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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
人工島の寄宿学校
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- C 964話 初期イベント処理中です 4 -

 個人の実力が把握されると、入学式のイベントは落ち着く。

 そういうものだけども。

 編入生となると、そういう訳にはいかないらしい。


 ああ、めんどい。


 入学式イベントでなら、佳境に入っているので教室に行くことになる。

 そこでも一波乱起きるのがテンプレというものだ。

 例えば...


 規格外魔法士と一般魔法士のクラス分けとか。

 或いは、ハーレム・チートないちゃらぶ学園生活のスタートとか。

 もっと突っ込むと、魔界の住人が押しかけトラブルを持ち込んでくるとか、だ。

 最後の方は、酷いご都合主義テンプレと言って。

 “ボク、何かやっちゃいました?!”

 なんて白々しいことを呟くまでのイラっと来るイベントなのだ。



 ま。

 編入生であるボクには、そんなイベントは発生しない。

 もとより今、教室に行ったとこで脱ぎ畳まれた、制服とブラウスにスカートくらいの衣服くらいしか。

 そこにはありはしないからだ。


 ボクとしては。

 ハナ姉に倣って、エサちゃんの衣装を探し出し。

 エサ吸いってので時間を潰すことができる。

 それを知った本人がどう思うかまでは、想像したくないけど。

 女性教諭曰く――「今、みなさんは野外で剣術の訓練をしている筈です! マルさんの腕試しに丁度いいんじゃないですか?」――だから、フラグ立てるなよ。

 そんな、こんなで、野外実習に出ている生徒の下へと誘導された。

 要するに、実力不相応な問題児たちの顔合わせイベントがあるって事で。

 そこに巻き込まれたくないボクも、巻き込まれたという。


「帰りたい」

 ついに心の声が口から漏れ出た瞬間だ。






 ファミリアを通さなくても。

 学園の敷地は広い。

 一等地ではないけど、広さだけならば人工島の上級学府に匹敵するかもしれない。

 さて、ONにしてあるファミリアから通した光景のすばらしさ。

 もとい。

 中二病まっしぐらな雰囲気は、直視も憚れる感じがする。

 だって――「我が呼び声に応えよ、雷鳴! ライトニング!!!!」

 なんて詠唱している子たちがあるんだ。

 もう立派な17、8歳くらいの少年たち。

 いや、あれはボクと同じ男装の子か?!

「はい、皆さんに紹介します」

 ちゅーもーくーってな声を挙げた担任。

 女性教諭はここで改めて、名を告げてきた――役小角えんの・バンビと。

 小さな角を持った小動物というイメージから、“小鹿”になって“バンビ”にいきついた。

 安直~ぅ。

「どうも、隣国から留学という形で編入してきました、パールライス子爵が末子、マルと申します」

 体操服姿の少女たち、いや貴族令嬢からは黄色いエールが飛んだ気がする。

 エサちゃんからはウインクが。

 男装している女子からも、親指を立てて。

 なんだろ共感されたのかな。



 面白くないと思ったのは、聖女サイドのようだ。

 あからさまに敵視されたきがする。

 ファミリアのログを見たら、その意味が理解できた。

 スキル鑑定のブロック表示があったからね。

 エサちゃん曰く、

「王太子と聖女の取り巻きは、基本、思い通りにならないと癇癪起こすから気を付けて」

 だって。

 それはさあ、もっと早く言って~

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