよ。

「えっと、あたしは...その、大丈夫ですけど。えっと、お姉さま、いえ、あなたの方が。ペインティング・ナイフがいくつか刺さっていますけど? あの、大丈夫ですか?!」

 は?



 一瞬ね、死んだと思った。

 そこは受肉たとか言って、わたしに憑依している天使さんが、だ。

 うまく?

『こんな人前で、治癒させますか。しませんよ~そんな事をしたら、このメガネちゃんが()()()()()()的な子にされちゃうでしょう? そこは天使だって空気くらいは読みます!!!』

 いや、空気は読んで構わないけど。

 じゃ、じゃあ。

 わたしのは?

『う~ん(人差し指の先で顎をなぞってる)応急処置しときますね、学園の魔法科で治癒できる人に頼んじゃいましょう!!』

 おーいー。





 マーカス王立魔法学院ってのが、わたしが通ってる学校法人名。

 人工島屈指の最難関な私学で。

 本国・本島の最高学府へ卒業生の4割が合格しているという、名門校ではある。

 ただし法人名が、アレで。

 色物っぽい変なのがある。


 例えば――

 魔法科だ。

 これだ、これ。

 これのせいで間違いなく、ネジが飛んでるイメージが定着してて。

 島内の底辺であれなレベルの高校にもバカにされて。


 進学率や就職率も毎年、高いにも関わらずゲテモノ扱いだ。

 通ってるわたしも()()思ってた。

「魔法科?!!」

 思わず誰もいないと()()()方向に突っ込んでた。

 わたしの視界のソコには天使が浮かんでて...

「えー!? て、て、て、、、、」


『ちょ、落ち着こう。落ち着いて、深呼吸しよう!』

 天使がメガネちゃんの小さな肩を掴んでほぐしてる。

 おやおや?

「これ、見えるの」


「あ、はい。で、おなか、、、大丈夫ですか?」

 あー。

 ごめんダメだ。

 気を抜いたらなんか、さ。

 暖かくてヌルっと体液出てきたっぽい。

『わー、それ血だよー』


「それ血だーって言ってます。じゃ、じゃあ、あおいがお姉さんを担いで魔法科に駆け込めば」

 あ、いいの?

 ちょっと重いけど、天使に手伝ってもらって――オナシャス。

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