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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
人工島の寄宿学校
2112/2364

- C 971話 魔女の宴に呼ばれるまでの日々 1 -

 30階ダンジョンのタイムアタック制覇では、加点が多かった。

 最深に生えている薬草“ポプテピピック”草で2点。

 大層おおきな花を咲かせる草で、その蜜を使って傷薬をつくる。

 草の根や葉は攻撃的なので使い道がないという。


 ま、ボクも採取で泣かされた。

 初見殺しって雰囲気だったのは、この草だった。


 で、ボスの独占。

 と、討伐で5点加点されたわけだが。

 懐が温かくなったのは、攻略時間の短縮と評価だ。

 BIG4からは難癖が付いたけども、学校側の評価は大きく。

 単位の心配がなくなる。

 ボーナスとして金貨10枚。

 校内専用の流通貨幣。



 支援は出来ないけど、逢引はできるというローカルルールに従い。

 エサちゃんがお忍びで、ボクの部屋に来た。

 ごめん。

 出かけてました。

「ま~る~ちゃ、ん?」

 メイドに従事してるハナ()()()が留守番してた。

 天気もいいので部屋干し中、だ。

「何故に部屋干し!?」


「ドアはノック、お願いしますよエリザベートお嬢さま。この部屋干しは、その...」

 深くもない事情がある。

 ボクの下着が無くなるからだが。

 御蔭で、もってきた1週間分の地味な下着は半分以下となり、買い足した派手な下着が大半を占めるようになる。ま、貴族風の学校だから身なりが派手になる演出は。一度、真剣に話し合いたいけども、ここはひとつ瞼を閉じるとして。

 下着の派手さはなんなんだ!!!

「マルちゃんも、紐パンですか~」

 他人事みたいに。

 エサちゃんは校内で売られてるもんより、通販を使えと言ってた。

 ファミリアを通して、売り買いが出来る。

 冒険者ギルドで小遣いを稼ぎ、通販サイトで商品を買う。

 届く下着を見て、ボクが発狂する。


 ま、こんな流れ。

 御蔭でいまじゃ、腰の紐がいつか外れるのでは?!という恐怖と戦っている。

 落ち着かねえなあ、もう。

「マル()()が落ち着かないと」

 ハナちゃんがすっかり固くなったしまったけど。

 新鮮なので“怖い”ボクを演じたままだ。

 ボクだけの可愛い人格マルを傷つけた奴らには、相応の報いを受けて貰うけど。







 そうだ!

 実は、この時――。

 ボクはエサちゃんの休憩室程度にしか使ってない、女子寮へ足を向けてた。

 彼女が利用するのは、汗をかいた服の交換と、コミュニティの記録ログ取りに当てた。

 常時、管理人のような従者がある部屋だけど。

 そこは主人の友達枠で。


 門前払いを喰らう。

「何故だ!!」

 思わず、部屋の前で()()と対峙する事になる。

 魅惑のパールライス子爵と、悪役公爵令嬢の従者との戦い。

 これが噂にならない訳がない。

「キサマのせいだぞ!!」

 門番が頑なだったせいもある。

 正直に言えば、これほどの警戒意識は素晴らしいとボクも思う。

 ハナちゃんにもこれは欲しいスキルだ。


 が、


 ここではスルーして欲しかった。

「このごく潰しが! 如何に主人の婿養子になる方であろうとも、今は主人を全力で守護する!!」

 天晴って言ってやりたいが。

 こいつ、余計なことを。

 集まって来た女子寮の住人達に宣言した形だ。


 やー、恥ずかしい~

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